第四話 パーティーの一員
「セイルさん」
「なんだ」
「魔力」
「…………」
「約束しましたよね」
「…………」
「魔力」
「分かったから朝飯を食え」
朝。
宿屋の食堂。
如月礼はパンを片手に、向かいに座るセイルを見つめていた。
「食いました」
「まだ持ってるだろ」
「最後の一口です」
「なら食え」
礼はパンを口へ放り込んだ。
噛む。
飲み込む。
「食いました」
「早いな!?」
セイルが呆れる。
隣ではミレナが笑っていた。
「昨日からずっと楽しみにしてたものね」
「そりゃそうですよ」
礼は当然のように答える。
「魔術ですよ?」
「魔術ねえ」
「何もないところから光とか炎とか出るんですよ?」
「出るわね」
「ヤバくないですか?」
「普通だけど」
「普通じゃないです」
「礼にとっては、でしょ?」
「そうです」
昨日。
礼は生まれて初めて魔術を見た。
城門で兵士が放った炎。
そして夜、セイルが生み出した光。
ゲームでもない。
映画でもない。
目の前で、本当に起きた。
この世界には魔力が存在する。
そして。
自分にも魔力があれば。
「俺も使えるかもしれないんですよね?」
「適性があればな」
「よし」
「何がよしなんだ」
「やりましょう」
「今から仕事なんだが」
「五分くらいで終わりません?」
「お前な……」
「いいじゃない」
ミレナが笑う。
「やってあげたら?」
「どうせ移動中ずっと聞いてくるぞ」
ガルドもパンを食べながら言った。
「絶対聞きます」
「宣言するな」
「ガハハハ! 若いというのはいいな!」
ボルグが笑う。
「よし! 礼! 魔術師になれ!」
「簡単に言うな」
セイルがため息を吐いた。
「……分かった」
「おお!」
「ただし結果がどうでも騒ぐなよ」
「分かりました」
「本当か?」
「多分」
「信用できん」
◇
「これが測定器だ」
「…………」
礼は首を傾げた。
「水晶玉?」
「水晶玉?」
「いや、なんでもないです」
宿屋の裏手。
木箱の上に、透明な結晶が置かれている。
拳より少し大きい。
「これに手を置く」
セイルが説明する。
「魔力に反応して光る。正確な数値までは出ないが、だいたいの魔力量を見る程度なら十分だ」
「なるほど」
「試しに」
セイルが手を置いた。
瞬間。
「おお……!」
結晶が青白く輝く。
昨日の魔術ほどではない。
それでも、明らかに内部から光が生まれている。
「これが魔力?」
「ああ」
「すげえ」
「だから近い」
礼の顔が結晶のすぐ横まで来ていた。
「爆発しません?」
「しない」
「ならいいです」
「お前、怖いのか怖くないのかどっちなんだ」
セイルが手を離す。
光が消えた。
「ミレナ」
「はいはい」
ミレナが触れる。
淡い緑色。
「色違う」
「属性の違いだ」
「属性?」
「それは後だ」
「えー」
「一度に説明しても覚えられん」
「覚えますよ」
「文字も読めない奴が言うな」
「ぐっ……」
何も言えなかった。
次はボルグ。
弱い黄色の光。
「ボルグさんは少ない?」
「俺は魔術が苦手だからな!」
「じゃあ何でそんな自信満々なんですか」
「魔術がなくても盾は持てる!」
「確かに」
「そういうことだ!」
最後にガルド。
こちらも僅かな光。
「俺も大したことはない」
「でもあるんですよね」
「ああ」
「…………」
礼は結晶を見る。
いよいよ。
「じゃあ」
手を伸ばした。
「俺ですね」
触れる。
「…………」
「…………」
何も起きない。
「…………」
礼は待った。
五秒。
十秒。
「…………」
セイルを見る。
「これ、どうなったら始まるんです?」
