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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
最終決戦ですね?
114/123

中央大陸突入



『グアアアアアア?!』


灼熱のブレスを放ち、竜王は僅かな時間を稼いだ。


「風の刃、炎の矢」


旋回したグリフォンを狙い撃ちにしたリブラに。流石わ我が相棒だと胸を張る。


「行くぜプライム」


『グアアアアアア!?』



━━竜王プライムは、長き時を生きてきたが、今ほど楽しいと感じたことは無かった。



『グアアアアアアアアアア?!』


かつてないほど高揚していた。相棒となったリブラだけでも、人間として驚きだった。



━━初めての出会いは、竜の草原だった。



広大に広がる荒れ地。その幾つもある岩山の一つに。竜の巣はあった。



今でこそ荒れ地には、首都アージンがあって、毎日大陸中から多くの人々が集まっている。



だが、元はただ広いだけの荒れ地が、そこには広がっていた。





━━荒れ地は、北大陸有数の魔獣の生息する。危険な地域だった。



━━プライムはあの日も。何時もの日課である、縄張りの見回りに出ていた。





━━━━━━━━





『グルルルルル』


(騒がしいな)


やけに森が騒がしいと思った。何時もなら魔獣の威嚇など。気にも止めぬが、


その日だけは不思議と気になっていた。





(まさか我が、人間を認めることになろうとは……。)


『グアアアアアア!?』


灼熱のブレスを放ち。相棒のアシストを行った。


「おっと助かったぜ相棒。反対は任せたオーラル」


「任せて父さん、因子を解き放つ」


グリフォンが2頭ブレスと、相棒の攻撃を回避したグリフォンだったが、1頭を炎球で仕留め。かわしたグリフォンの傍らを通り抜ける瞬間だった。



なんと炎球はいきなり消えていた、それどころか突如風鳴りがした。


「グエェェェ」


風圧の魔法がグリフォンを直撃した。本当に突如炎球が変化したため、グリフォンは慌てふためき、必要以上に体勢を崩していた。


━━ペキン。飛行する魔獣にとって、致命的な音が鳴り響いた。



グリフォンの翼は想像以上にダメージを負っていたよたうだ。翼が折れた。遥か彼方の海に落ちて行く。


(実に見事な気転であるな、相棒の息子は見事なな魔法を使うものよ)


ここにいる人間の多くは、信じられない程の強者ばかり。中には相棒のリブラと遜色ない人間もいる。



(人間とは、醜く。利己的で、強欲、我からすれば弱き生き物だったのだがな………)


意外と強かな生き物ではないか?、最近は密かに確信していた。


(恐らくこの人間達が、特別なのだろうが……)


竜の厩務員が話していた。勇者とか、英雄とかと呼ばれる者であろうな、



竜王プライムは思う、仲間を背に乗せ空を飛ぶのは何とも心踊るものだ。


(子供に飛びかたを教えるくらいだったのだが)


