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夢の話  作者: 床擦れ


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9/11

第9話 寺院について

 最近になって、よく見るようになった夢がある。

 自分の寝室の中。まず外につながるまどから声が聞こえ、まどおさえて侵入しんにゅうふせぐ。その次に廊下ろうかつながるドアがたたかれ、侵入者しんにゅうしゃおそれてドアをふさぐ。どちらも、私はうでおさえる。

 おさえがかなくなれば、何かの侵入しんにゅうを許す。相手は、とてもあぶない存在である。

 おさえなえれば、と思う内、頭の中に映像が流れる。誰かが誰かを、軽口かるくちとしてけなしている場面である。

 そんなことをしているから、侵入しんにゅうを許すのだ。そう思った時にうでゆるみ、次には携帯けいたい電話でんわへとLINE(ライン)連続てんぞく着信音ちゃくしんおんが止まらなくなる。

 もう無理だ、と思って目がめる。そんな夢である。

 こういう夢を見るようになった、ということは「どこかほか世界せかい」にうつつを抜かさなくても良くなった、という事かもしれないし、逆に言えば色々(いろいろ)やることが増えて、相応そうおう圧力あつりょくを感じているのかもしれない。

 まあ、そんな所である。

 閑話かんわ休題きゅうだいあらためて今回は「寺院じいんについて」である。

 位置でいうと、「中軸ちゅうじくとなっているみち」から前回ぜんかい話した「南北なんぼくみち」に入って南下し、大通りに当たり、左折(方角ほうがくではひがし)に少し進んだ所にある。

 存在の仕方はまちまちで、少し坂をくだる必要があったり(これも混同こんどうがあるので、おもしたらしるす)、大通りにそのままめんしていることもある。もっと直近ちょっきんだと、後者のかたをしていた。

 ただ内実は、あるていど一定している。

 境内けいだいに入ると、まずはのぼさかがある。すべめ用の横へのみがきざまれて、左側に墓地のちらしきものと本殿ほんでん、右側には葬儀そうぎなどをもよおすような会館がある。

 坂の上までは行ったことが無いと記憶きおくしている。何も無いというよりも、色々(いろいろ)ありすぎるから行かない、という感覚である。林があり、山道らしくなり、視界が閉ざされ聖域せいいきようになるのだ。

 会館については一度入ったことがあるくらいで印象もうすいが、いちど寺院じいんの会館でもよおされた葬儀そうぎに行ったことがある人ならば、それを思い出してもらえれば、おおよ間違まちがいは無い。

 ゆかはフローリングきで、おくには壇状だんじょうしつらえと装飾そうしょくがある。天井てんじょう格子こうしじょう区切くぎられている。

 そして坂の左側が、たぶん本題となる。まず山門さんもんがあって、石の階段かいだんで登る。石の十三重じゅうさんじゅうのとうであるとか、寺院じいんらしい殿でん数棟すうとうならび、それぞれが外観がいかんからするに、江戸期えどき以降いこうに建てられたものである。寺院じいん建築けんちく様式ようしきに関しては、まま知っているから間違まちがいない。たぶん。

 その建屋たてやの中に入ったことは無い。外からながめるだけである。歴史れきし建築けんちく寺院じいん神社じんじゃあるいは仏像ぶつぞうが好きな私にとっては、これだけで満足する。

 そしていつも、あるていど観光してから寺院じいんを出る。

 山門さんもんから出れば、すぐに大通り。振り向くと、おかひとつを境内けいだいにした敷地しきちの広い寺院じいん

 私の夢の中では時たま出てくる、バイプレイヤーのような存在だが

──通りすがったら

と思うような存在でもある。

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