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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
最終決戦ですね?
117/123

報告書・再会



(???)


とある国の報告書。


(1)

━━中央大陸防衛拠点について、



無敵を誇る。白銀の城があるため。ひとまず安心して休むことは出来るようになりました。




(2)

━━━ただし騒音が凄まじく。



兵の安眠は望めないようでした。




(3)

━━冒険者の渡航について、



オーラル准将の命令で、各国に受諾させたもよう。その中身が秀逸と評判でした。多くははみ出しもの、傭兵の凶状持ち、盗賊、山賊、海賊を捕らえさせ、魔獣討伐をさせるようです。



※各グループをパーティと呼ぶようにして、オーラル准将は、彼等に命じました。毎日パーティ毎に。最低一匹は魔獣を討伐すること。そうしないと国境内にはいれなくしました。




(4)

━━魔獣の素材について、



希少な魔物が多く。慌てて地上に輸送が必要と判断したサミュ・リジル宰相は、現状困難なため。ケイタ・イナバに相談した。魔王ピアンザ主導の元。帝国にある封印の扉を開放することを約束した。


改めてオーラル准将に頼み。封印の扉までを領土にしてもらい。土竜騎士に道を整備してもらうことにした。



※近日中に、魔獣の素材は地上に輸送されるでしょう。




(5)

━━━重要案件。




※希少な鉱石を発見。



━━ただし。地竜の亜種の住みかであったそうです。



※オーラル准将は、魔王ピアンザ陛下とましになった冒険者を同行させました。



━━新しい兵器、軍国ローレンが作り出した、魔導兵(ゴーレム)を使って、冒険者と探索を行いました。



━━その結果。白銀の城から数日以内にある。複数の山々の幾つかに鉱山を発見。



※採掘を行った所。魔法銀(ミスリル)、緋色金(ヒヒロカネ)等、宝石等希少な鉱石が見つかった。



要注事項として、ケイタ・イナバ、デーア・オルトス両名が、魔導兵(ゴーレム)に、鉱石を精製して使用中。詳しい所載は報告書をまとめましたら。世界議会に、報告するとのこと。




(6)

━━先日の報告書に続いて、驚くべきことが分かりましたので記載します。



白銀の城について、オーラル准将から新しい発見があったとのこと。



オーラル准将の話では、城にいる人数が増えたので、『聖王の剣』が進化した可能性があると。



新しい能力は、『支配領域』と呼ばれる権能で、領地を獲ること。そして領土を増やすたことが可能になったそうです。



所載はまだ分からぬそうですが。神器の武器であります、



その権能であることから使ってみないと。


リスクがあるのか分からないこと。


その実験をするので報告書を認めるとのこと。



※備考


後日。オーラル准将の述べた。国境を定めたことで。


これまで悩まされていた。騒音問題がだいぶましになりました。



ただその変わり、領地・領土が増えたことで、防衛ラインが出来ました。オーラル准将の話では、国境になったと考えれば理解されるのではとのことです。




報告書を一瞥した。アレイク王は、深々とため息を吐いた。


「どうなされた王よ」


「戦後を考えるとこのゴールドラッシュを失うのは、酷く勿体無く思えてな……、カレン=ダレス・シルビア財務官」


「そうでしたか……」


王の気持ちは分かる。当初は莫大な金が無為に消費されるだけだと、各国の王も。そのように認識していた。



………しかし。黒衣の報告書にもあるが、中央大陸に拠点が出来てからしばらくして、安定的に魔物・魔獣が倒せるようになると。状況は一変した。



なにより朗報であるオーラル准将の神器が進化したことで、



拠点の安全性が増したことだ。





━━それから数日後。



黒衣の報告書通り各国からも、拠点

国境内から魔物の群れを押し返す事に成功したと一報が届いた。




━━12日後。



アレイク王の手元にオーラル准将から、希少な鉱石で打った見事な、魔法銀の剣(ミスリルソード)、緋色金(ヒヒロカネ)のダガーが一対として、権上品として贈られてきた。



これは世界議会加盟国全ての王に贈られた物だ。この他亜竜の鎧まであった。ちょっとした小さな城なら買える金額になるだろう。


「流石はオーラルだ。貴族どもをだまらせることが出来ような?!」


ニヤリ、この日久しぶりにレゾン王の機嫌は良かったと言う。




━━━━━━━━






オーラルは昨日ゆっくり休めたことで、朝の散歩を楽しんでいた。



白銀の城の最上階から、辺りを見渡せば、国境までが一望出来た。


「少しだけ、緑が回復してきたようだな」


呟くと、今までは眠そうな顔をしていたオーラルに変化が表れていた。一回り引き締まって痩せた体。顔立ちにも甘さが消えて、精悍な顔立ちをしていた。



オーラルはただ遥か遠く。魔人がいる。神々の神殿に向けていた。




━━やがて日が登り、暗いながらも辺りの風景が朧気に見えてくる。



すると眼下に城の周囲には、仮の町が出来ていた。人々の営み。生活の煙が立ち上ぼる。


「随分増えたな」


新に家屋が建てられ、鍛冶屋、酒場、商店、露店まで通りに並び、



一つ裏には、春を売るお店も増えてきた。


一部希少な魔獣の素材が採れると分かって、逞しい商人が中央大陸にやって来たから、今では希少な鉱石、滅多に手に入らぬ高価な魔石までも見付かり。一攫千金を求めて、多くの一流冒険者が、冒険前に店を訪れ賑わっていた。