だが相棒とその息子を乗せて、空を飛ぶのは実に誇らしい気持ちを抱いた。


「来るぞプライム!」


『グアアアアアア!?(承知!?)』


竜王は少々強引に。グリフォンの群れを中央から突破していた、


「よし!、流石プライムだ」


相棒の期待に答えるべく。力強く羽ばたき、魔力を全身に行き渡らせた。




━━オーラル達は、数多の魔獣に襲われながらも。遂に中央大陸に迫ることが出来た。


「さあ~もう一息だ相棒」


『グアアアアアア!?』



力強く羽ばたき、遥かなる上空にある。中央大陸に向けてかけ上がる。


「あれは………、ピアンザ行けるか?」


目を細めながら、オーラルの視界に。魔獣の大きな群れを捕らえた。


「デスイーグル、ボーンドラゴンの群れだ」


「やっかいだな。オーラル魔力を借りるぞ……」


「ああ、わかってる。お前の気がすむまで存分にやれピアンザ」


一つ頷きピアンザは、鋭くも狩人のような眼差しで、表情を引き締める。


『魔王の杖』を、いきなり暗黒に覆われた群雲の如く集まる。魔獣の群れに振り上げる。


「『魔王の杖』よ。古の時。神々の力により封じられし魔獣を解き放たん!?」


力強い命令に。『魔王の杖』にピアンザを中心に、膨大な魔力が集めて行く、魔力の多くはオーラルが放たれる。


「宝物殿を護りし、海の怪物よ。汝に、多くの贄を与えん。海野大蛸(クラーケン)よ」


『魔王の杖』の台座には、大きな宝玉があった。膨大なる魔力が集まると。宝玉の中心が闇色に輝いて行く。


「贄を喰らえ!?」


ピアンザの掲げた杖から。禍々しい巨大な足が、無数に飛び出す。


次々と魔獣に襲いかかり。杖の中にへと引きずり込んでいくではないか。瞬く間に。魔獣の多くが囚われていった


「なっ、なんだよそりゃ」


バローナの血の気が引いていた。後ろの元女神が恐怖の余り抱き付いていた。


「今のが、海神プラトーンの宝物殿か……。あれが封印を護りし守護者たる神獣なのか……、何と禍々しい………」


オーラルの囁くような呟き。だがピアンザの耳にはしっかりと聞こえていた。


『魔王の杖』は海神プラトーンが産み出した神器である。


海神プラトーンは、神域である。海底宝物殿に繋がっていた。


神の宝物殿である。強大な力を与えられた守護者が、プラトーンにより繋がれていた。神獣等と呼んでいるが、



非常に危険な魔獣の1種。海野大蛸(クラーケン)と、神々を苦しめた魔獣達、所謂僕(しもべ)たる四体の魔獣が、封印の鎖に囚われていた。


「流石は神の器と言った所だのう~」


扱い辛そうじゃわい。ぼそりオーダイ将軍の呟きが聞こえた。


「それは強力だが、頻繁に使わない方が良さそうだな。何らかのリスクがあるだろ」


「ええ。莫大な魔力が必要になります。僕では魔力を用意するのも中々厳しいですよ」


どうやら『魔王の杖』は、難しい神器のようだ。


「抜けるぞ」


先頭を飛ぶ竜王プライムは、魔獣の群れを抜けていた。





「……あれはなんだ」


「瘴気の渦か……」


オーラルの視線の先にあったのは、大陸全土から吹き上がるように。どす黒い瘴気が大陸を覆っていた。

変わり果てた姿だった。


「あれは……、大陸に結界が張られているのか………」


「その通りの筈だ。神々が、中央大陸を冥界に落とすとき、罪人である。魔人達を逃がさぬように。封印結界がはられていた」


「そうか……」


「オーラルどうする」


「行くしかない、少し強引になるが、問題は……」


「瘴気は人間にも猛毒だ。竜なら多少は持つだろうが、無理はさせられないな」


「おいオーラル、また魔獣が近付いて来ている。早く決めろ」


「ピアンザ、さっきのもう一度いけるか?」


「少し厳しいが、何とかね」


また無茶を言うなと、半分呆れた顔をするピアンザだが、そこは慣れた物で、オーラルから膨大な魔力を引き出し始めた。


「父さん、竜王のブレスを。俺は結界に穴を開けるから」


「しょうがないな。親父として何とかしてやるよ」


シニカルに肩をすくめると、獰猛に笑っていた。


『魔王の杖』を掲げたピアンザに膨大な魔力が集まり出す。


オーラルはみるみる減っていく魔力に、激痛のような痛みを感じて、眉をひそめる。


「行くぞプライム」


『グアアアアアア?!』


「うむうむ、魔獣は任せよ。ちいと減らしておくからの」


ここで初めて。オーダイ将軍はニヤリ不敵に笑うと。美しい鳥が掘られた見事な白銀の弓を引いていた。


「千の矢」


極細の矢がいつの間に現れる。


「シッ」


放たれた矢は目に見えぬスピードで飛翔して、雲を突き抜けると。矢は放物線を描くように魔獣の図上を捕らえた。


「雨の如し」


小さな呟きは誰にも聞かれることはなかった。ただオーダイ将軍の起こした技の凄まじさに、言葉を失っていた。


一瞬。矢が輝き、無数に増えていった。それこそ千の矢の如し。雨のように降り落ちる。




━━そんななか、自分のやることを忘れなかった。竜は、紅蓮の炎ブレスを放った。


「ピアンザ!合わせろ、光の道(ソーラーレイ)」


ブレスが瘴気を押さえていた結界に触れるや。強烈な光と熱風が周囲に放たれ。少なくない目を焼いた。


「眼を閉じとけ」


このあと起こることを理解していたオーラルの注意に、ピアンザ、リブラが従う。



ガガガガガ異音を奏でながら、オーラルの放った。光りの魔法が結界に当たった。


「クッ、太陽の中に放り込まれたようだ……」


「因子を解き放つ」


熱風を全身で感じてたが、次の瞬間。光は現れたと同時に唐突に消えていた。


「凍結障壁」


急激に下がる気温。とてもじゃないが体が持たない。


「ピアンザ」


「『魔王の杖』に封じられし、神獣海野大蛸(クラーケン)よ。神々の結界を喰らえ」



゛ぎゃあああああああああああああ

゛


禍々しい歓喜の声が響いてきた。この場にいた皆が感じた。生物の嫌悪感。アレハ危険なものだと認識していた。



ガガガガガ、ガリガリガリ、ギリギリギリギリ。ギシリ………、



空間が軋むような音が響き渡る。




……パリン。




結界が弾け飛ぶ。



「風よ。聖なる風の障壁(ウインドショウヘキ)」



魔力が回復しない内に。上級合成魔法を全員に掛けた。



「オーラル。魔力回復薬(マジックポーション)だ」


「助かる」



黒い瘴気が視界を塞ぐ。


「ここが……。封じられた大陸」



━━オーラルの眼下に広がる。枯れた大地、



赤く染め上げられ。爛れた腐敗臭すら漂う。



━━見える範囲内に、木々一つ生えていない。



荒廃した大陸。



「父さん、あの山脈の麓に」


「任せろ!、お前も気を付けろよオーラル」


「はい」


どれくらい飛んでいたか、不十な視界。ようやく建物らしい物が見えていた。


(あれが、古代都市か………)


