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ゆるクエ  作者: おでん信用金庫
Season2 凶魔襲来の章(ブレイブ・イーター編)
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16/114

#15 魔の予兆②[わけわかめハート]

前回までのあらすじ


強制参加イベント開始

勝負開始時刻より20分経過

開始地点から1.5km離れたエリア -ポタナリン地方 プカノーチ湖周辺-



ユイ「はぁ疲れた。ここまで来るのに20分もかかるとは。その間に倒したモンスターは6体、いずれも青いグミみたいな雑魚。少ないな・・・」


ユイ「まぁいい。前にこのプカノーチ湖の周りには多くのモンスターが集まると聞いたことがある。ここで待ち伏せていれば、自ずとモンスターは現れるはずだ」


ユイ「・・・それにしても」


ユイ(この私のカズに対するもどかしさは果たして勝ちたいという対抗心によるものだけなのだろうか)


ユイ(いくら私が負けず嫌いだからといって、ここまで行動力を発揮するなんて自分でも意外だ。あの男には、私をここまで行動させるだけの何かがあるというのか)


ユイ「あの男に限ってそんなこと・・・」



物音「ガサッ」



ユイ「ん!後ろの茂みから気配が・・・」


ユイ「どうせまた青(・)グ(・)ミ(・)だろうけど・・・(振り返る)」


ユイ「・・・って、なんだ、これは!!!?」


ユイ(他のモンスターが青グミを捕食している・・・。いや、これは青グミと違って通常モンスターではない!)


ユイ「殲滅対象『凶魔(きょうま)』・・・こいつは魔王軍残党(生き残り)だ!!」





~第1回、ユイ・ルマリアンドのすこやかモンスター解説~


この世界に生息するモンスターは大きく2つに大別される。



1つに『通常のモンスター』であるが、通常のモンスターは世界中に何万種類と存在している。それゆえ、人間に対して攻撃性があったり大人しかったりと特徴はモンスターによって森羅万象(さまざま)だ。まぁ野生動物みたいなもんだ。



そしてその通常のモンスターに凶悪な魔の力を与えて、魔の眷属(けんぞく)として器(うつわ)を支配されるモンスターが「凶魔」と呼ばれ、2つ目のモンスターとして分類される。



凶魔は魔王からの命令により、人間を見つけると襲いかかるように命じられているので凶暴性は通常モンスターの比では無い。



基本的に平和な世界では前者の通常モンスターしか存在しないので、モンスターと言うと自動的に通常モンスターと判断される。しかし私は今、この考えを改め、察知した。溢れ出る邪悪な気配をもって、このモンスターは凶(・)魔(・)で(・)あ(・)る(・)と。






ユイ「まさかこんなところで遭遇するとは、本当に魔王が復活したんじゃあないだろうな」


ユイ「体長1.9mほど、錆び付いた鎧に剣と盾・・・、これは元『シルバーナイト』だな」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


モンスターNo 66

「シルバーナイト」

属性 騎士

タイプ 剣・格闘

サイズ 中+~大++。危険度(レベル)12  ※危険度は0~100まで存在


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ユイ「凶魔と戦うのはこれが初めてだが、私のステータスは平均を大きく上回る(はず)。貴様くらいのレベルのモンスター、速攻で始末してやる!」


ユイ(相手の武器は剣・・・接近はこちらが不利。ならば遠距離攻撃で・・・!)


ユイ「くらえ、電撃魔法『浄化(ライトニング)の(・)雷撃(ブロー)』!!(電撃を放つ)」


凶魔「・・・(無傷)」


ユイ「き、効いていない!?嘘だろ、私のライトニング・ブローが・・・」


ユイ(弱いモンスターでも、凶魔と化すとステータスが上昇するとは聞いていたが、まさかここまで強化されているとは・・・。自分の力を過信しすぎたか)


凶魔「ウオオオ(剣を振りかざす)」


ユイ(って反省している間に、敵が攻撃態勢に入った!どう来る、剣を振り回して襲ってくるか、それとも・・・)


凶魔「・・・!(突きの構えをする)」


ユイ(なっ、この構えは、『突き』!?)


ユイ(こいつ、近づいて突き刺してくる気だ!避けないと・・・って、しまった!足下がぬかるんで、思うように動けんっ!!)


凶魔「・・・!(走り寄ってくる)」


ユイ(ダメだ・・・避けられない。このままでは、死・・・)



カズ「おらっ!!(凶魔を剣で切り裂く)」



凶魔「・・・グァァァァァッッッ!!!」



[カズはモンスターをたおした。経験値45を手に入れた]



カズ「なんだぁ、こいつ。無駄に獲得経験値が多いな。ま、いいや。これで+1点」


ユイ「はぁっ・・・はぁ・・・」


カズ「どうしたぁユイさん。モンスターを前に攻撃もせず立ち往生とは。俺に点を譲ってくれたのか?」


ユイ(私がダメージ1つ与えられなかった凶魔を、たかだか逆刃刀(さかばとう)一振りで・・・)


ユイ「・・・譲るわけないだろう。お前が余計なことをせずとも、奴は私が倒していたはずだ」


カズ「ほうそいつぁ残念だったなぁ。悪いなぁハイエナみたいな真似しちまって(嘲笑)」


ユイ「うるさいな、もういいだろ。離れろ離れろ。私の獲物を横取りしないでもらおうか」


カズ「へいへい、せいぜいあがきなすって。すでに負けを認めてその辺でお昼寝でもしてるのも、人生を豊かにするための1つの作戦だぜ?勝てない勝負に勝とうとするよりはな」


ユイ「カチン。いちいち腹の立つ男だ、さっさと去れ!!」


カズ「へいへ~い」


ユイ(負けてたまるか。こんな男にも、凶魔にも・・・)


カズ「で、最後に一応忠告しておく」


ユイ「えっ?」


カズ「今のは完全に凶魔だ。言っとくがただのモンスターとは比べものにならないくらい強い」


カズ「相手をただのモンスターだと見下し、見誤るな。危険だと感じたらすぐに逃げろ。それだけだ。じゃあな、気をつけろよ」


ユイ「・・・。」



ユイ(さっきまで散々煽(あお)ってきてたくせに急に忠告とは、なんとも読めん男だ。だが今わかった。普段はやる気が無く適当でムカつく奴なのだが、お前のたまに見せる真面目さが、なんというか・・・その・・・要するにアレだ・・・)



ユイ「・・・お前は優しい男だ」


カズ「あ、なんか言ったか?」


ユイ「――っなんでもない!!」


青グミはスライムのことですね(小声)

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