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第6話 僕は自身の夢の為に注文住宅を購入すると決めた!(4)(改修版)
「(大島さま、あのですね。うちが売用に購入した区画は、商業施設側に面した道路沿いで、バス停やスーパー、病院、学校すぐ近くにあります。それに安佐南区の平地ですから、将来的に建物の査定がなくなっても土地の価値は下がらず、まだ上がる見込みのある場所なんです。だから銀行の方も、あの辺りの土地ならば差し押さえになってもすぐ売れると見込んでいて、住宅ローンにも前向きなので大丈夫そうですよ、大島さま)」
山本さんはスマホ越しに興奮気味に僕へと説明してくれた。
思わず僕の口から「えっ!」と驚きの声が漏れる。
続けて「山本さん、その話は本当ですか?」と動揺しながら問いかけた。
「(ええ、本当ですよ。大島様、良かったですね)」
山本さんもスマホ越しに嬉しそうに言った。
《《あの日》》、《《あの午後》》に……。
僕は後になって、今の僕の店【さつき】の昼のランチタイムがまるで呪われたように客がひとりもいない光景を毎日のように見ていると。
《《あの時》》、銀行側が住宅ローンを承認しなければ、こんな惨めな店の状況を目にして後々苦しむこともなかったのにと、今では心底後悔をしているのだ。
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