「もう始まってる」
「…………」
結晶を見る。
透明。
「もうちょっと待つ感じ?」
「いや」
「…………」
「…………」
「壊れてません?」
「壊れてない」
「でも光ってないですよ」
「そうだな」
「…………」
礼は一度手を離した。
「もう一回」
「礼」
「手の置き方が悪かったかもしれない」
「置き方は関係ない」
「じゃあ左右とか」
「関係ない」
「一応」
今度は左手。
「…………」
何も起きない。
「…………」
礼が結晶を軽く叩いた。
「おい」
「いや、接触悪いのかなって」
「魔道具にそういう直し方をするな!」
「じゃあ何で光らないんですか」
セイルが黙った。
結晶を確認する。
自分で触れる。
青白く光る。
「正常だ」
「…………」
再び礼。
何も起きない。
セイルの表情が少し変わった。
「……珍しいな」
「何が?」
「礼」
「はい」
「お前」
一拍。
「ほとんど魔力を持ってない」
「…………」
礼は結晶を見る。
もう一度セイルを見る。
「…………マジ?」
「ああ」
「全然?」
「厳密にはゼロではないと思う。だが、この測定器でほとんど反応が出ないとなると……」
「魔術は?」
「少なくとも普通の方法では難しいだろうな」
「…………」
礼は黙った。
昨日から。
少しだけ期待していた。
異世界。
魔術。
もしかしたら。
自分にも何か特別な力があるんじゃないか。
そんな。
子供みたいな期待。
「……異世界まで来て魔法使えねえのかよ」
「イセカイ?」
ミレナが聞き返す。
「こっちの話です」
「またそれ?」
「便利なんですよ、この言葉」
礼は笑った。
笑ったが。
少しだけ。
残念だった。
「礼」
「はい?」
ガルドが言った。
「だからなんだ?」
「……え?」
「魔術が使えないんだろ」
「まあ」
「それで?」
「それでって……」
「俺たちは魔術師を探してお前を拾ったのか?」
「…………」
「荷物持ちだろ、お前」
「そうですけど」
「なら荷物持て」
「急に雑だな」
ミレナが吹き出した。
「ガルドらしいわ」
「それに」
セイルが結晶を片付けながら言う。
「魔術が使えなくても生きてはいける」
「そうなんですか?」
「当然だ。世の中全員が魔術師なら、俺の仕事がなくなる」
「なるほど」
「剣を覚えればいい!」
ボルグが礼の肩を叩いた。
「痛っ!」
「鍛えれば身体は応えるぞ!」
「まず力加減覚えてもらっていいですか」
「すまん!」
「声も!」
「すまん!」
「だからでけえ!」
「その前に」
ミレナが礼を見る。
「文字でしょ」
「…………」
「看板も読めないんでしょ?」
「はい」
「依頼書も読めない」
「はい」
「地図も読めない」
「文字部分は」
「魔術より先に覚えるものがあるわね?」
「…………」
礼は水晶を見た。
「魔術がいい」
「駄々こねるな」
笑い声。
誰も。
礼を追い出そうとはしなかった。
役に立たない。
魔術すら使えない。
そう分かったのに。
話は。
それで終わった。
「…………」
礼は少しだけ不思議な気分になった。
◇
「これ着ろ」
ガルドから渡された服を広げる。
「……おお」
丈夫そうな布の上着。
ズボン。
革靴。
小さな革製の胸当て。
「冒険者っぽい」
「荷物持ちだ」
「分かってます」
「その服じゃ森を歩きにくいだろ」
制服。
礼は自分の袖を見る。
昨日、枝へ何度も引っ掛かった。
「いくらです?」
「貸しだ」
「また?」
「働いて返せ」
「……はい」
宿の部屋へ戻る。
制服を脱ぐ。
上着。
シャツ。
ズボン。
「…………」
礼の手が止まった。
