第5話 私だって働きに出たことぐらいあります!(3)
改修済み
だから私は憤怒……。自分の理性が『プチン!』と糸が切れたような音を出しつつ完全に切れてしまい。
「あんた達! いい加減にしなさい! 誰にいやらしく触れ、触っているのか分かっているの?」
私は声を大にして『ガオ、ガオ!』と咆哮──!
その後はいつも憤慨憤しながら酔っ払いの男達へと鉄拳制裁を加えるの──!
そう私のこの華奢な拳は右、左とリズム良く身体と足を動かしながら。酔っぱらいの変態、愛人の男達へとジャブ! フック! ストレート! 右の蹴りだ! 左の蹴りだ! 回し蹴りよ! ほら~、食らいなさい~!
私は次から次へと酔っ払いの変態な亜人の男達を殴り、蹴り倒していくから。
あっという間に酔っぱらいの変態な亜人漢達は刹那と化していく。
だからお店の中は直ぐに殺伐とした様子……。荒れた店内へと変化……。
でッ、その後……。私が店内で暴れるだけ暴れる……。自分の気が済むまで亜人の変態男達を殴る、蹴る、を繰り返すと。気を失った亜人の酔っ払い、変態男達が山となって転がった状態へとなっている。
う~ん、でも、それって仕方がない事だとは思わない?
だって亜人の男達は未だ乙女である私の胸やお尻に何の許可もなく勝手に触れてくるのだから仕方がない事だと思う。
それにね? 亜人の男達のなかには、私の胸やお尻に触れ、触り、握るだけでは飽き足らず。
「姉ちゃん、ベッピンでえぇ身体をしているやないか~。今晩いくら払えば儂の相手をしてくれる? なぁ、姉ちゃん……」と。
以前はこの領地を治めていた黒竜王の娘であり。この世界の食物連鎖のピラミッドの頂点に立つ上に神──女神でもあるこのレビィア様に対して恐れ多いい事を亜人の男達は変態顔で平然告げ、悪態をついてくる輩も少しではなく多々いるのよ。
たかが亜人風情の男達の分際でね。この地を守護する私をお金で買おうとするのよ。
それも奴等は私の事を『ケラケラ』と嘲笑い、侮りながら告げてくる。
だからいくら温和な私でも、これだけ悪態をつかれると怒るとは思わない?
それもさ? 私が竜神だから憤怒すると言う訳でもなく、ドラゴン以外……。他の種族の女性達だって、こんな暴言を自分が知らない、好意もない異性から『ケラケラ』と嘲笑いされながら悪態をつかれればきっと憤怒するに違いないと思うから。