いまいる冒険者の多くは、元犯罪者が多い。そんな冒険者の多くは、その日を生きるため。国境の外に出されては、魔獣を仕留めに出かける義務がある。



手近な間引きを元犯罪冒険者に任せて。最近では、兵の多くが、軍国ローレンが作り出した魔導兵(ゴーレム)を使って、国境の向こうに進軍していた、



当初の兵の消耗こそは減っていた。



ただ今では、魔導兵(ゴーレム)を導入したことで、多大な獲物を持ち帰ることができた。



新たな問題が出た。魔導兵(ゴーレム)の調整者たる。魔法使いが疲弊していた。


各国との調整をする。調整師が必要不可欠になっていた。



一月の間に。軍国ローレンの軍師デーア・オルトス達の苦労の末。



各国に幾人かの調整師が誕生した。



これにより魔法使いの酷使は徐々に緩和していく。





『オオオオーリャアアアアア?!』


大地を叩き割るような一撃を。ガタイの小さな魔導兵が放つ、


『グアアアアアアアアアアアア!?』


巨大なハンマーを肩に担ぎ上げ、


『どっせい!』


三首の巨大な蛇の頭を一つ潰していた。


『はあ!』


ついでもう一機が、巨大な大剣を、渾身の力で横凪ぎの一撃を放つ、


見事、残った二本の頭を切り飛ばす。蛇はしばらくのたうち回っていたが、やがて動かなくなった。


『よし!、次行くぞ~い』


カカッと愉しげに笑う父に、苦笑しながらイブロは、

仕方なく。


『はい!』


力強く返事していた。



各国に調整師が増えてきたら。今度は小遣い稼ぎを兼ねた。討伐を行うようになった。



『うむ。今日も一稼ぎするかの』


赤いマントを翻す魔導兵は、槍を水平に構えていた。対するは巨大な蠍であった。各国新型の魔導兵を導入していくと。



今まで討伐が大変な中型以上の魔獣にも。積極的に討伐をしていくようになった。


その第一人者はファレイナ公国のエドワルド公爵だった。


『ジジジジ、ササ、シュ』


一抱えある毒針が三本ある蠍の尾っぽは、エドワルド公を連続突き刺しに掛かる。


『ふん、なかなかやるわい』


一本を受け流し、二本目を打ち払い。三本目の牽制を受けて距離を取った。



蠍は巨体に見会わない早い動きであった。三本の尾っぽが避けられると。エドワルド公の魔導兵に迫り。岩すら切り裂く、深紅の鋏を降り下ろした。



エドワルド公操る魔導兵は、流れるような足さばきで、相手に遠く、自分に近くの間合いを取りながら、



何とか隙を見出だそうと、鋏を打ち払い、


『シッ』


神速の突きを見舞う。見事蠍の鋏み。繋ぎ目を貫いた。



勢い余り、巨大な鋏が千切れ飛び。近くで戦ってた、青い塗料でコーティングされた、魔導兵に向かって巨大な鋏が当たりそうになった。


『ちょ、あぶな……』


あんなの当たってしまえば、魔導兵とて大破していただろう。慌てて何とか避けた。



眼前を通りすぎた鋏に貫かれ、鰐の魔物は、運悪く死んでいた、ゾッと肝が冷えた。


『勘弁してくれエドワルド公……』


必殺の貫き技で、蠍の止めを刺したエドワルド公に。恨みがましく、思念を向けたが、


『アハハハ、あい済まぬな』


実に軽い返答であった。全然気にしてないのだ。やれやれ肩を竦めながら、バローナも次の獲物を探すことにした。



バローナの魔導兵の周囲では、解体・補助の警備機体が、早速希少な蠍の魔物から、外郭、鋏、毒腺と硬い尾っぽの先、魔石を採取した。


『だいぶ領地が増えてきたな』


バローナの視界には、白銀の鎧に身を包んだ、兵士が疲れを見せず。魔物を倒して行く様が見えていた。実に頼もしい限りだ。




「随分と面白いことになってきたな」


━━領地が出来てからしばらくして、城下町を囲うように城壁が出来ていた。


遠く前線を見ながら、つい腕組みしをし、思わず唸るように一人ごちるリブラであった。


「魔導兵(あんなのあるのか)、面白そうだぜ、あれは」


南大陸には、リブラの思いもよらぬ新しい技術が生まれていたものだと感心すらした。まさにわくわくウズウズリブラの好奇心を刺激していた。


「このような日が来ようとな、そうは思わんかリブラ殿」


いつの魔に来たのか、一人の中年が、リブラと同じように、城壁に上がってきたようだ。


「確かに。あんたとまさか同じ陣営で、顔を合わせる日が来るとはな」


「確かにな、世の中何があるか本当に分からんものだ……」


二人はつい最近まで、敵対した将軍同士であった。片や帝国にその人ありと言われる。剛健実直を絵に描いたような武人。そうとしか喩えようもない男が、腕組みしながら唸る。


「同感だ、まさか同じ陣営で、鞍を並べる日が来ようとはな」


何だ、同じ事を考えてたか、二人は朗らかに笑い合う、


