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兼任監督  作者: けろ


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24/43

第24話 開幕第2戦(2)

4回表

4番のゲイリーが打席に入ったが、相手バッテリーは1打席目に続いて明らかに勝負を避けられ、ストレートの四球。

「ゲイリー、かなり警戒されてるな……」

後藤がレフトフライに倒れ、

1死1塁で打席には6番・若狭。

ここで若狭は内角の球を引っかけ、

痛恨のサードゴロダブルプレー

オープン戦から続く打撃の不調から、若狭はなかなか抜け出せずにいた。

ベンチに戻り、ヘルメットを抱えてうつむく若狭の背中を、俺はそっと見つめた。

(若狭……守備は完璧なんだ。焦らず一本出せば変わるはずだ)


4回裏

香川は先頭にヒットを許したものの、

続く打者を狙い通りセカンドゴロダブルプレーに仕留め、

最後もセカンドゴロで無失点


5回表

7番・小芦が今日2本目となる鋭い二塁打で出塁。

続く8番・恵良に送りバントのサインを出すが、相手投手の警戒に遭いファウル2つで2ストライクと追い込まれてしまう。

ヒッティングに切り替えた恵良の打球は、ボテボテのショートゴロ。

2塁走者の小芦はスタートを切れず釘付けになったが、打った恵良自身が驚異的な爆発力で1塁へ滑り込み、なんと内野安打にしてしまった。

「あのボテボテのゴロをヒットにしちゃうのかよ!」

「恵良の足、マジでバグってるぞ……!」

無死1・2塁から9番・鎌倉がきっちり送りバントを決めて1死2・3塁。

1番・米丸のファーストゴロの間に小芦が生還し、ついに4-0とリードを広げる。

さらに2死2塁となった場面で、恵良が相手バッテリーの隙を突いて果敢に三盗成功。

本日2つ目の盗塁を決めたが、2番・平山がレフトフライに倒れて追加点は1点止まり。


5回裏

完璧だった香川のマウンドに異変が起きた。

先頭打者に粘られた末に、この試合初のフォアボールを与えてしまう。さらに続く打者を三振に仕留めるものの、ファウルで粘られまくりこの1人だけに15球も費やしてしまう。

明らかに球のキレとシュートの曲がりが鈍くなっていた。

「ガタさん、香川の握力が落ちてきてるな……」

「ああ、ボールが抜けて高めに浮き始めてる」

そこから制球が乱れた香川は、四球で走者を溜め、

2死満塁の大ピンチを招いてしまう。

最後は気迫で打ち取って無失点で切り抜けたものの

このイニングだけで費やした球数はなんと63球!

総球数は一気に100球を超えてしまった。


6回表

先頭の西橋がヒットで出塁し、4番・ゲイリーはまたも勝負をしてもらえず四球。

無死1・2塁の絶好のチャンス。

しかし、ここから5番・後藤、そして打撃不振に苦しむ6番・若狭が連続空振り三振。

相手ベンチはここで投手を交代させ、代わった投手の前に小芦も三振に倒れ、千載一遇のチャンスを潰してしまう。


6回裏

100球を超えた香川だったが、ベンチは気魄とスタミナを買って続投を選択。

香川は死力を尽くして2アウトまで漕ぎ着けたものの、そこからヒットと四球を与え、再び2死満塁の大ピンチ。

この時点で香川の球数は125球に達していた。

「香川、ここまでだ!」

俺はマウンドへ駆け寄り、香川からボールを受け取った。

125球の力投を見せたベテランに、スタンドから温かい拍手が送られる。

香川のバトンを受けたのは、昨日も好救援を見せたルーキー左腕・堀之内由伸。

激しいプレッシャーがかかる満塁の場面。堀打ちはインコースを突いたものの、相手打者の意地のスイングに弾かれ、ライト前への2点タイムリーヒットを許してしまう。

後続はどうにか打ち取って食い止めたものの、

スコアは4-2と2点差となった。

香川の125球の力投と恵良の足で掴んだリードを守り切れるか。

試合は緊迫の終盤7回へ突入する。

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