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第１話　序章は溜息しかでない僕……(２)

　そんな日々……。この広島お好み焼き【さつき】の経営を僕が続ける？　続けない？　を毎日悩み、嘆くぐらいならば皆さんは『お店の方を辞めてしまえば良いのでは？』と思うに違いない。

　だから僕自身も皆さんの思う通りだと思う。

　でもね？　と僕が皆さんに屁理屈を言いたくなる素振りを直ぐに見せるけれど。

　実は僕がこの広島お好み焼き屋【さつき】を経営する事は幼少の頃からの夢だった……。

　そして僕は【さつき】の経営の方が軌道に乗れば大変に綺麗な麗しい……。

　それも僕の幼少期……。物心がついた頃から毎日のように夢枕に現れ、僕を見詰め悲しい顔……。

　最後には何故か泣き始める銀髪の女神様のような麗しい女性を探して奥様にするのが夢なのだ。

　そして彼女とお店の調理用の大型鉄板の前で、お客様達の目があろうともイチャイチャ、ラブラブしながら二人で切り盛り……。

　そう、お店の経営を僕は『貴方～』、『お前～』と呼び合い、寄り添い、仲慎ましくしながら夫婦で経営をしていくと言った邪な？　夢がある。

　まあ、そんな大きな夢がある、訳ありの僕だから結婚準備の為にと。

　僕はわざわざ三十五年間と言う大変に長い住宅ローンを銀行で組む事に決め、実行……。

　いつでも僕の許に夢の中で見る麗しいお嫁さんがきてくれても良いようにと。

　僕は店舗付き住宅を不動産会社に探してくれと嘆願をした。

　でもこの通り……。

　僕はアラサーと呼ばれる年齢になったのだけれど未だに夢の中で見るような麗しい銀髪の女神様は現れてはくれない。

　だから僕は更にやる気無しをちゃんになっているから。

　今日！　今ものね！

　僕の口から「はぁ～」と嘆息と嘆き、愚痴しか漏れないぐらい暇だから。

　僕は今から昼寝をすることにするよ。

　皆さんおやすみなさい。

　◇◇◇