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第2話 僕は自身の夢の為に注文住宅を購入すると決めた!(3)


「山本さん僕は家で、お好み焼き屋を始めるつもりなので、出来るだけ立地条件が良い場所をお願いします」


 注文住宅を購入すると決意をした僕は山本さんへと嘆願をした。


「はい、大島様、分かりました。弊社の方で色々物件を探してみますね」


 山本さんは僕の嘆願に対して微笑みながら言葉を返してくれた。


 でッ、その後も彼は、僕の条件に合いそうな物件がでると。


「(大島様の御希望条件に合う物件が出たので、今から私と見に行きませんか?)」


 山本さんはその都度僕のスマートフォンへと電話をくれた。


「はい、わかりました」


 だから僕もその都度山本さんと二人で色々な物件……。


 そう物件の近くに中高大学がある場所や病院……。オフィス街に商店街……。駅やバス停等がある場所を重点的に探して貰い、見て回った。

 僕が銀行の住宅ローンを受ける際に少しでも銀行の担当者の人達が納得してくれて、融資が受けられやすくなるようにと立地条件の良い物件を探索してもらった。


 だって僕は脱サラまでして商いを始める訳だから、銀行の方も中々納得してくれない。


「大島様本当に大丈夫なのですか?」

「はい、大丈夫です」

「そうですか……」

「はい……」

「もしも大島様、失敗をなされたらどうするのですか?」


 だから僕が住宅ローンの相談に行く度にこんな会話……。僕はいつも質問攻めに遭う。


「……いやいや、大丈夫ですよ。必ず成功しますから」


 僕は銀行の担当者の人達の質問攻めに遭う度に大丈夫だと言葉を返す。


「う~ん、大島様、本当ですか?」


 しかし、直ぐにこんな言葉が返ってくるけれど。

 僕自身も初めてみないと解らない。

 う~ん、自信が無いです。

 もしかすると駄目かも? とは、銀行の人達に告げる事等できないから。


「は、はい、大丈夫です……。僕は必ず成功してみせます。だから心配しないでください……」


『ドン!』と自分の胸をいつも叩いて、「あっ、ははは」と笑い誤魔化す事しかできないでいる。

 後にお店の経営をあっさりと失敗する僕がいたのだった。




『プルプル……』


(……ん? あれ、山本さんから電話だ。一体どうしたのだろう?)


 そう僕の我儘な嘆願に付き合い、できるだけ立地条件の良い場所の物件を探してくれている山本さんからスマートフォンへと電話がかかる。


 だから僕は自分の首を傾げつつスマートフォン耳へと当て──。


「はい、大島ですが、山本さん……。何用ですか?」と尋ねてみた。


「(大島様~、今少しばかりお時間の方は大丈夫ですか~?)」


 僕は山本さんへと困惑気味に尋ねた。


 でも彼は僕とは違いスマートフォンの向こう側から興奮気味に話しかけてきた。


「はい、今は大丈夫ですが。山本さんどうかされたのですか?」


 僕はスマートフォンに向こう側で興奮している様子の山本さんへと、『本当に何があったのだろうか?』と思い告げ、尋ねてみた。



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