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兼任監督  作者: けろ


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33/43

第33話 ホーム開幕戦(3)

3回表

先頭打者に初ヒットを許し、出塁を許す。

続く打者の放った打球は、センター前へ抜けようかという鋭いライナー!

その瞬間、ショートの若狭大将が泥の中に飛び込んだ!

——バシィィィンッッ!!

「抜かせねぇぇぇ!!」

間一髪でダイビングキャッチ!

倒れ込みながら素早くセカンドへ送球しアウト、セカンド平山からファーストのゲイリーへ渡り、見事なダブルプレー完成!

「若狭ァァァ! ナイスプレー!!」

打撃の苦悩を吹き飛ばす執念の守備に、スタンドから万雷の拍手が送られる。

勢いに乗った五反田は続く打者を三振に仕留め、この回も無失点。


3回裏

9番・恵良が三振に倒れるも、1番・米丸が四球を選んで出塁。

すかさず盗塁を仕掛けると、焦った相手捕手の送球が逸れて米丸は一気に3塁へ!

無死3塁の絶好のチャンスで打席には2番・鎌倉。

「鎌倉、いつものやつ頼むぞ!」

鎌倉は引きつけて外野へ高々と打ち上げる。三塁走者の米丸が悠々とホームイン!

『ミスター犠牲フライ』鎌倉のきっちりした仕事で3点目。

その後、西橋が内野ゴロ、4番ゲイリーが内野フライに倒れて攻撃終了。

実はひそかに打撃の波に乗れていない西橋だが、下位打線の粘りと小技でチームをカバーしていく。


4回表

相手打線が2巡目に入ったところで、捕手・後藤がリードの傾向を変えていく。

それまでのストレート中心から、低めに落とすフォークとチェンジアップ主体の緩急配球へ一気にシフトする。

相手打者は泳がされ、打球はことごとくショートへ。

3者連続ショートゴロで三者凡退!

「よし! ナイスボール竜太! 全部俺のところに打たせろ!」

打球を完璧にさばいた若狭が、鼻息を荒くしてマウンドの五反田竜太に声を張る。

打てない焦りを、守備でチームを勝たせるという強い執念に変えていた。


4回裏

スチュワートと後藤が連続三振

若狭もキャッチャーフライに倒れ、追加点はならず。

守備でのリズムの良さをなかなか攻撃には生かせない。


5回表

好調だった五反田だが、先頭打者に投じたフォークがわずかに甘く入り、レフトスタンドへソロホームランを叩き込まれてしまう。

だが、五反田のメンタルはまったく揺るがなかった。

「リュウタ、ノープロブレム!」

ファーストのゲイリーが声をかけ、若狭も内野陣を鼓舞する。

五反田は次の打者を三振、続く打者を若狭へのショートゴロ、最後は米丸へのサードゴロに仕留め、最小失点で切り抜けた。


5回裏

相手の先発投手がギアを爆発させる。

ここに来てストレートの球速がこの日MAXを記録し、キレ味抜群の直球を連発。

平山、恵良、米丸の『小技トリオ』が手も足も出ず、あっという間に三者連続三振を喫してしまう。

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