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5話

「ここは、何処だ?」


ネットの友人...今使ってる名前だとアスタリスク

彼にゲームの復帰を告げ、

イベントに参加して、

そして...


「異世界転移...創作ではありふれているけど、

実際に体験するとなると話が違うだろ」


好きなジャンルではある、だが、

だからこそ、その知識があり、

故に恐ろしい...


さっきの眩しくて暗い空間、

あれも夢とかじゃないだろうから、

万人を超える大規模転移であることは理解している


そして、


「ステータス...メニュー...“理想鑑定”ッ!」


スキルが使えた

ステータスとかの基本機能は使えないが、

プレイヤーとして、鑑定士ジョブに就いていて、

そして覚えているスキル“理想鑑定”


隠しテキストまで読めるスキルだと思ってもらえばいいが、

今、試しに使った対象は自分自身


そこにはこう書かれている


『地球生命体...新たなる栄光の世界の住民、

超越者が規定数を超えたため呼ばれた者たちで、

スキルという、特殊な構造を魂に有している。

超越の可能性に溢れている存在。』


そう、これは最悪の想定ができる


地球からの転移者全員がスキルのカケラを生み出し、

そしてそれは、

この「栄光の世界」という異世界においても特異...


まず間違いなく先住民に狩られる対象になるだろう


なぜなら、殺したり、奴隷にしたり、

そうすることで簡単にスキルという力を手に入れることができる。

これに対抗できるのはすでにある程度の力をもつプレイヤーたちだけ、

でも、いきなり強力な力を手に入れた人間が、

それに驕らず、みんなを守る為に力を使えるか?


「“存在の模倣(ドッペルゲンガー)”」


種族とそれに合わせた職業構成により獲得した、

触れたことがあり、よく理解している対象に姿形と、

その力の六割を模倣するスキル“存在の模倣”...


だが、ゲームではなく、現実のものとなった今、

俺は俺が最も理解している姿に変わる


『かつての自分』、5年前、引退する前の姿、『オリジン』


俺の望んだ、

俺の正義の形...

俺は偽物ドッペルだが、俺は本物オリジン


俺が、守らなくては...

かつての俺を守る為、願い叶える為、


理解している


今している行動は、普段の俺からは異常であること、

創作物でよくある、

『カルマ値の影響』なのではないのか?


わかっている


でも、むしろその方が都合がいい

元の俺の精神ではこの非常識に耐えられないだろう

これからするであろう行動に踏み切れないだろう

踏み切れたとして、その重圧に押し潰されるだろう


『影真似の人形』は、『理想求める、翼の無い天使』に、

姿を変えた


羽無し天使は、理想の重さに空を失った


たが、いまだ理想を諦めず、

その背中には、翼の代わりに信仰が集まった


合計レベル342、(75)

信仰系オールラウンダー、(特殊系マジックキャスター)


カルマ値、700、(200)善


かつてのランカーだった力で、

人々を守るために全力を尽くすことを己に誓った


〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「何故、同じ故郷を持つ人を殺せる?支配できる?

人の権利を踏みにじり、己の欲の為だけに行動できる?

理性を持たない力は獣と同じ、

力の無い理想は妄言でしかない。

たがらこそ聞く...聞かねばならない。

これがお前の理想か?」


誓ったがゆえ、

まず最初にしたことは勢力圏を形成することだった。


地球人を保護...人権を保証し、善人には十分の自由を許可した町には見返りを、

逆に排斥、権利の侵害をするものには、先住民、

プレイヤー、等しく罰を与えた


今回は地球人を奴隷にして王を気取るプレイヤー、

その彼に疑問を投げかける


「逆に聞くが、今の現状で、何か高尚な理想を掲げているように見えるのか?」


返ってきた答えは、戦い、負けた側とは思えないほどに軽く答え、

どこかなげやりで、それが、どうしようもなく不愉快に感じた


「いいや、見えない。

だが、見えないということが、無いことを意味しない。」


「へー...独善を自称し、戦いが終わってから聞いたにしては、

まともそうな考え方じゃねえの。

だがまあ...哀れだな......。

俺は見たそのまんま、理想なんて掲げちゃねえぜ?

だが、つかの間の、裸の王様でも、

好き勝手したのは楽しかったし、後悔はねえ。」


「なら、その代償を払うことに、文句は無いな?」


開き直り、悪びれもしない


なぜ、()()()()は笑えるのだろう?

理解できない、

そして、理解してはいけない

理解できてしまったとき、俺の歩みは止まってしまうだろうから

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