『グアアアアアア?!』


竜王プライムは、長く飛行するのは危険だと急降下していた。


竜達は、オーラルが指した山脈の麓近くまで滑空して着陸。



二人が、素早く飛び降りた。


竜達は次々と飛び立ち。危険な領域より離れて行く。


「オーラルお客さんだ。此方は任せろ」


魔物の群れの魔力をリブラが感知したようだ、真っ先に飛び込んで行った。


「ギラム、バローナ、ルルフ、エフィはこの場で待機。オーダイ将軍後をお願いします」


「対空は任せよ」


好好爺と楽しげに笑うオーダイ将軍に任せて、二人は走り出す。




今二人は、オーラルが新に手にした神器である『聖王の剣』が使える場所の割り出しを急いでいた。


このような時に。陣地を作り出すため離れることは。些か不安になる。



二人は竜脈を求め。時間に終われるよいに急いでいた。


「オーラル」


「見つけたか?」


「ああ」


魔力の流れをた見つけたようだ。



━━何れくらい時間が経ったのか……、



休む間もなく。二度程聖なる風の障壁をかけ直した。


息が切れる。不安と憔悴。焦れる気持ちを圧し殺して全てをピアンザに委ねる。




━━ピアンザは急に立ち止まっていた。


「ここか?」


やり遂げた顔で、ピアンザは寡黙に頷いていた。



オーラルは焦る気持ちを飲み込み。

『聖王の剣』を荒廃した大陸に突き刺した。



キーン、清んだ音が、中央大陸に突き立った。


「我は王なり。汝、一本の剣にして、堅牢な城、一本の剣にして無敵の軍勢。我に与えよ!」


回復して間もない魔力。回復を促すためオーラルはもう一本飲んでおく。


大地に突き立った。白銀に輝く剣は、



選ばれし真なる王の願いを聞き入れた。



竜脈に伸びた『聖王の剣』は、汚れた大地の力を吸いだし。浄化しながら魔力が溢れ出す、



剣は白銀に輝く。どんどん輝きは強くなり。



巨大な城を産み出した。



━━荒廃した中央大陸に。光輝く白銀の城が現れた。



「よし。向こうも気付くだろう」


早くも騒ぎに気付いた、魔人や数多の魔物の気配が、徐々に増え始めていた。再び時間との戦いとなる。



「こい」


ピアンザは『魔王の杖』を召喚していた。


「そんなことも出来るのか……」


「魔力の回復を促すため。海に落としていた」


「なるほどね」


海神ならではであろう、太陽神の神器ではそうはいかないだろうが………。



『魔王の杖』を引き抜き、二人は魔方陣の準備を開始した。



程なくすると。バローナ、女神メルディスが合流してきた。


「オーラルこっちは任せろ、そろそろそれ使えるだろ?」


ピアンザの護衛は二人に任せて。

オーラルは『聖王の剣』の権能を使う。


「間もなくギラム、オーダイ将軍も合流する。防衛の権能を急げ」


急かせるバローナ、フラフラ飛んでいた竜も此方に降りて来た。


次にエフィ、ルルフが疲れはてた様子で合流してきた。


「もう少し時間がいる」


「クソ。メルディス、頼む」


「ええ任せて。絶対防御(リフレクト)」


青白い顔をしていたが、メルディスはしっかりと頷いていた。





「おお~あれが『白銀の城』か、よしプライム俺達も向かうぞ」


『グアアアアア!?(承知)』


リブラを降ろした竜王ブライムは、疲れはてたかのように経たり混む。


「クッ、オーラルさんまだ……」


「時間だ。全軍整列!」


王であるオーラルの命に答え、


10000の歩兵、


10000の弓兵、


10000の騎兵が、城の前に現れた。


「全軍。我が領内に入る敵を殲滅せよ」


王の命に答え。無敵の軍勢が、騎兵を先頭に、走り出した。



どうにか一息いれた一行は、白銀の城に入りしばしの休息をとった。




━━━━━━━━





━━白銀の城が出現して半日。



オーラルとピアンザの魔力が回復して、どうにか魔方陣の準備も終えていた。



場所は城の裏庭に当たる場所に、魔方陣は描かれていた。


「魔方陣の起動には膨大な魔力を必要とする。オーラルいけるか」



ピアンザは、三体の使い魔に魔方陣守らせていた。


ここまでの大規模魔方陣を軌道させるのは、ピアンザにとっても始めての事だった。魔方陣に間違いがあれば、例え魔力があろうとも大変なことになる。だからギリギリまで魔法文字の確認をしていた。


それにオーラルだけの魔力ではまだ足りない。召喚する人間が多すぎるのだ。


(ここだ……、ここしかない)


『魔王の杖』には、隠された魔力があった。父ヒザンがいざというときのために用意していたものだ。




息を切らせ。オーラルが到着する。頃合いのようだ。


準備は整った、二人は頷き、同時に魔方陣を起動作業に掛かる。


「オーラル頼む」


「ああ」


それぞれ膨大な魔力を魔方陣に注ぎ込む。








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