第4話 竜の家族! (2)
だから今回も私はリムへと「我慢をしなさい!」と更に諫めの言葉を告げる。
「レビィア~、いいのよ~。リムの件は~。母が町までいって何かを購入してきますね~。だからリムも、もう少し待っていてね~。直ぐに帰ってきますから~」
でもいくら私がリムの事を諫めようがこの通りだ。
私達姉妹のお母様が、リムがお腹を鳴らし、天を仰ぎながら嘆く様子を見れば。お母様はリムの事を不憫に思い。
私達姉妹の会話に割って入り、今から町へと出かけ食材若しくは? 出店のお惣菜を購入してくるから。
それまで妹のリムにお城で我慢をするようにと優しく告げてくるのだ。
だから今の今迄、気落ち落胆して、自分の肩を落としながら嘆いていたリムも満身の笑みを浮かべながら。
「は~い、母上、わかりました。リムは良い子にしてお城で待っていますから。やった~、やった~」と歓喜する。
でも長女の私としては不満が募ります。
だって先程、私が皆さんへと説明した通りで、我が家の財産は残り僅か……。危機的状態なのだから。
いくらリムが、お腹が空いたと嘆き、不満を漏らそうが。お母様はリムの事など放置すれば良いのです。
リムは只単にお母様が末っ子の自分に甘いと知っているから嘆き、泣く、悪しき策を弄しているだけですから。
お母様もリムの事は放置していれば良いのに……。そうしないから私も本当に困った親子だなと思いながら。
「はぁ~」と、今回も大きな嘆息を漏らしてしまうのだった。
『う~ん、それにしても困ったな……』
私は二人……。お母様とリムを見詰めては、自分の脳内で嘆くのだった。
だって我が家の財政難の原因は、本当はリムの我儘が原因と言う訳ではなく。
私達家族を養い、守護してくれる異性……。
そう我が家の大黒柱……。黒竜王や竜魔王と世に謳われ恐れられた私達姉妹の父であり、お母様の夫である偉大なお父様を若くして流行り病で亡くしてしまったので御座います。
私達はドラゴン……。死とは無縁な長寿種の一族なのに働き手を失うと言う事は?
お父さまを失ってから、外からの収入原を一切持たない我が家は遅かれ早かれ……。
そうお父様が残してくれた財宝がいくら沢山あったとしても何時かは底をつくと言う事になります。