第4話 竜の家族! (4)
でも私はお母様が『知人に頼んで何とかしますから』が一番嫌であり。
私はお母様へと嫌悪感を募らせ、憎悪が心の奥底から湧いてくる。そして耐え忍べなくなくなるから。
今日も私はお母様やリムを諫めた。
それでもお母様はこの通りの御様子……。長女である私の意見に対して耳を傾けようとはしません。
そして今日もいつものようにリムの我儘ばかりに耳を傾け町へ出掛けようとするから。
私は今日もお母様へと色々な提案を出し、意見をするだけ無駄だと悟るのだ。
お母様自身も余程町へと出かけ、足を運びたい理由もあるのでしょう……。
「はい、お母様、分りました」
だから私は今日もお母様の意見に対して最終的には同意をする日々が続いている。
でもリムは気がついていないのかも知れないが? このままだと私達は本当に大変な事になる。
その事をリムもお母様も全く気がついていない。
と言うか?
リムは気がついていないかも知れないが、お母様は必ず気がついている筈……。
そう私達はこの世界の食物連鎖の頂点に立つ神とも言える存在なのに母はお父様が若くして他界をしたからと言って、身売りのような真似事をして、亜人の子を腹に身籠り出産をするつもりなのだろうか?
そして自分が子を産めば、その後は私やリムにも亜人の子を身籠り産むように要求するつもりなのだろうか?
私達ドラゴンは一人の王に使える一夫多妻の種族なのだから……。
もしもそんな事をお母様が私やリムに要求をしてみろ。私は必ずお母様を躯にするし。お父様が残したこの領地の民もお母様の新たな主人諸共根絶やし、この世から消してやるからなと。今日も私は心に誓うのだった。
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