第10話 竜の家族! (2)(改修版)
だから今回も、私はリムに「我慢しなさい!」とさらに諫めの言葉を告げた。
「レビィア~、いいのよ~。リムのことは~。母が町まで行って何か買ってきますね~。だからリムももう少し待っていてね~。すぐに帰ってきますから~」
けれど、私がいくらリムを諫めても結局こうだ。
私達姉妹の母が、リム腹を鳴らし天を仰ぎ嘆く様子を見れば、不憫に思って会話に割って入り、今から町へ行って食材や出店のお惣菜を買ってくると言い、妹のリムにお城で待つよう優しく告げるのだ。
すると、それまで肩を落としていたリムも満面の笑みを浮かべ。
「は~い、お母さま、わかりました。リムはいい子にしてお城で待っています! やった~、やった~」と歓喜をあげる。
しかい長女の私は不満でいっぱいだ。
先ほども私が説明した通り、我が家の財産は残りわずかで危機的状況なのだから。
リムが空腹を訴えても母は放っておけばいい。
あの子は末っ子で甘やかされていることを知っていて、泣き嘆くという悪知恵を働かせているだけなのだ。
それをお母さまが放置しないから、本当に困った親子だなと私は思ってしまう。
「はぁ~」と。
今回も私の口から嘆息が漏れる。
う~ん、それにしても困りましたね。
私はお母さまとリムを見つめながら心の中で嘆く。
我が家の財政難の原因は本当はリムの我儘ではない。
私達家族養い守ってくれた存在……。
そう家の大黒柱であり、黒竜王や竜魔王と呼ばれ恐れられた私達姉妹の父……。
お母さまの夫である偉大なお父さまを、私達親子は若くして流行病で亡くしてしまったことにある。
私達は長命なドラゴン族で死とは無縁のはずなのに、働き手を失ってしまった。
私達親子は、お父さまを失って以来、外からの収入源を一切持たない我が家は、遅かれ早かれそう、父が残してくれた多くの財宝も、いつかは底をつくのだ。




