12_【第十二話】ブランクブリット&マジックブリット
「ほれ、ブランクブリットの箱だ、アギッツ。20発分持ってきた。欲しい弾丸はこのメモに書いてある。頼むぞ?」
「おう、うけとる。で、メモな? どれどれ……」
アンチマジックフィールド × 5
ダークスネークバインド × 3
ディスペルマジック × 5
ダークプロミネンス × 2
ダークフォッグシールド × 3
ブラックボルト × 2
「……一週間、貰える?」
「今日中に頼む」
がふっ!! 一日に魔法二十回唱えるだとを?! 過酷魔導師労働強制罪だろこれ!!
「おまえさ、シン。なんか急ぐ戦いでもあるんか?」
「いや、ないがな」
「じゃあ一週間くれよ?」
「おまえな、アギッツ。魔導銃の弾がないときの私がどれだけ非力なのかを。わかってそれを言っているのか? 書き出した弾丸のほとんどは、私の日常自衛用のものだぞ?」
「……そっか。そうだよな、まあしょうがねえ!! 見てろシン! この中年、久しぶりに働いてやるぜ!!」
「ほお? 頼もしいな」
「いわれんでもだ!!」
とかいっていると。さっきまでいけ好かないお嬢様モードだったマーメルクちゃんが豹変!! キラキラめえうるませて嬌声を上げおるわー!!
「かっこいいのでわす!! ぶっこめてんちょー!! れっつへヴィータヘヴィーワーク!!」
かわいい顔したデヴィルかこいつはーーーーーーーーー!!
*魔法封入!!
「我、願い請うたる!! そは闇の術たる、絶対魔導結界!! 闇神ダレクよ!! わが願い聞き入れ給え!! わが名は五段闇魔導師、アギッツ! アギッツ・デートルトなり!! 代償に捧ぐはわが魔力!! 発効せよ! 五段闇魔導術、アンチマジックフィールド!!」
ふぉあああああ!!! 本来であったら即座に展開する魔導術が! 俺が右に握りしめている『ブランクブリット』にガンガン吸われていって!! モノの数瞬で吸い込まれきって、もともとは銅製のブランクブリットを黒色に変化させて! 内部に『アンチマジックフィールド』を吸収しきった『魔導弾丸』に変質する。
まあ、シンの魔導銃の弾丸ってな、俺にこうやらせているような感じに、シンがブランクブリットを魔導師に渡して魔法を封入させることで作るわけだが。シンって女がまあ相当に交渉術にたけている奴だから、初めてできる運用ってもんでよ。人見知りやビビりだったりしたら、まあそういう意味でも魔導銃は使いこなせねえ。あの女はそういう武器を振り回してるわけなんだよなぁ。
*アギッツ疲労
「はあ……ぁ!! おら! アンチマジック五発終わったぞ!!」
俺は吠える!! 魔力はまだまだ残ってるし、栗饅頭のあんこさんパワーもあって! 体内の闇リソースはばっちりあるぜ!!
「ふん、さすがだアギッツ。五段といえば、あの土伯爵だったウドールと同位階だものな。貴様もやはりただものではない」
「ありがとよシンさんよ!!」
シンのお褒めにあずかってると、一回キッチンに下がっていたあの子が、笑顔でなんかさしだした!! なんじゃいマーメルクちゃん!! その緑色の穴あきリングは!!
「ワサビドーナツたべておがんばりをーーーーー!!」
殺人おかし作ってくんな!! そんなもんくえねえよ!!
*フィニッシュ!!
うおおおおおおお!! ほぁ!!
「我願うは闇の雷!! 闇神ダレクよ遣わし給え! われの宣名はアギッツ=デートルト! わが名に応じ、わが魔力召し上げてわが願い叶え給え!! 発効せよ!! ブラックボルト!!」
オッシャこいつで20発目!! かかった時間は計四時間ジャスト!! 俺ことおっさんまだまだ錆びねえ!! やってやったぜこんちきしょう!! があああ疲れたぁ!!
「……ふむ。報酬の金貨3枚と銀貨7枚。ここに置いておくぞアギッツ」
シンがテーブルの上に並べられた、魔導弾丸をかっさらって懐にしまう!!
「すてきですてんちょー!! 半日で37万S$を稼ぐ男のお方!! お金はお財布にしまっておきますね!!」
マーメルクがテーブルの上に置かれた、貨幣をかっさらって財布にしまう!!
はい、アギッツおっさん疲れました!!
12話 END