この世界に来る前から持っていたもの。
鞄。
学生証。
財布。
家の鍵。
そして。
制服。
「……これしかねえんだよな」
日本から持ってきた服。
捨てる理由はない。
礼は丁寧に畳んだ。
ベッドの端へ置く。
異世界の服へ着替えた。
鏡を見る。
「…………」
知らない自分。
少しだけ。
笑った。
「それっぽいじゃん」
◇
「重っっっ!!」
「何してんの?」
「重いんですけど!」
「荷物持ちなんだから持ちなさい」
「これ全部!?」
「全部」
「聞いてない!」
「荷物持ちって聞いたでしょ」
大きな背負い袋。
食料。
水。
野営道具。
予備の武器。
薬。
ロープ。
その他。
全部を一人で持つわけではない。
それでも重い。
「若いんだから頑張れ!」
ボルグ。
「若さで重量は変わらねえよ!」
「口調が戻ってきたな」
ガルドが笑う。
「すみません」
「別にいい。そっちの方が話しやすい」
「…………」
「行くぞ」
「はい」
街の門を出る。
昨日は。
この門を通るだけで精一杯だった。
今日は。
四人と一緒。
「礼」
「はい?」
「遅れるなよ」
「分かってます」
「魔物が出ても勝手に動くな」
「はい」
「俺たちの指示に従え」
「はい」
「危なくなったら荷物を捨てて逃げろ」
「え?」
礼が聞き返す。
「捨てていいんですか?」
「当たり前だ」
「でも大事な物なんじゃ」
「荷物と命なら命だ」
ガルドは当然のように言った。
「覚えとけ」
「…………」
「どうした?」
「いや」
礼は背負い袋を持ち直した。
「分かりました」
◇
今回の依頼は簡単なものだった。
街から数時間離れた森。
そこで特定の薬草を採取する。
周辺に弱い魔物が確認されているため、その討伐も兼ねている。
「これ」
ミレナが草を摘む。
「似たのがあるから間違えないで」
「違いは?」
「葉の裏」
裏返す。
「こっちは白い筋が三本」
「なるほど」
「似てる方は二本」
「二本だと?」
「食べると吐く」
「絶対間違えたくない」
「でしょ?」
礼はしゃがむ。
一つ。
「これ?」
「正解」
もう一つ。
「これも」
「正解」
「簡単じゃん」
「じゃあこれは?」
「…………」
礼は葉を裏返す。
「二本」
「正解」
「危な」
「覚えるの早いわね」
「死にたくないんで」
「理由が切実なのよ」
少し先。
「礼!」
ガルドの声。
「包帯出してくれ!」
「はい!」
礼は背負い袋を下ろした。
開く。
「…………」
昨日。
ガルドが荷物をまとめるところを見ていた。
「右から二番目!」
取り出す。
投げる。
ガルドが受け取った。
「もう覚えたのか?」
「入れてるところ見てたんで」
「ほう」
「何です?」
「いや」
ガルドが笑う。
「荷物持ち向いてるかもな」
「それ褒めてます?」
「褒めてる」
「ならいいです」
◇
それは。
本当に突然だった。
「止まれ」
ガルドの声が変わった。
礼も足を止める。
「……何?」
ミレナが弓を構える。
セイルが杖を握る。
ボルグが盾を下ろす。
「礼」
ガルドが言う。
「下がれ」
「…………」
草むら。
ガサッ。
何かが動いた。
「…………」
礼の心臓が跳ねる。
出てきた。
獣。
狼に似ている。
だが。
大きい。
そして。
額から角が生えている。
「……何だ、あれ」
「ホーンウルフ」
セイルが答える。
「弱い魔物だ」
「弱い?」
礼には。
全く弱そうに見えなかった。
牙。
唾液。
低い唸り声。
こちらを見ている。
獲物を見る目。
「グルルル……」
「…………」
礼の身体が固まる。
ホーンウルフが地面を蹴った。
「――っ!」
