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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
最終決戦ですね?
111/123

家族………



4日前━━。



オーラル達が、交易の町に到着した頃のこと、




世界連合の決定は、リブラにも聞かされていた。でもリブラには政治的なことは、関係がない話なので、何時もの如くフラリいなくなっていた。



リブラは、将軍職を受けてからも時折こうして、竜王ブライムに乗って、気ままに北大陸を旅するのを趣味にしていた、



この日の朝も、出かけてしまっていた。


「よしラグノアにでも行くかね~、一杯引っ掛けたら。近くの森で、のんびりするかな~」


『グルアアア(承知した)』


竜王プライムの嬉しそうな思念を受けて、一匹と一人は、曇る空に向かって飛翔していた。


「んで俺はラクノアで、エール引っ掛けたあと。何時ものようにプライムと近場の森で休息していたんだよ、そしたらいきなり襲ってきたんだよな~。まあ~理由は判らんが、とりあえず倒しといたって訳よ」


何でも無いように言われてしまい、苦労の据え倒したレイナは、不満そうに唇を尖らせた。


一方魔王ピアンザなど、英雄と呼ばれる面々は興味深そうな顔をするか、ピアンザみたいにピクリ眉をひそめていた。



オーラルだけは、何とも豪快で明け透けな物言いのリブラに対して、懐かしい想いに捕らわれていた。


「お聞きしたいのですが、貴方は一体………」


オーラルが問うと、ぴしゃりおでこを叩いて。おどけて見せた。何だかやけに目が離せない人物であった。リブラはからりと笑い、


「わりいわりい。俺はリブラ、ひょんなことで将軍なんて面倒ごと押し付けられた。実に気弱で、お気楽な男だ」


「嘘を言うな嘘を……」


ボソリギラムが忌々しそうに呟いた。普段無口な男に、いきなり突っ込ませるとは、やるなと妙な感心をするピアンザであった。


「おっ思い出した。多分あれはこんなニュアンスで言ってたと思うが、『秘宝は何処だ』なんて言ってたな気がする~」



━━ザワリ……、



場が蒼然となる。


「失礼ですが、貴方は魔人の言葉が?」


オーラルが改まって訪ねると、パタパタ手を動かしながら、


「あいつらの言葉なんか判らんが、俺は昔から、動物の考えが何となく分かるんだ……。昔?、いつ……」


リブラは突然頭を押さえて疼くまっていた、


「だっ、大丈夫ですかリブラ将軍?!」


レイナが慌ててリブラのこと支えたが、全身の力が抜け落ちて、倒れこむ。真っ青な顔していた、


「大丈夫ですか?」


オーラルが心配そうに尋ねた。


「済まねえな……、頭なんだが、此所んところ強く打っててよ~。俺ってさ。記憶がねえんだわ」


青白い顔をしていたが、それでもシニカルに笑っていた、周りを心配させないためか、何でも無いことの様に。自分の身に起きた出来事を気楽に言うのだ。



オーラルはハッと息を詰めていた、伸ばしかけた手を止めたレイナと目が合った。


気まずそうに俯くレイナ、ちょっと困ったような顔をしていた、ようやくオーラルにも理解できた。


「リブラ将軍……、詳しい話は後で、また伺いたいので、しばらくお休み下さい」


オーラルに支えられながらも、何故かリブラは安堵を感じた、


「悪いな、お前の言葉に甘えるわ」


リブラにしては珍しく。素直に従っていた。その珍しい事に誰しもが驚いていた。



何よりこの場にいたレオール連合の部族議会のメンバーである族長達は、オーラルに対して、真摯な眼差しを向けていた……。


(やはり………)


レイナだけは気が付いた、あのリブラ将軍が身を任せるなんて……、



リブラ将軍に認められた者、オーラルとは噂の英雄から、本物の英雄だと、それが北の勇者達の認識であった、


寄り添い歩く二人を見ていたある者は、気ずく二人が似てる事を………。



レイナはこの時感じた気持ちを表すならば、自分の予想が当たってた事を強く意識した。




━━ひとまず詳しい会談は、明日の朝となり。解散となった。


「オー君……、後でちょっといいかな……」


レイナから話があるからと呼ばれる。


「………分かった」


こじんまりした寝室にそれぞれが案内される中。オーラルは二階の角部屋に入る。


久しぶりでに着替えを済ませ、身の汚れを落とした。すっきりしてから、お茶を頼み。しばらく旅の疲れを癒した。



━━夕食を済ませたオーラルは、どれくらいまっただろうか、宵の時刻、控えめなノックの音に、目を覚ました。


「はい、少し待ってくれ」


返事をしてから、さっと身だしなみを整えると。扉を開けると。部屋の外には軽装に着替えたレイナともう一人女性が立っていた、


「初めましてオーラル准将!、私はレイナ様付き護衛を努めます、竜騎士小隊長のイノワ・ミササ、サラス族の出です」


いかにも生真面目な女性ですって感じの出で立ち、北大陸では珍しい黒髪の女性がオーラルに一礼した……。


何となくイノワさんの風貌に懐かしさを感じた。


「……あっ、あの失礼ですが、イノワさんはもしや、ジーナさんのお身内ではありませんか?」


オーラルの問いに、イノワがハッと息を飲んでいた。イノワにしてみたら、従姉のジーナのことはよく知っていた、だから驚いた物種。


「あらあらイノワは知らなかったのね。ジーナはアレイク王国でメイドの仕事してるって教えたけど、本当のジーナのお仕事は、お姫様のお付きなのよ、だからオーラルは顔見知りね」


