#18 魔の予兆⑤[めっちゃ燃える]
前回までのあらすじ
泥を全力で殴る
勝負開始時刻より40分経過
開始地点から0.4km離れたエリア -ポタナリン地方 太陽樹周辺-
ネロ「はーぁ、とりあえず誘導魔法『オメー・ニ・ホイホイ』をかけておいたが、果たしてお2人は着実にスコアを稼げているだろうか」
ネロは知らなかった。自分がユイとマリアにかけたモンスター誘導魔法が、通常の雑魚モンスターではなく、凶魔を呼び寄せてしまっていることに。
ネロ「あともうちょっとで時間だ。あーそれにしても暇だ。私もこっそりついて行けばよかった。仕方無い、歌でも歌うか」
ネロ「スー・・・」
ネロ「星雲、それは君が~見た光~♪僕が~見~た~希望~♪(ビブラート)」
物音「ガサガサ」
ネロ「星雲、それは~・・・.なんだ?いま何か物音がしたような・・・」
???「グォォォォ」
ネロ「くっ、モンスターか!しかしなんだこの威圧は・・・解析魔法『トゥルー・ス・リーパー』!!!」
ネロ(これは、『凶魔No7 ゾンビオトープ』か。・・・ん、凶魔だと!?)
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凶魔No7
「ゾンビオトープ」
属性 屍
タイプ 捕食・感染・腐敗・群集
サイズ 中-~大- 危険度50
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ネロ(なかなか手強そうだ。・・・しかし、タイプにある『群集』ってなんだ。)
ネロ「群がり、集まる・・・。まさか!?(大木を見上げる)」
ネロ「くっ、なんということだ。肉眼では確認できないが、太陽樹の上にゾンビオトープが大量に隠れていやがる。その数、20~30体か。『トゥルー・ス・リーパー』がなければ絶対に判断できないぞ、これは・・・」
ネロ「太陽樹は既に奴らの巣になってしまっていたのか!」
~第1回、ネロ・ミカエラ・フェザーライトのすこやか植物解説~
太陽樹とは、ポタナリン地方にある、古来より我ら人間に大いなる恵みを授け続ける神聖な大木だ。科学的根拠は全くない。昔からの伝説ということで、現在まで大事にされていたのだ!
『太陽』要素がどこにあるのかというと、どこにもない。どうせ最初に見つけた人が適当に命名したんだろう!ちなみに、私なら「ウィスピーウッド4号」と命名するぞ!
ネロ「ふふふ、はっはっは!残念だったなゾンビ共!たしかに集団で襲われれば普通の旅人は一瞬でやられてしまうだろう!しかーし、私はただの旅人ではない!旅人ではないぞ!私は魔法使いだ!範囲攻撃をも使える魔法使いなのだ!逆に一網打尽にしてやろうぞ!!」
ネロ「食らえッ、範囲攻撃魔法『レンジ de ファイヤー』!!!(太陽樹を燃やす)」
凶魔「ォォォォォォ!!!(悲鳴)」
ネロ「ふははは、どうだ。太陽樹もろとも貴様らを炎で包んでやったぞ!熱かろう、苦しかろう!太陽樹には申し訳ないが、貴様らを燃やし尽くしたあとにちゃんと何らかの苗を植えてやるから心配するな!」
凶魔「・・・(ネロに近づく)」
ネロ「・・・。」
ネロ「あれ、おかしいな。燃やしているはずなのに、なぜゾンビ共はこちらに歩みよって来ているんだ・・・」
ネロ「ダメージを受けていないのか・・・。くっ、もう一度、『トゥルー・ス・リーパー』!!」
ネロ(・・・なるほど、こいつらには『火』は通用しないのか。なんということだ、こんな大事なことを見落としていたなんて。だが、それ意外ならどの属性の攻撃も効くということだろう・・・ならば)
ネロ「範囲攻撃魔法『ヒエッ・ヒエ・パィッツァー』!!!」
凶魔「・・・。」
ネロ「・・・(何も起こらない)」
ネロ「・・・あ。しまった、先ほどの炎の範囲魔法で魔力が切れてしまっていた!!!ほぼフルパワーだったからなぁ、ははは、腰抜けた」
ネロ「私もここまでか。さらばだユイ殿、マリア殿、そして勇者カズ・・・)
ユイ「『浄化の雷撃』!!!(雷撃を放つ)」
凶魔「グァァァァァ!!」
マリア「・・・ユ、ユイ殿!?」
ユイ「まったく、木が燃えているから何事かと思って来てみたら、やはりお前だったか、ネロ」
マリア「くらえーーーーですわ!!!(発砲)」
凶魔「グァァグァァ!!」
ネロ「マリア殿まで!」
マリア「ネロさん、勘違いしないでくださいまし。助けに来てさしあげたのではなく、帰り道に偶然通りかかっただけなんですのよ!そうですよね、カズさん?」
カズ「俺の台詞取るんじゃねぇよ。おかげで俺の言う台詞が・・・」
カズ「無くなっちまったじゃねーかパーンチ!!!!(殴る)」
ネロ「カズ殿!!み、みんな・・・」
カズ「熱っ!こいつら火を纏ってるからクソ熱っ!」
ユイ「戯れ言を言ってないでさっさと殲滅しろ勇者カズ」
マリア「そうですのよ。熱いのならば、剣を使えばいいではないですか」
カズ「遠距離攻撃ばっかりしてるお前らに言われたくねぇな!」
ユイ「ネロ、魔力が切れているのなら私のカラシニコフを使え!(ネロにライフルを渡す)」
ネロ「お、おおっ・・・」
ネロ「・・・協力感謝するぞみんな!ネロ・ミカエラ・フェザーライト、推して参る!!!(ライフル連射)」
カズ「台詞の割に攻撃方法がセコい!」
1分後
ユイ「なんとか片付いたか」
マリア「案外あっけなかったですわね」
ネロ「・・・。」
カズ「ん、どうしたネロ。そんな不思議そうな顔をして」
ネロ「ん~、何というか。ユイ殿とマリア殿、どこか強く頼もしくなったような気がするのだ」
カズ「そう?」
ネロ「何かあったのか?」
ユイ・マリア「・・・」
ユイ「カズに助けられたから、か・・・」
マリア「カズさんに助けられたから、でしょうか・・・」
ネロ「・・・!」
カズ「え、俺?」
ネロ(何があったか知らないが、お2人とも、隔たりのないとても清々しい表情をしておられる!)
ネロ(どうやら私の作戦は大成功のようだな!!まだ勝ち負け決定してないけど)
カズ「そういうお前も、どこか満足そうな表情じゃねーか」
ネロ「・・・フッ、どうだろうな」
都合よく仲間が助けにくる展開はご愛敬




