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兼任監督  作者: けろ


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21/43

第21話 開幕戦(2)

3回表

2番・若狭が空振り三振に倒れた後、3番のベテラン・西橋がじっくり球を見極めて貴重な四球を選ぶ。

1死1塁。打席には4番のゲイリー

「ヘイ、ゲイリー! 楽にいけよ!」

ベンチから声援が飛ぶ中、ゲイリーは相手投手が投じた真ん中高めのストレートを一閃した。

——ガキィィィィンッッ!!!!

打った瞬間にそれと分かる、凄まじい衝撃音!

高々と上がった白球は、夜空を切り裂きながらバックスクリーンへ一直線! 驚愕の飛距離を描いてスタンド中段へと叩き込まれた。

「行ったぁぁぁ!ゲイリーの第1号2ランホームラン!!」

「なんて打球だ! 打った瞬間だぞ!」

ベンチへ戻ってきたゲイリーと熱いハイタッチを交わしている暇もなく、続く5番・スチュワートが打席に入る。

「ヘンリー、お前も続け!」

相手投手の初球、内角へ食い込む厳しいシュート。スチュワートは詰まらされながらも、驚異的なパワーで腕を押し込んだ!

——バコォォォンッ!

「あ、詰まったか……!?」

誰もが打ち取られたと思った打球は、そのままぐんぐんと伸び続け、なんと右中間フェンスをギリギリで越えてスタンドイン。2者連続の第1号ソロホームラン!

「うおおおおお! 詰まって持って行ったぞ!」

「助っ人コンビのアベックホームランだ!!」

勢いづく打線はさらに6番・小芦もヒットで続き、耐えかねた相手ベンチは早くも投手を交代。

代わったピッチャーから7番・後藤が進塁打を放ち2死2塁とするも、8番・鎌倉は三振でスリーアウト。

だが、この回一挙3点を追加し、4-0とリードを大きく広げた。


3回裏

4点をもらったエース・今井は

気合十分のピッチングで、下位打線を三振、ピッチャーフライ、三振と、寄せ付けない圧巻の三者凡退!


4回表

平山がセカンドゴロ、米丸がサードフライ、若狭がレフトフライと、相手2番手投手に三者凡退に抑えられた。


4回裏

今井は先頭を三振、続く2番をセカンドゴロに打ち取り、難なく2死までこぎつける。

(この回もあっさり終わるか……)

そう思われたが、さすがは相手のクリーンアップ。

3番打者に粘られた末にライト前へチーム初安打を許すと、続く4番打者にも甘く入ったスライダーを痛打され、タイムリーヒットで1点を返されてしまう。

「今井、切り替えろ!」

後藤のミットに頷いた今井は、なおも走者を背負う展開で5番打者に対し、渾身の153km/hの直球で空振り三振。

最低限の1失点で切り抜け、リードを守り切った。


5回表

先頭の3番・西橋が左中間を鋭く破る二塁打で出塁

1塁が空いているため、前打席でホームランを放った4番・ゲイリーは敬遠気味の四球で歩かされ、無死1・2塁。

絶好のチャンスで打席には5番・スチュワート。

——バシッッ!

「あっ!!」

フルスイングしたファウル球が、スチュワートの自身の足を直撃!

悶絶してその場に倒れ込むスチュワート。立ち上がったものの足を引きずり、そのまま力のないスイングで空振り三振に倒れてしまう。

1死1・2塁となったが、ここで頼れる6番・小芦が勝負強さを発揮

外角低めの球をライト前へ弾き返し、2塁走者の西橋が生還して5点目。貴重な追加点を奪い取った。

後続の後藤、鎌倉は交代した相手3番手投手に連続三振に倒れたものの、リードを4点に広げる。


5回裏

足に自打球を受けたスチュワートはプレイ継続不可能と判断し、途中交代。

ベンチから大広を投入し、ライトの小芦をファーストへ、

大広をライトへ入れる守備シフトを敷いた。

今井はこの回も落ち着いた投球で三者凡退に仕留めた。

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