3_【第三話】軍法会議ですです知るかぁ!!
アー!! めんどいんだけど!!
「ファナシー、書類出せ!!」
「はい、トーフォルト様。軍内命令系統違反、つまり反逆罪の罰則と罪科の書類です。結構細則が多いですのでお気をを付けを」
「うむ、しかしだ。団長のリューディオ公が被告に腕吹っ飛ばされて。自分の治療大学院の豪華病室でウンウンうなっているとはいえ!! なぜ純粋武官のこの私が裁判の原告席と検事席を兼任せねばならん? そもそも、なんで刑事裁判でなく略式民事裁判なのか? まったくもって読めんぞファナシー」
「はあ。いつものパターンからして。うやむやグダグダナイナイ解決に持っていくための体裁裁判だからではないでしょうか? そもそも被告席のジャヴァさん。犯罪者のお顔じゃないですよね」
「……またやりおったわけかリューディオ公。めまいがすごいぞ」
なんですかーよ!! 第二分隊長のトーフォルト様(かっこいい)とその副官さんのファナシーさん(まあまあ)の困った顔!! マーメルクさんだって困ってます!!
「で? きくがね、ジャヴァ嬢。いやジャヴァ被告。汝は本当にわれらが団長、イオシス六公爵であり国家医療総帥のリューディオ公に破壊呪文を叩き込み、腕を吹っ飛ばしたことは認めるかい?」
「嘘は言いません」
「やったのか?」
「はい!!!!」
「動機は?」
「きもいのを解消」
「生理的反応かな」
「いかにも!!」
「罪の意識を持つべきとは思わんのか?」
「なぜ?です?」
「いやなぜって。上官中の上官、トップの腕吹っ飛ばしたんだよ君は?」
「人の上に立つものがあれでどうするんです?」
「……いやそれは私も常々考えるが……」
「トーフォルト様、そんなに早く納得しちゃだめじゃないですか。マーメルクちゃんが何されたかの聞き取りでもありますよ?」
「ったく……。ネムレムのメギツネの頼みを聞くといつもこうだ。胃薬なんぞ武官が飲むものではないのに本来!!」
「お水いりますか? トーフォルト様?」
「嚙み砕き式の胃薬だからいらんよ。まあありがとうな」
「ハーイ隊長。苦労も平時の武官が食べるためのものです。おきばりを!!」
「まったく。やり甲斐マイナスってのもすごい仕事だよほんとに。それに、ったく。目撃情報フルセットでぶん投げてきて裁判しろって言われてもな。みりゃ一発で悪いのはリューディオ公であるとわかるではないか!!」
「ですから裁判なんでしょうね」
「刑事裁判だったら逆にリューディオが裁判官にとっちめられるからなぁ、この証拠だと」
「まあまあ。そういうことですよトーフォルト様!!」
「あーもう!! 略式判決!! マーメルク=ジャヴァ被告は水魔導師団員資格はく奪!! 水魔導師団から解雇されるものとする!! なお、追放もかけざるを得ない。すまんな、たぶん君は悪くないぞ本来」
*水魔導師団女子寮・ミアリーエン&マーメルク部屋
「あわわわわわわわ」
「むっすーーーーーーーー!!」
「いやアンタ常々大物だとは思ってたけどさ。今回はさすがに英雄になっちゃったねえ」
「むすすすすーーーーーーーぅ!!」
「みんな喝采してるよぉ? マーメルクが邪淫団長にZAPかましたって!!」
「なんで私がクビぃ? 何も悪いことしてなーいいい!!」
「あんたねえ、マメ子! それがそもそも大罪なのよ世の中ってところはさ」
とか、ミアが言ったらさ。部屋のドアにノック。扉があいたよ?
「そうねえ。若い子たちの考え方がそれってのも。よくはないね、現代社会ってものはねぇ」
ありゃ、ネムレム様だ。なんか手にチケット持ってる? オペラを見にでもいくのかな?
「ごめんねえ、マーメルク。ウチの馬鹿旦那、さすがにご乱行の累積ポイントがやばくてねえ。法は貴きを罰せずとかいっても、貴さが吹っ飛んだらどうにもならないわけでさ……。あんな姑息な略式裁判で、旦那を守らせてもらったのは妾なんよ。ほんとアンタには詫びないとならないから。で、あんたのクビは覆らないんだけど、これをもらっておくれなよ」
のふ? なんだろオペラのチケットくれるのかな? チケット入れを私にくれたネムレム様なのよね。
「むん?」
「あほな顔してないで中見てみなよ」
「はい……、っと……?! うぎゃあああああああああああ!!!」
うあああああああ!! なんじゃこりゃああ!!
このイオシス王国NO2ハイプライスコンフォートホテルの!!
「イオシス王国副都、バルバラム市にある。クィーンズホテルの宿泊、2週間のチケットさ。お気にいったかい?」
うわったあああああああ!! セレブリティーーーーーーー!!
3話 END




