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董卓の煩悶

董卓は私邸にて中軍師の李儒と差向いで卓を囲んでいた。

「李儒よ。王允が呂布の大将軍就任を推薦して詣った。事もあろうに当の奉先までもが了承していると言う。養父のワシを差し置いて王允の推挙を受けるとは彼奴め、一体何を考えているのか」

董卓は忌々しげに杯を弄んでいる。李儒は言う。

「畏れながら申し上げます。王允は太師様の勢力を分断させようとしているのでしょう。大将軍ともなれば、軍事においては殿と同等の権威を持ちましょうからな。」

「どうすればよい?」

「まぁお認めなさることです。呂布はいまや軍に多大な影響力を持っています。軍人らには奴を神のごとく崇拝する者たちも多いですからな・・しかし、交換条件として、王允派に長安遷都を早急に認めさせるのです。

さらに呂布には連合軍の殲滅を命じ、その間に我々は長安に入る。大将軍の使命は反乱軍の征伐ですから呂布はこの命を拒否することは出来ますまい。」

「なるほど!さすがは李儒よ、ワハハ、お主がいる限り余の天下は揺るがぬわ!」

董卓は膝を叩いて嬉しがった。

「しかし殿、呂布の手綱だけはしっかり握って居らねばなりませぬぞ、呂布を喪えば太師さまは天下の半分を喪うのと同じ。例え長安遷都が実現しても、奴の協力がなければ天下を維持する事はまかりなりますまい。」

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