第40話 ホーム開幕第3戦(2)
1回表
先発の今井は中4日でのマウンド。
相手ベンチも「今井は中4日の登板だと変化球を多用してくる」と分析済みのはずだったが、今日の今井は一味違う。
肩の力が程よく抜けて脱力している分、変化球の曲がり幅とキレが抜群。中北の意図通りのコースへ吸い込まれ、打たせて取るピッチングでテンポよく三者凡退に抑える。
1回裏
先頭打者の米丸がしっかりボールを見極めて四球で出塁。すかさず完璧なスタートで二盗成功。
平山が初球できっちりと送りバントを決め、1死3塁の絶好のチャンスを作る。
そして西橋が外角の球を確実に外野へ打ち上げるライトへの犠牲フライ。
ノーヒットで鮮やかに1点先制。
4番のゲイリーは絶好のど真ん中のスライダーを捉えきれず打ち損じて3アウト。
2回表
今井は緩い変化球を巧みに混ぜ合わせる「のらりくらり投法」で相手打線のタイミングを外していく。
連打を浴びて得点圏に走者を背負い、一触即発のピンチを迎えるものの、中北の巧みな配球にも助けられて後続を打ち取り無失点で切り抜ける。
試合前のインタビューで今井が「今日は最初から飛ばしていきます!」と強気なコメントをしていただけに、実況席からは「『全力で飛ばす』と言っていた割には、実にのらりくらりとしたベテランのようなピッチングですね」と愛のあるツッコミが入る。
2回裏
小芦が外野フライで1アウト。
津田は粘って四球を選び出塁。
しかし、果敢に狙った二盗は相手捕手の好送球に阻まれ盗塁死。
続く若狭はピッチャーフライに倒れチェンジ。
3回表
打線が2巡目に入ったところで、今井が牙をむく。
序盤の「のらりくらり」から一転、150km/h超の直球をズバズバと投げ込み、最速155km/hを計測
急激なギアチェンジに相手打線はバットが空を切り、この回も完璧に無得点で退ける。
3回裏
先頭打者の鎌倉。右中間を破るツーベースヒット。
中北はきっちり送りバントを成功させる(1死3塁)。
米丸の打席。相手ベンチがスクイズを強く警戒する中、絶妙な勢い殺しのバント
警戒を物ともせずスクイズ成功で2点目
平山はファールで粘りに粘り、粘った末の9球目。
内角高めの球を力強く振り抜くと、高く舞い上がった打球はグングン伸びてライトポール際へ。
ギリギリで飛び込む待望のプロ初ホームランで3点目。
西橋は空振り三振に倒れるも、この回価値ある2点を追加する。
4回表
相手の強力クリーンアップを迎えた場面で、今井は再び「のらりくらり投法」へとスイッチ。
打者の打ち気を完全に外したチェンジアップとスライダーで手元で打たせ、たったの4球で三者凡退に打ち取る省エネ快投を見せる。
4回裏
相手ベンチは早めの投手交代で流れを変えにかかる。
代わりばなの投手を捉えきれず、
4番ゲイリー、5番小芦、6番津田が全員内野ゴロでチェンジ。




