表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界人の経世済民 転移者は経済を立て直す  作者: キャズ
民主派VS復権派

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/50

第47話 ディフェンスとオフェンス

 他の民主派領主との話し合いも終わり、屋敷に戻った富楽とメディナは改めて今後の方針を二人で話し合う。


「なんだか、今回は皆大分おとなしかったですよね。いつもは話し合いとなると荒れていたのに」


 メディナはペンブローク領の領主として他の民主派領主とも当然交流がある。恐らく、いつもは他の領主達も好き勝手言って議論が荒れてしまっているのだろう。拍子抜けといった雰囲気だ。


「多分、ディバルさんが事前に議論の邪魔をしない様に注意してあるって言ってたから、そのお陰だろうな。普段あれこれ言って議論の場を荒らす奴らも、結局自分の地位や立場が大事ってだけだろうし、このままでは復権派に負け、立場が危うくなるって事をちゃんと説明されれば、そりゃあ危機感も持つわな。腐敗し惰性をむさぼる領主も、いや、腐敗し惰性で続けている領主程、それが失われる事への恐怖があるもんだし、それが上手い事機能した感じか」


「あー、確かに。最近復権派の勢い凄いですもんね」


 やはり復権派がしっかりと民主派の脅威になっている事は大きい。自分の立場が危うくなっているという意識のお陰で、民主派内部での争いが起きにくくなっている。敵ながら復権派に感謝だ。

 だが、逆に言えばそれだけ復権派が支持を伸ばしているという事。ただ国民に都合の良い事を言っているだけだったり、対立派閥を批判しているだけの相手であればそう脅威でもないが、復権派は政策をしっかりと考え、ちゃんと成果を出せている者達。国民にとっては有難いだろうが、対峙する者としては厄介な相手だ。

 富楽は話しを切り替え、今後の方針について話していく。


「さてメディナさん。今後は民主派と復権派、どちらがいかに国全体の有力者の支持を得られるかの勝負になる。復権派の領に民主派の方針を説明して理解してもらい支持を得たり、民主派を支持していた人が復権派支持に変わらない様にしたりといった活動をしていく事になるだろう。そこでメディナさんには、ペンブローク領内の支持を盤石にするために領内での活動に専念してほしい」


 メディナは顎に手を当ててうんうんと頷く。


「引き続き領内の人達に説明し、民主派の方針への理解をしてもらって、民主派への支持を失わない様にしたり、現在復権派を支持している人達と話し合って、逆に民主派を支持してもらえる様にするという事ですね」


 富楽は頷き、さらに一つ付けくわえる。


「そして、支持を得るための活動をする際に一つ注意してほしい事がある」


 メディナは首を傾げる。


「注意すべき事?」


「あぁ。これから民主派の支持を増やすための活動をしていく訳だが、その際に復権派の批判はしないで欲しいんだ」


「それは元からするつもりはありませんけど。でも、どうしてですか?」


「復権派は対立しているだけで悪という訳じゃない。むしろ、現状は民主化を進めた上での経済政策をろくに打ち出せず、政治腐敗を進めてしまった民主派の方が悪側と言っても過言ではない」


「確かに。私自身、その腐敗に呑まれてしまっていた訳ですしね」


 富楽は静かに頷き、言葉を続ける。


「それに対し、復権派はルプス連邦での民主化はまだ早いという考えの元、政府主導の政策を進め、ちゃんと結果をだして国民を豊かにしている。対立している派閥とはいえ、良い所は良いと言わなければ不信感に繋がるからな。成果を認める発言をした方が好感持たれるだろう」


 メディナはポンと手を叩き答える。


「なるほど。有力者の皆さんは国を豊かに、ひいては自分達を豊かにしてくれる派閥を求めている。だから、成果を出したものに関しては素直に認めた方が支持を得られるという訳ですね」


 富楽は頷き、今度は自分のやる事について語っていく。


「俺は他の領へ出向いて、国民が政治に参加するとはどういう事なのか、民主化を進めた上での経済政策はどうすれば良いのかといった事を伝えていくよ。そういった方針をしっかりと伝えていれば、支持も得られるし、民主化の方針で一定の成果が出せていたとなれば、復権派が勝ったとしても民主化の方針を無下に扱う事は出来なくなるからな」


「お願いします、富楽さん。私も有力者の方々に支持してもらえる様、出来る限りの事はしてみます」


 こうして、メディナは内部の支持を守るため、富楽は外部の支持を得るため、ディフェンスとオフェンスに分かれて活動していく事となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