第5話 私だって働きに出たことぐらいあります!(6)
その相手が大鬼やミノタウロス、オークにドワーフ、獣人達のような人種とは違う気の荒い種族の者達だとしても私は「ほっ、ほほほ~」と高笑いをしながら『ドンドン、パッパ』と受けてやり続けるの。
だって彼等はいくら老け、老いて見えようが、ドラゴンの私から見れば本当に可愛い幼子のような者達だから。姉にじゃれてくる幼い弟達と私遊んでいるぐらいにしか思わないので
私は彼等に対して余裕の高笑いを浮かべつつ殴る、蹴る、を受け続けてあげていると。
「こ、このクソ、アマが……」
今迄、高貴な私へと怒声を吐きつつ殴る、蹴る、の悪態をついていた、ならず者達が自分達の顔色を青ざめながら捨て台詞を漏らしながらジリジリと後退りを始めだす。
だから私は彼等にたいしてニヤリと妖艶に微笑むと、後退りを始めだした、ならず者へとジリジリと詰め寄っていく。
すると彼等は自分達の顔色を変えるだけではなく。私の事を失礼にも化け物でも見るような顔で怯え始め、震え慄きながら後退をしていく。
そんな彼らの様子を私は正面からニヤニヤと微笑みつつ見詰めながらジワジワと詰め寄りつつ。やっと可愛い僕ちゃん達は年齢が千六百歳になる竜のお姉さんの事が本能的に恐ろしい人だと悟り、震え慄き始めたのかな? と思い。
「くすくす」と微笑むのだった。
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