第6話 チビの正体
俺が呆けたままでいるとそのチビが話しかけてきた。
「いつまで呆けておるんだ、主よ。」
「・・・主!?」
チビが俺のことを主と呼んでようやく目の前の状況を把握した...はず。
「えっとまず君は一体何者なんだい?」
「なぬ?知らずに封印を解いたというのか?」
「封印?」
俺は知らず知らずの間に封印を解いたらしい。
「仕方ない!そなたの名付けた名を今後は名乗ろうではないか!我は千火!千の火を司る原初の火である!」
「あ、いやそういう意味じゃ...」
「なかなかに気に入ったぞ!我を包むこの魔力もなかなかのものじゃ!」
現代日本の皆よ。我は変な名前をこいつにつけてしまったようだ。
とりあえずこいつの名前は千火になってしまった。
「ん?原初?それってとんでもない存在じゃなくて?」
「細かいことは匙じゃ。とにかく今後よろしく頼むぞ。」
「はあ。」
俺はなかなかにキャラの濃い仲間を手に入れたようだ。
「ていうかペット禁止なんだけど。」
「我をペット扱いするとはなかなかに主は大物じゃな。」
とにかくバレないようにしないといけなくなった。勝手に出歩かれても困...ることもないか。どうせ誰にも見えないしな。
「ところでその火なんだけど物が燃えないようにできない?」
「出来ん!」
うん、だと思った。できるなら最初からしてるよね。
「とりあえず魔力は解かないままにするしかないか。」
厄介なやつを受け取ってしまった。
今後は今以上に魔力の修行をしないと。
魔力量も増やしたいけど、どうすれば。
「主よ!我と契約せよ。」
「契約?」
「うむ!魔力で繋がりを持つことで主の悩みを解決できるかもしれん。」
「え?俺の考え読めるの?」
「ただの勘じゃ!」
勘かい!
とにかく、契約をする必要があるのか。
「我の魔力と主の魔力を混ぜる感じじゃ!卵と小麦粉を混ぜて捏ねるようなもんじゃ。やってみよ!」
「なにその例え。ていうか俗っぽい。より分かりにくいよ!」
要するに俺の魔力を繋げるとかそんな感じね。
まずチビに触れながら魔力を感じるところから。そして自分の魔力をそれに繋げるようなかんじに。
「なにこれ?なんか身体が熱くなってきた。」
「それでいい。我と繋がるということは我の力の一端を主が使えるようになるということ。」
「え?俺、火の魔法使えるの?」
「そういうことじゃ。ちなみに火の中に入っても無傷じゃ。」
俺は魔法を使えるようになってしまったようだ。
我の深淵の炎よ...いえ、なんでもないです。
今日から魔法使いになりました。
いつもより長くなってしまいましたが、新しい相棒と共に今後ご期待ください。




