10_第十話【デ・マインド=デフォルト】
ウドールの放った!! 『陸王激震』!! ガイアトレマードクエイク!!
おいおいおいおいおい!! なんだあこりゃあ!! 冗談じゃあなあーい!!
ただの縦揺れなら、可愛いものだが!! やっべ、大地に地割れが走って、大地霊力『ガイアフォース』がすさまじい勢いで!! そこかしこに噴出してやがる!! あ!
街のほうから!! なんてこった! 俺たちのバルバラム市の一般区域にまで!! 大震と大地霊力の奔騰が被害を出しているらしい!! 市街全体から悲鳴が上がった!!
俺は、シンたちのほうに駆け寄った。ウドールは危なくないかって? あいつは危ないけど、今はクエイクを続行させるためのトランス状態!! 恍惚たる表情でうっとりと天を見上げてやがる!! それに、この市街全域を巻き込む大地震!! ロッツさんの逃げ足が速くても。こりゃあ逃げられないよ。だったら、最後くらい。
銀髪であっても誇り高く美しい女のそばで死にたいじゃないか、ってさ。
俺思うんだよ……けっ!!
ほんとは一緒にもっと、生きたいけどよぉ!! こうなっちゃしょうがねえ!!
「さて…とだ。ここまで使った魔導弾丸は7発。一回リロードしたわけだが……。シリンダーには、まだ五発の魔導弾丸がきっちり残っている。つまり、だ!!」
ばばっ!! と! シンが珍しく、激しい動きで、白コートを鳴らして。
中腰? っていうか、明らかな腰だめの姿勢をとって、トランスエクスタシーウドールに銃口を向けて。狙いを定めた!!
「ゆくぞ!!」
叫ぶシン!! え? なにすんだ?!
「ファースト!! アイスフリーザーブリット!! 開放!!」
うあっは?! この状態から!! どうやってひっくり返すつもりかわかんねえけど!! 先ずは、冷たい藍光を放つ、水魔導五段術! 『藍冷封凍」を放つシン!! でも!! そんな単発魔導術じゃ、今のウドールには!!? はああああ!?
「セカンド!! エッジウィンドトルネードブリット!! 開放!!」
んなあ? すかさず、次弾発射!! ありゃ、青緑色の光を放つ、光刃に見えるが、実質は鋭い刃のような切れ味の風によってなる竜巻術!! 『竜刃烈陣』!!
まず、この二つが絡み合って融合!! どういったことか感覚でしかわからないけれど!! まあ、何事もこんな冷たい氷竜巻に強烈にさらされれば。活動が落ちるもんなんだろう!! 心なしか、地震の揺れが収まった!!
「サード!! レジストイレーザーブリット!! 開放!!」
きやがった!! レジストイレーザー!! レジストフィールドを削ることに特化した! その意味ではディスペルよりはるかに凶悪な!! 光の四段術!!
削りのための! 凶暴な印象の金色の光の粒のフォッグがトランス中のウドールに覆いかぶさり!! 激しくうごめき、レジストフィールドを削るというより食いちぎっていく!! うげっ!! なんだあの光は!! 禍々しいじゃねえか!!
「う!! ぎん!! ぎゃああああああああああ!!! いてえいてえいてええええ!! この!! やめろ! 肉体痛より! 魔力の痛みが!! ぎゃああああああ!!!」
うっわ!! ウドールの奴の!! とんでもねえ絶叫をあげてやがる!! やっべ、背筋が寒くなってきた。シン、お前は……! こんなことをしても心が鋼のようであれるための。
何をいままで、経験してきたんだ……!!
「ぬぎゃああああああ!! アードよ!! 土精霊神アードよ!! 我を痛みから救うための!! 魔力を!! 豊かさを!! 力を注げえええええ!!!」
魔力が身体外に、内圧の余剰として噴き出している、存在安定力。それがレジストフィールドなわけだけどな……。土精霊神アードとどういうわけか。恐らく血統で概念連結しているらしいウドールは!! その力を受けてレジストフィールドを強化しようと!!
全身から光を放ち始めた!!
「フォース!! アイスコフィンブリット!! 開放!! 拡散せずに固まっていろ!! ウドール!!」
っくあ!! 今度は、水六段魔導術!! 『酷冷封柩』こと、アイスコフィン!!
周囲の大気が、一瞬!! 蒼白氷粒子に一斉に変わったかと思うと!! その粒子がウドールに急速に吸い寄せられて!! 四角い棺の形に凍り付いていく!!
「ぐぬ……、がぁ……ぉおおあ!!」
魔力ごと凍り付き、せっかくの土精霊神アードよからの魔力も、詰まって滞り。身の自由が完全に死んだらウドール!! ここまでひっぱりゃ……、行けるのか? シン!!?
「フィフス!! サンフレイムバーンブリット!! 開放!! 陽光のカルマを燃やす炎!! 浴びてヘドロの性を消し飛ばせ!!」
まばゆい小太陽が!!! シンの魔導銃の銃口からはじき出され!! 真っ直ぐにウドールに向かって!! 撃ち込まれて行って、すさまじい光を放った!!!!
10話 END




