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嫌われて自分を生きる  作者: こたつむ


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17/18

崩壊

「先輩、どうしよう。メールを誤送信しちゃった。」

涙を浮かべて、訴えるのは夢結の後輩の山下である。

以前、発注の桁を間違えた時は、夢結のチェックミスとして庇ったことがあった。

今回は、見積書を違う取引先に誤送信したのだ。

その見積は、送った取引先との取引価格より安いもので、マズイ状況である。

「すぐに課長に状況を報告した方がいいね。」

「先輩から、言ってもらえませんか?」

その様子から、庇ってもらうことの期待を感じた。

「ごめんね。素直に報告して、課長の指示を仰ぐのが一番だよ。」

それからしばらくして、課長に呼ばれ、重なるチェックミスを指摘された。

言い訳はしなかった。

身に覚えのないことでも、告げ口をするような真似をしないのが、夢結の信条である。

夢結が、席に戻ると、涙を流す山下を心配して、女子社員が群れていたが、夢結を見るとさっと散った。


それからは、夢結が近寄ると、群れが散る状況が何度となくあり、夢結は面倒をみていたと思う女性社員達との距離を感じるようになった。


(今まで、人のためには動いても、人に悪意を持って接したことがあっただろうか。)

女性社員たちの、それまでとは違う態度に夢結は思う。

山下が何か言ったとしても、それまでの夢結の態度から、惑わされることなどないと信じたい。

結局、1人の人間としてみられていなかったから、人の言葉で足元を救われるのだ。

都合の良い人間でなければ必要ない。

面倒をみていた?自分勝手な恩の押し売り、相手に感謝などない。

自分の承認欲求を満たそうとしていただけだったのかもしれない。

ふと、もえの顔が浮かぶ。


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