1話 高校2年生の始まり
4月は出会いと別れの季節と言うが、それは新入生や卒業生の話であって、2年生に進級する分にはその限りではない
そう思っていた
「...は?.....はぁぁぁぁああ?!」
新しいクラスが張り出されている昇降口には、人だかりが出来ていて騒がしい
だがその中でも國塚くるみの声は一際大きく響き渡った
ズカズカと2-Aへと突き進み、思い切りドアを開けた
そこには既に登校していた愛しの彼氏が席に着いており、早速勉強を始めているようだった
「和くん!なんでこのクラスなの!!」
くるみの彼氏こと、大江 和に詰め寄る
「何でって言われても......くるみは2-Fだよね?」
むしろ何で2-Aに居るの?と素朴な疑問をぶつけられるが聞こえないフリをして抱きつく
「え〜ん!同じ理系選択にしたから一緒のクラス...せめて近くだと思ったのに!...1番遠いじゃん!!」
いくら付き合っている事が学校中に知れ渡ってる公認カップルとは言え、公衆の面前でいきなり抱きつかれて大江はたじたじしている
「くるみ。恥ずかしいからちょっと離れて...というか俺文系だよ?」
大江の発言に頭が真っ白になる
くるみの勝手なイメージだが、頭の良い男子は軒並み理系だと思っていたのだ
ポカンと放心していると予鈴が鳴る
その音で我に返ったくるみは慌てて2-Fに向かう
「お昼は毎日こっち来るから!!」
捨て台詞を残しつつ廊下をダッシュした
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理系クラスの2-Fには1年の頃の友人が全く居ない
だが、くるみは色々と有名人なのでクラスメイトから頻繁に話しかけられた
空き時間の度、顔と名前を知らない初対面の人達に話しかけられ続けて気力を使った
今日は半日で下校なので、大江の居る2-Aまで迎えに行く
教室を覗くと大江も数人のクラスメイトに囲まれており、くるみと同じ目に遭っていたようだ
「和くん、迎えに来たよ〜」
そう言って座っている大江を後ろから覆うように抱きしめる
大江を囲む人だかりには女子生徒も居たため、念のため牽制しておく
大江は居た堪れないといった表情で急いで帰り支度をして教室を出た
「...くるみは結構人前で抱きついてくるよね...」
帰り道で困った様子の大江に話しかけられる
「う〜ん...私のだぞ!ってアピールしてるの」
素直に白状すると大江の顔が赤くなる
「それなら、まぁ...悪い気はしないです...」
最近はずっと敬語じゃなかったので、久しぶりの敬語で照れている事がバレバレだ
可愛らしい彼氏ともっと一緒に居たい、あわよくばもっと照れた顔を見たい
折角の午後休なので、家に呼んで一緒にお昼ご飯を食べることにした
食後はくるみの部屋でまったり過ごす
取り止めのない会話が、ふと途切れて静かになった
(あ〜いちゃいちゃしたい...!)
最近は大江の方から手を出してこないので、思い切ってくるみのほうからキスをした
あまりこういう事は詳しくないので、触れるだけのキスを何度もしていると、大江が首の後ろに手を沿わせてきた
ぐっと力を入れられ、深くまで舌を入れられる
キスをしながら、沿わせた手で首の後ろを撫でられ続けてゾクゾクする
「ねぇ...それ、わざとやってる?」
無意識のうちに腰を揺らしていたようで、大江が余裕のない鋭い目付きで問いかけてくる
気持ち良さで息が乱れすぎて答えられない
蕩けた目で見つめると、ベッドに押し倒されてスカートを捲り上げられる
大江もベルトを外してズボンを脱いだ
下着越しのまま大江が軽く撫でるように触れ合わせる
初めての感覚に腰が引けたが、逃さないと言わんばかりに、より深く沈み込ませてくる
気持ち良さを代弁するように水音が部屋に響いた
先の方だけを浅く出し入れする度に、どんどん音が大きくなっていく
徐々に深くに押し込まれるが、下着越しなのですぐに限界が来た
大江が一際大きく息を吐いて起き上がる
くるみの下着は完全に濡れきった上に、中に押し込まれているので、もうほとんど機能を失っていた
その様子を見た大江は、眉間には皺がよっていて、我慢ならないと表情が物語っている
くるみの下着に手をかける
バタン、という大きな音と共にただいまーと大きな声が響いた
2人して慌てて服を整える
「くるみー!和くん来てるのー?」
下から声をかけられたが、息が乱れて返事ができない
「俺、挨拶してくる。」
そう言って大江は律儀に挨拶しに行った
部屋に1人になったが、まだ熱が冷めない
ベッドに横になったまま目を閉じた
大江がくるみの部屋に戻ってきて早々に
「まだ付き合って1年経ってないし...あんま試すような事しないで...」
と困り顔で言ってくるので
「和くんのヘタレ。」
とジト目で見ながら言うと、ぐうの音も出ない大江は目を逸らした




