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3話

急降下し、二人は攻撃するわけではなく俺の前に立った。


「何者だ、なぜこんなところにいる?」


「我らの決闘に水をさすとは、死ぬ覚悟はできているのだろうな?」


よかった、日本語が通じる


「あんたらはプレイヤー...ではなさそうだな?

俺は〜、えー...プレイヤーネームでいいか

俺はアスタリスク、気軽にアスタって読んでくれ」


「ふむ、ではアスタとやら、我らが貴様を殺さない理由を述べてみよ」


「いや、その前にほら、そっちの自己紹介とかは?」


「これから殺すであろう魔族に、わざわざ名乗ってやる道理もあるまい?」


「え?それってどういう...?」


そういうと、ドラゴンは白炎のブレスを吐く


「うわっと!いきなり何...ッ!ちょっ、待っ...!」


横に大きく飛び、次いで迫る爪、尻尾、体当たり、

魔法の氷の礫と、逃げまくり...


土煙が舞い、暗くなったかと思ったら、

上空からの再びのブレスが今度は間違いなく直撃する


まあ、こうなる気はしてた

ステルスして、空飛んで、知り合いか調べて逃げればよかった


俺の視界は一面白に塗りつぶされた


「ふん...!この程度か。

おい、シャーフィカ!さっさと戦いの続きをするぞ」


ドラゴンは有翼人...シャーフィカという女性に声をかけ、

その場を去ろうとする


「...まて、ディマルク!よく見ろ」


ドラゴン...ディマルクを呼び止め、

白炎に焼かれ、跡形もなくなっていなければならない男、それを見ろと言う


「なるほど、シャーフィカさんと、ディマルクさんって言うんだ。

じゃあ、一発は一発だよな?」


地面を踏み抜き、砕き、

ディマルクが反応するより早く腹に拳を叩き込む


ボガッ

「ゴッフ...ッ!!」


「...ッ、ディマルク!!」


「パッシブスキル”金体の豊穣(テウスアフソニア)”、さっきのブレス受けて分かったけど

お前、思ってたより弱いな?でも、痛いは痛いし、熱いは熱いんだよ」


正直に思った言葉をつむぐ

パッシブスキルとはいえ、前に一度500レベルの軽い一撃なら体力の半分を削られる程度に抑えられる


「貴様...このディマルクを舐めるんじゃねえ!!」


「待て...!早まるなッ!」


ブウォンッ...!!!

ガガッガガガガッ!!


俺の5倍以上の高さを持つ尻尾、

横薙ぎのその一撃は、地面をえぐり、当たれば鉄骨なんて簡単に引き裂く威力を有している


そう当たればだ、もちろん当たるつもりはない

死ななくても痛いし、吹き飛ばされるだろうから


「自分より速い相手に、そんな隙のでかい技が当たるとでも思ってんのか?」


跳躍...は多分ブレスが来るか、

距離を詰めて、相手の腹の下に潜り込む


「馬鹿め、腹が弱点だとでも思ったか!

そこの鱗は我の最高硬度、このまま潰れて死ねぇええええ!!!」


ゴゴゴゴゴゴッ


「で、その最高硬度がさっき殴られて、苦痛に顔を歪ませてたのは誰だっけぇ!?フンッ!」


立っている状態、座っている状態、

内臓の位置は変わっているだろうけど、

衝撃が伝わってるならこれでノックアウトになってくれないだろうか?


「ゲボラッアア......」ズドンッ


「ふう...、で?シャーフィカさんはお話をしてくれる感じ?」


驚きと、若干の恐怖の表情で、ディマルクの下から這い出てきた俺を見つめてくる


「わ...私は何を話せばいいんだ?」


だが、その声色には、少しの喜色が浮かんでいた


〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「なるほど...そちらの状況は理解した。

そうか、もうそんな時期だったか...。」


「そんな時期?っていうと、他の世界から来る存在が一定の周期で現れるってことか?」


「他の世界から来る存在?ふっ、世界そのものが吸収されているのだよ。

1000年周期で、条件にあった世界が吸収され、人々は世界中にランダムに飛ばされるのさ、

この、栄光の世界にね。」


「栄光の世界...大層な名前だな。

で?口ぶり的にお前らは1000年前から生きているとかそういうのか?」


「違う違う。もしそうなら、こんなに弱くないわよ。

実際に体験したのは、私達の親世代ね。

今わかっているだけでも、吸収される世界の条件は、文明のレベル、超越者の数、滅びの兆し、

このいずれかに該当するってこと。

私達は超越者ほど強くは無いもの...

ねえ、それより、あなたって多分超越者よね?話を聞かせてちょうだい!」


なんだろう

さっきまでと随分様子が変わったような...

そう、先程まではどこか上位者的なふるまいをしていたけど、

今は見た目の年相応、少女のような言動だ


「あー、さっきも言ったけど、

俺の家族や知り合いは弱いんだ。だから、見つけて守りたいんだけど...。

近くに町とかは無い感じか?」


「うーん...。

私はこの辺の地理に詳しくないの。

そこの気を失っているバカに求婚の決闘を申し込まれて来ただけだから。

ところで、生きてはいるのよね?」


「呼吸はしてるし、大丈夫だろ。

まあ、そういうことなら起こすか...」


不本意ながら、

まことに不本意ながら!

ディマルクを起こし、話をすることになった


事情はわかったけど、

分かったからこそ腹が立つ。


こっちは緊急事態だって言うのに、

求愛行動を見てしまい、邪魔者扱いされるという、

俺が悪いのは分かっているが、納得ができない感じだ。

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