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47. バサルク王国編(27) 蝋燭
※主な登場人物は、作品あらすじ欄にまとめています。
ペルラの部屋から戻ったあと、ミリスは先ほど自分の部屋の前に置かれていた鉢を、使節団の荷物部屋へ運んだ。
ピンクと緑が混じり合った、フェンネルの星の蔦だったと思しき物体である。
本国へ持ち帰り、詳しく調べてもらうつもりだった。
「少し臭うんで、木箱は二重にしてくださいよ〜」
リナールがそう言っていたので、鉢を入れた木箱を、さらに一回り大きな木箱へ収めた。
念のため、他の荷物からも少し離して置く。
これで、とりあえずはいいだろう。
ミリスは立ち上がり、荷物部屋を見回した。
その時、部屋の隅に転がっている白い物が目についた。
「何だ、これ?」
蝋燭だった。
一本の蝋燭が、上下二つに分かれている。
ミリスは拾い上げ、断面を見た。
折れたというより、鋭利な刃物で切られたようだった。
――誰が、こんなところで蝋燭を切ったんだ?
考えてもわからない。
しかし、床に転がしたままではもったいない。
うまく溶ければ、まだ使えそうである。
ミリスは荷物部屋を出て、その蝋燭を廊下の灯火台の皿に足し、自分の部屋に戻っていった。




