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女自衛官が異世界裏技攻略!!  作者: 小説書こう


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8/12

道具の管理が1番大事

レイは移動ボードの端に立ち、下層へ降下していく暗闇を見下ろしていた。


 ギュイイイイ……


 輸送ボードは蔦をかき分けながら、ゆっくりと巨大ホールの底へ向かっていく。


 上を見ても闇。


 下を見ても闇。


 湿った風だけが吹き抜けていた。


「たっのしみたっのしみ、死体からは何が取れるのかしらー」


 完全にテンションがおかしい。普通なら恐怖を感じる空間だ。


 だがレイの頭の中は、“ボスドロップ”のことでいっぱいだった。


「こういうのって絶対レア素材あるのよねぇ。鍵アイテムとか、隠し武器とか、変な研究ログとか」


 ギュイイ……


 やがてボードが減速する。


 底が見えてきた。


 天井から千切れた蔦が大量に垂れ下がり、床一面には赤黒い液体が広がっている。


 そして中央。


「おお! あるわねー」


 “心臓植物”の死骸。


 落下の衝撃で完全に潰れていた。


 巨大だった肉塊はひしゃげ、床へ貼り付いたみたいになっている。


 脈動も止まり、もう動かない。


「うわぁ……めちゃくちゃ潰れてる」


 レイは死骸の上へ飛び降りる。


 ぐちゃっ、と嫌な音。


「いや、こんな潰れたののどこを活用すれば?」


 マティーチェでつつく。ぶよぶよしていた。


「うーん……素材としては微妙かな?」


 その時だった。


 ぐちゅっ。


「ん?」


 足元で潰れた肉塊の奥に、何かが光った。


 赤い。


 小さい。


 まるで宝石みたいな光。


「……あら?」


 レイはしゃがみ込み、死骸を掻き分ける。


 肉。


 蔦。


 樹液。


 気持ち悪い感触を押し退けると――そこにあった。


「……え?」


 それは。


 透き通る赤色。


「なにこれ……」


 レイが触れた瞬間、周囲の蔦が、一斉にレイへ反応した。


 ビクンッ!!