速い。
自分へ来る。
そう思った。
だが。
「させん!」
ボルグ。
巨大な盾。
衝突。
鈍い音。
魔物が弾かれる。
「ミレナ!」
「はい!」
矢。
一本。
魔物の脚へ刺さる。
「セイル!」
「《火矢》!」
炎。
走る。
魔物の身体へ命中。
「ギャウッ!」
怯む。
そこへ。
ガルド。
剣。
一閃。
「――!」
終わった。
「…………」
礼は。
動けなかった。
数秒。
本当に。
それだけだった。
「終わり」
ガルドが剣についた血を払う。
「礼?」
「…………」
「おい」
「あ」
礼は自分の手を見る。
震えている。
「…………」
情けない。
そう思った。
「怖かったか?」
ガルドが聞く。
「…………」
礼は少し迷った。
「はい」
「そうか」
「……笑わないんですか」
「何を?」
「いや……」
ガルドは首を傾げた。
「俺も怖いぞ」
「え?」
「魔物は怖い」
「でも」
礼は死んだホーンウルフを見る。
「めちゃくちゃ普通に倒してたじゃないですか」
「慣れてるだけだ」
「じゃあ、いつか怖くなくなる?」
「ならん」
「…………」
ガルドは剣を鞘へ戻す。
「むしろ怖くなくなった奴から死ぬ」
「…………」
「怖いから警戒する。怖いから準備する。怖いから仲間を見る」
ガルドが礼を見る。
「怖がることを恥ずかしいと思うな」
「……はい」
「ただし」
「はい」
「怖いからって俺を盾にして逃げるなよ?」
「さっき命が大事って言ったじゃん」
「俺の命も大事なんだよ!」
「横暴だ!」
ミレナが笑った。
セイルも。
ボルグも。
「…………」
礼も笑った。
◇
夜。
森の中。
焚き火が燃えている。
初めての野営。
礼は地面へ座り。
ノートを開いていた。
「何してるの?」
ミレナが覗き込む。
「今日教えてもらったこと書いてます」
「読めない」
「日本語なんで」
「ニホンゴ?」
「俺の故郷の文字」
「へえ」
ノート。
学校で使っていたもの。
そこへ。
『白線三本=薬草』
『二本=吐く。絶対食うな』
『ホーンウルフ=弱いらしい。絶対嘘』
『荷物は命より軽い』
書く。
「真面目ね」
「忘れたら死にそうなんで」
「理由が切実なのよ」
「今日それ二回目ですよ」
「そうだった?」
ミレナが離れていく。
礼はノートを閉じた。
隣。
セイルが座っている。
「セイルさん」
「なんだ」
「魔力って」
「まだ諦めてないのか?」
「別に使えなくてもいいんですけど」
「朝あんなに落ち込んでたのに」
「ちょっとだけです」
礼は焚き火を見る。
「どういう感じなんです?」
「感じ?」
「魔力を使う時」
セイルは考えた。
「説明が難しいな」
「そこをなんとか」
「…………」
セイルが自分の胸へ手を置く。
「魔力は基本的に、生まれつき身体の中に存在する」
「はい」
「魔術を学ぶ者が最初に行うのは、自分の内側に存在する魔力を感知することだ」
「内側……」
「目を閉じろ」
「はい」
礼は目を閉じる。
「呼吸を整えろ」
吸う。
吐く。
「意識を外ではなく、自分の中へ向ける」
「…………」
「熱でもいい。流れでもいい。人によって感覚は違う」
「…………」
礼は探した。
自分の身体。
胸。
腹。
腕。
何か。
何かないか。
「…………」
一分。
二分。
「…………分かんねえ」
「だろうな」
目を開ける。
「即答すんなよ」
「お前は魔力量が極端に少ない」
「やっぱ才能ねえなあ、俺」
「そういう問題でもない」
「でも魔術は無理なんでしょ?」
「現状ではな」
「現状では?」
「世の中、何があるか分からん」
セイルが焚き火へ薪を入れた。
