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第3話 僕は自身の夢の為に注文住宅を購入すると決めた!(1)
「大島さま、建て売りでは、そんな物件はありません」
「えっ! 嘘?」
「嘘ではありません……」
その言葉は、まるで冷たい闇の中から突きつけられた刃のように、僕の胸を深くえぐった。
冷たい空気が肺を締めつけ、視界の端がぼやけていく。
僕は《《あの時》》、あの日の記憶が鮮明に蘇る。
霧のように立ち込める不安と、胸の奥に潜む焦燥感が絡み合い、心を締めつけた。
最初は家を買う気などさらさらなく、賃貸で店舗付き住宅がないかと不動産会社に相談に行ったのだ。
しかし、賃貸物件の管理会社は僕の望む物件はほとんど存在しないと告げた。
その言葉に僕の心は重く沈み、どうすればいいのかと迷いの淵に沈んだ。
まるで深い闇に飲み込まれ、出口の見えない迷宮に迷い込んだようだった。
「う~ん、う~ん」と呻きながら、僕は思案を巡らせる。
孤独な夜の中で、答えのない問いに苛まれていた。
あの頃の僕は、世間がアラサーと呼ぶ年齢に差し掛かり、夢の中に現れる女神たちだけを信じて、彼女もいない独身貴族を続けていた。
それでも、ある程度の貯蓄はあった。




