始まりの村へ帰宅
レイ一行はみんな一線を越え村へ帰宅していた。白瀬、東雲、氷室、久我、堂前は疲労困憊だったが
レイはめちゃくちゃ肌がピカピカになっていた!
そうして一同は村へ到着する。早速村の長の元へ
「おお、戻ったかおぬしら」
「いやあ、ほんと疲れましたよおじいちゃん」
「おじいちゃんなど言うでない」
「さて!長、次のダンジョンについて教えてください!」
「ダンジョン?まあいいか次の場所は"吸血城"じゃ。吸血城はまさに吸血鬼で溢れておる。再生力が高いから吸血鬼を避けて通るといい」
「おお、次の島は洋風なんですねー」
レイのテンションがまた上がる。
長はゆっくり語り始めた。
「吸血城は、夜の者達の巣窟よ。吸血鬼共が城中を徘徊しておる」
「吸血鬼ぃ〜!」
「奴らは異様な再生力を持つ。生半可な傷では死なん。首を断たれようと動く者すらおる」
「めちゃくちゃホラーじゃないですか……」
白瀬が顔を青くする。
「じゃが逆に言えば、正面から戦わねば避けて進むことも可能じゃ」
「なるほどなるほど」
レイはうんうん頷く。
完全にゲーム攻略情報を聞くプレイヤーの顔だった。
「吸血鬼ってことは、弱点は銀?日光?十字架?ニンニク?杭?」
「質問が多いのぉおぬし……」
「だってワクワクするじゃない!」
東雲がため息をつく。
「准尉だけ修学旅行みたいなんですよね……」
話を終えると、一行はようやく宿へ戻ることになった。宿の部屋へ入った瞬間。
「無理」
白瀬が床へダイブした。
「俺もう一歩も動けません……」
堂前も壁へ背中を預ける。
「昨日はマジで死ぬかと思った」
久我は黙って弾薬を確認し始めていた。氷室は机へ突っ伏し、
「文明が恋しい……」
と呟いている。
一方、レイはベッドへ飛び込みながら天井を見上げた。
「いやぁ〜異世界って最高ねぇ」
「准尉だけ適応速度おかしいんですよ」
「えー?」
レイはニヤニヤしながら、ポーチの中をちらりと見る。あの赤い“鍵アイテム”は今も微かに脈打っていた。
ドクン。
ドクン。
「……ふふ」
レイは笑う。完全に隠しアイテム拾ったプレイヤーの顔だった。
翌朝。
村にはまだ朝霧が残っていた。鳥の声。潮風。
そして――。
「よぉーし!!」
宿の前で、レイが勢いよく89式を担ぎ上げる。
「次は吸血鬼ダンジョン攻略よー!!」
「朝からテンション高っ……」
白瀬が眠そうな顔で呟く。東雲は地図代わりのメモを確認し、久我は機関銃を背負い直し、堂前はナイフを腰へ差し込み、氷室は渋々立ち上がった。レイはどでかいケースを背負う。
そして六人は村の門前へ並ぶ。
その先には遠くの山際には――黒い城が見えていた。
まるで空へ突き刺さるみたいに。