「魔力が少なくても剣士として名を上げた者はいる。商人になる者もいる。職人になる者もいる」
「…………」
「何も魔術だけが人生じゃない」
「……そっすね」
礼はもう一度。
自分の手を見る。
何も感じない。
当然。
この時。
礼はまだ知らなかった。
セイルから教わった。
**自分の内側にある力を探すという行為。**
それがいつの日か。
この世界の誰一人として知らなかった力を見つけるための。
最初の一歩になることを。
◇
夜が深くなった。
ミレナ。
セイル。
ボルグ。
三人は眠っている。
礼も横になった。
だが。
「…………」
眠れない。
初めての野宿。
地面は硬い。
森の音も気になる。
身体も疲れている。
「……寝れねえ」
礼は起き上がった。
焚き火の近く。
ガルドが座っている。
「どうした」
「眠れなくて」
「初野営だからな」
「はい」
「座るか?」
「いいんですか」
「見張りを邪魔しなければな」
礼は隣へ座った。
焚き火。
パチパチ。
薪が爆ぜる。
しばらく。
二人とも喋らなかった。
「礼」
「はい?」
「今日、どうだった」
「今日?」
「初仕事」
「…………」
礼は考えた。
重かった。
疲れた。
魔術の才能がないと分かった。
魔物は怖かった。
死ぬかと思った。
覚えることも山ほどある。
「怖かったです」
「そうか」
「疲れました」
「そうか」
「荷物重いし」
「鍛えろ」
「そこは減らしてくれないんですね」
「仕事だからな」
「横暴だ……」
ガルドが笑う。
「でも」
礼は焚き火を見る。
「…………」
「でも?」
少し。
恥ずかしかった。
それでも。
「楽しかったです」
「…………」
ガルドは礼を見る。
「そうか」
「はい」
「なら、また来い」
礼が顔を上げた。
「……いいんですか」
「何が?」
「俺」
少し迷う。
「魔術も使えないし」
「だから?」
「戦えないし」
「だから?」
「役に立ってるのかなって」
ガルドは。
少しだけ眉を寄せた。
「礼」
「はい」
「包帯」
「え?」
「今日、俺が言った瞬間に出しただろ」
「まあ」
「薬草も覚えた」
「はい」
「荷物も最後まで持った」
「はい」
「じゃあ働いてる」
「…………」
「それに」
ガルドは焚き火を見る。
「言っただろ」
炎が揺れる。
「荷物持ちだって――」
そして。
「パーティーの一員だ」
「…………」
礼は何も言わなかった。
言えなかった。
パーティーの一員。
ただ。
それだけの言葉。
特別な意味など。
ガルドにはなかったのかもしれない。
それでも。
礼には。
少しだけ。
重かった。
「……はい」
やっと。
それだけ答えた。
「もう寝ろ」
「ガルドさんは?」
「見張り」
「一人で?」
「交代制だ」
「じゃあ俺も」
「お前は明日も荷物持ちだ」
「……はい」
礼は立ち上がった。
数歩。
歩いて。
「あの」
「ん?」
振り返る。
「おやすみなさい」
「おう」
ガルドが答えた。
「おやすみ、礼」
「…………」
礼は戻った。
横になる。
目を閉じる。
森。
知らない世界。
魔物。
魔術。
自分には。
魔術の才能がなかった。
特別な力もなかった。
それでも。
『パーティーの一員だ』
「…………」
礼は小さく笑った。
その夜。
如月礼は。
自分が何者であるかなど。
まだ知らなかった。
魔術師でもない。
剣士でもない。
英雄でもない。
まして。
後に《童師》と呼ばれる存在でもない。
ただの。
荷物持ち。
それでも今は。
それでよかった。
明日も。
彼らと一緒に歩ける。
それだけで。
十分だった。