「うおっ!?」


 死んでいたはずの蔦が動き出す。レイは即座に89式を抜き、周囲を警戒した。だが蔦は襲ってこない。


 逆だった。


 レイの前で、頭を垂れるように静止した。


「……は?」


 その瞬間、ホールの壁面。


 白いタイルの一部へ、赤い文字が浮かび上がる。


 ノイズ混じりの電子表示。まるで長年停止していたシステムが起動したみたいに。


【QUEEN ROOT 反応確認】


【管理権限 一部移譲】


【適合者認証中】


「…………」


 レイは数秒黙り込んだあと。


 ゆっくり口角を吊り上げた。


「……ねぇ待って?」


 目がキラッキラしていた。


「これ絶対、"鍵アイテム"拾ったわよね?」


 レイが赤い“それ”を掲げた瞬間だった。


 ――ゴゴン。


 重たい音がホールに響く。


「ん?」


 振り返る。


 すると、レイが入ってきた入口側の隔壁がゆっくり開き始めていた。


 白い蒸気赤い警告灯。まるで研究施設の非常通路みたいな演出。


「おっ」


 レイの目がまた輝く。


「イベント進行した?」


 次の瞬間。


「准尉いいい!!」


 聞き慣れた声がホールに響いた。


 入口から転がり込むように現れたのは、東雲達だった。


 全員ボロボロ。


 隊服は裂け、泥と樹液まみれ。


 堂前に至っては顔に枝が刺さったままになっている。


「准尉! 何をしてるんですか全くもう!!」


 東雲が半ギレで叫ぶ。


「あら?」


 レイは悪びれもなく笑った。


「ごめーん。どうしてもこの先が気になっちゃってさ!」


「僕達、准尉いなくて死にかけたんですよ!?」


 白瀬が涙目で言う、その横で堂前が肩を回していた。


「樹人多すぎんだろあれ……」


「途中から増援来てましたよね絶対」


 氷室がげっそりした顔で呟く。久我は無言で機関銃の銃身を交換していた。かなり撃ったらしい。


「あれ? でもどうやってここまで来たの?」


「准尉がなかなか帰ってこないからです!」


 東雲が即答した。


「心配になって僕達も無理やり突破してきたんですよ!」


「おぉ〜」


 レイはちょっと感心する


「ちゃんと主人公パーティっぽくなってきたじゃない」


「そのゲーム感覚やめてください!」


 すると白瀬が足元を見て顔を引きつらせた。


「てか何なんですかこの気味の悪いカーペット……」


「ボス」


「ボス!?」


 全員の顔が固まる。


 レイは悪気ゼロで頷いた。


「そうそう。みんなが遅いもんだから一人で倒しちゃった」


「いやいやいや!!」


「なんで単独でボス撃破してるんですか!?」


「しかもどうやって!?」


「落下死」


「落下死ぃ!?」


 白瀬が頭を抱える。


 東雲はもう怒る気力すら失せていた。


「……准尉、ほんと自由ですね」


「褒め言葉ありがと」


 レイはニヤリと笑う。そして赤い“それ”をポーチへしまい込んだ。


「ま、とりあえず必要そうな物はゲットしたし、帰ろっか」


「えぇ……」


 部下達は疲れ切った顔を見合わせる。だがここにいても仕方ない。一行は再び森へ戻ることになった。

帰路の樹海は、来た時より遥かに不気味だった。


 夜


 木々の隙間から月明かりすらほとんど入らない。

時折、遠くで樹人の鳴き声が聞こえる。


 ギィィィ……


 ギチ……ギチ……


「うわぁ夜の樹海ステージとか完全に高難易度マップじゃん」


 レイだけは楽しそうだった。


 89式を肩に担ぎながら、鼻歌まで歌っている。


「准尉、普通もっと警戒しません……?」


「してるしてる」


「全然そう見えないんですが」


 隊列を組みながら進む。


 だが疲労は限界だった。


 樹人との戦闘


 長時間行軍


 弾薬の消耗


 精神的疲労


 全員の足取りが重い


 そして数時間後。


「……もう無理です」


 最初に音を上げたのは白瀬だった。


 その場に膝をつく。


「足が棒なんですけど……」


「俺もそろそろキツい」


 堂前まで額の汗を拭う。


 久我も珍しく口を開いた。


「夜間行軍続行は危険だ」


 東雲も周囲を警戒しながら頷く。


「……一旦休むべきですね」


 レイは少し考えたあと、


「じゃ、今日はここをキャンプ地とする!」


 と軽く言った。


「そのノリで決めるんですか……」


 だが異論はなかった、全員限界だった。


 堂前と久我が周囲を警戒し、東雲達が手際よくテントを設営していく。


 迷彩布


 ロープ


 簡易ライト


 さすが自衛隊、野営準備だけは異様に早い。


 やがて森の中に、小さな即席キャンプが完成した。


 パチパチ、と小さな火が揺れる。

すると急にレイが立ち上がり、こう言う


「よーし!今日はみんな頑張ってくれたことだし、上司として私がみんなを労ってあげよう!」


とレイは自分のテントへ駆けていく。テントの中ではレイがゴソゴソと何かをしていたが白瀬達には一目瞭然だった


なぜならテントの中のライトでレイのシルエットが見えていたから


明らかに()()()()()()()それも扇情的に


東雲、白瀬、久我、氷室、堂前、一同はこれから起こることを想像して息を飲む


ガバッ!


テントの入り口が開き、裸のレイが出てくる


「ほら!おいで、だ・い・て・や・る・よ」


数時間後、そこには裸で倒れている白瀬達の姿とテントのへりに全裸で座ってタバコを吸っているレイの姿があった


「うん!やっぱヤッた後の一服は最高ね!」







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