「いよいよ明日だ。頼んだぜ」


「承知した」


力強く頷く、六将ランバスタ―と、竜王騎士将軍リブラは、一国の将軍同士でありながら一時は敵対してたのだが………、



今度は同じ世界の状勢に関わることになるとはと。そのように感じていた。





━━二日前。



オーラルは、各国の代表を集め、ようやく準備が整ったことを伝えた。



そのためにオーラルが用意した策の要が、この二人に掛かっていた。





━━気がつけば、白銀の城が、中央大陸に現れて、二月以上が過ぎていた。



この頃になると白銀の城の周囲は、徐々に緑が、再生し始めていた。



討伐に出ない土竜騎士は、積極的に厩舎や家屋を建設の土台作りを引き受けていた。



土竜騎士にとって、この手の仕事は得意分野で、三交代で昼夜問わず作業することで、ここまで城下町が出来たのも彼等のお陰であった。






━━翌朝。



『瞬く扉』を用いて、ララ・ハウチューデンが、フロスト騎士団長ブラレール・ロワイ率いる。70名の騎士と、30名の侍祭を率いて到着した。



出迎えたのは支援部隊の責任者。太陽神アセードラの大僧正ルメージとの会談をした。



午後は、引き継ぎを済ませたララは、この度司祭長に就任していた。


「ララ司祭長様ですね」


「はいそうです」


「お疲れの所申し訳ありませんが、オーラル准将がお会いしたいと、何時ならば宜しいかお伺いするように言われて参りました」


「あらあの子たら。仰々しいのね」


楽しげにコロコロ可愛らしく笑うララ司祭長に。伝令の兵は困った顔をしていた。


「着替えたら直ぐにお伺いすると。息子に伝えて下さい。ご苦労様」


「はっ!、伝令確かにお伝えします」


オーラルに呼ばれていた。会議室を訪れ。中に入ってそこにいたのは………、




━━わが目を疑った。



あの日……、見送ったままの夫が、立っていたのだ。


「よお~ララ。元気そうだな」


何ともばつが悪そうに、シニカルに笑う姿……、


「あなた……」


ムカムカ……、釈然としない怒りが込み上がり、つかつかリブラの前に近づいて。夫を睨み上げていた、渾身の力を込めてバチン。涙ながら平手打ちしていた。



避けるなんて考えず甘んじて受けたリブラ。痛みに耳鳴りがしていた……、


ララは、目の端に涙を浮かべる夫を見た、痛みに耐えながらも。それでも済まなそうに笑う姿を見たら………、


「ばか……、生きてると信じてた」


そっと抱き付いた。懐かしい温もりに。ララは大地の女神アレに、感謝の祈りを唱えた。



部屋の外に出たオーラルは、部屋を出て直ぐに背を壁に預けていた。


「良かったね母さん」


優しい笑みを浮かべ、様々な思いが胸中に溢れていた。


「憂いは無くなった」


小さく吐息を吐き出して、オーラルの眼差しは、これから行う、最後の策に備えて準備に戻った。




━━白銀の城の大広間。食堂として使われていた。



元近衛兵ブルー・ファミイユ少佐が、皆のために料理の腕を振るう場であった。オーラルと目があったので、軽く挨拶を交わした。



休憩の合間に食事を取るとその足で戻る途中で。イブロ、キブロス親子を見つけた。


二人から楽しげな笑みが伺えた。


「オーラル!」


「准将閣下」


満面の笑みで出迎えられた。


「二人とも。初めての魔導兵の操縦はどうだった?」


二人は問われてにやり、不敵に笑いながら、


「一休みしたら、どんどん倒してやるわい!」


元ドヴィア最強の運を持つ騎士は、かったつに笑う。隣のイブロは苦笑気味だが、胸を叩く仕草。ドヴイア騎士が、敬意を示す所作に、オーラルは真似て、軽くイブロの胸を叩きながら、


「活躍は聞いてる。無理はするなよ」


にかり虫歯が逃げ出しそうな、真っ白い歯を煌めかせた。


「任せろ、お前に受けた恩を返す時だからな」


意気揚々と親友のイブロに言われたら、此方も悪い気はしない。





━━竜騎士が到着したとの報告が入った、



━━この数日。魔人の攻勢が、徐々に変化していた。


国境付近の魔物の数が、減りつつあるのか、魔人がついに現れた。



彼等は通常の武器は通用しないので冒険者では手が出なかった、魔人を倒すには、神の遺物を持つギラム、オーダイ将軍他、魔王ピアンザ、白銀の兵だけ。



その日の昼から、次々と魔人が現れオーラルを含めた四人が前線に出ては、これを倒していく、隙を見て、城に迫った魔人を、キブロス、イブロ、エドワルド公、バローナ達が魔導兵を操縦して、どうにか撃退していった。











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