レイナはコロコロ声を上げて笑い出した。


「むむ……、レイナ様聞いてませんでしたが」


やや低い声音を出して、眼光鋭くレイナを恨めしげに睨む。


「失礼しました。まさか従姉(ジーナ)と知り合いだったとは。オーラル准将申し訳なございません」


渋々オーラルに謝る。ひとしきり笑ったレイナを、忌々しげ睨んでいた。


「あ~ごほんごほん」


わざとらしく咳払いしてからイノワは。


「ジーナは私の従姉に当たります」


ああ、やっぱり……、


「オー君。良く分かったわね~、オー君にも内緒にしてたのに」


レイナの言葉に、肩をすくめながら指摘する、


「顔立ちは似てないが、目鼻だちがそっくりだから、眼鏡のせいでよく見てないと俺も分からなかったかな……」


「目鼻ですか?」


イノワは驚いたような顔をしていた、


「あ~分かるよねオー君も?!」


「ええー?!、ジーナ従姉さんに似てるかな?」


ビックリしてた。レイナが突然イノワの眼鏡をとってから。手鏡を手渡していた、


「えっと……」


おずおずと自分の目鼻を見ると、憮然とした顔が、鏡に写り込む。


「ああ~君は生まじめそうだから、仕事だからと真摯に、レイナを守ろうとしてる節が見えるよね。そこはジーナさんも同じだったよ。なによりも仕事に真摯に向き合い。いざとなったら自分の身を犠牲にしても。姫様を守ろうとしていたよ。職務に忠実だったかな。だからからイノワさんの実直そうな目と意思の強そうな空気も。そっくりだと俺はおもった、だから同じなんだと思ったんだ」


オーラルのにこやかだが、柔らかな語り口。優しい笑顔で一気に言われてしまい。思わず赤面していた、


「あっ、ありがとうございます」


嬉しそうに一礼していた。イノワがこんな顔をしたのが珍しく。レイナは感心していた。



━━ここの所イノワは、部下二人を失い塞ぎ込んでいた。


だからレイナは、気持ちの切替に。この場に同席させたのだ。


(良かった………)


と。安堵した。


「丁度良いわ。イノワも聞いてね。後で知るよりもいい話だから」


「はっはい……」


「最初から話すわね」


レイナは先ほどのオーラルのこと見て、素直に全て話す決意をしていた。



━━数年前。



リブラと出会った経緯を語りだした。



なぜ今さら将軍の過去をオーラル准将に。訝しみ疑問を抱いたが、昔のことを思い出すのは、何だか懐かしいと時折イノワが補足して話た、



なるべくオーラルには、詳しく聞かせて、話終わったのは、深夜に近い頃だろうか……、


「そうか……、レイナ……、父を助けてくれてありがとう」


「えっ……、父ってまさか!?」


二人の意味深な笑みに、イノワ・ミササは笑顔を凍り付かせていた。



それからしばらくして、ハッと息を飲んでようやく気が付いた。


「えっ、えええー!」


驚愕の悲鳴が上がった。イノワが落ち着くのを待って、もう一つ大切な事を聞かねばならない、


「暴君は、無事なんだね?」


「ええ、ターミナルの村にある。洞窟の地下に住んでるわ」


「そうか……、明日にでも、時間があれば暴君に会いに行くか……」


ホッとした優しい笑みにをしていた、レイナは思わず見とれていた。やがて決意を固めた横顔とギュット手を胸に握る姿に、イノワも気が付いて……。


「明日早朝で構わなければ、私の竜で、ターミナルまで送りましょうか?。レイナ様はオーラル准将の案内を頼みます」


虚を突かれたレイナは、ハッと潤んだ目をイノワに向けていた、イノワの優しさに感謝して艶やかに笑う。


「済まないが、頼むよ」


それに気が付かないオーラルを、ミササは軽く睨むように頷いた。



━━朝靄が掛かる早朝。竜厩舎を訪れたレイナは、竜が一斉にオーラルを見てることに気が付いた、まるで竜王ブライムやリブラが、現れた時に似ていた、イノワの騎竜荒くれ(レブラント)を連れて来ると、レブラントは驚いたように目をしばたかせ。息荒くオーラルに近付き、鼻を付けた。


「あっちょっとまってレブラント!」


予想外の反応に慌てるミササ、まるで言うことを聞いてくれず。なにかあれば大変だと顔から血の気を無くして、今にも泣きそうな顔をしていた。


「やあ~君は、レブラントて言うのかい」


オーラルは慣れた手つきで、竜の耳の下を掻くと、うっとり目を細めさせ。自分以外に見せたことのない甘えた声を出した。


「えっ?、エエエ~どどどどどどうしてオーラル准将が、私の竜の名を?」


驚き過ぎて挙動不審なミササに、小さく吹き出しながら。種明かしをしていた。


「彼レブラントが教えてくれたんだよ、俺が多分土竜騎士だから、土竜と契約してるの理解してるようだよ」


右腕の裾を捲ると、赤い手甲が覗く。北大陸で見掛ける事は無いが、リブラ将軍が同じ物を着けてるのを、イノワは見たことがある。竜は匂いに敏感である。空と地下。生息は違えど、竜を家族とする。土竜騎士は竜にとっても相棒と同じくらい、信頼を寄せる理由となってるようだ。


「そうでしたか……」


北大陸には、リブラ将軍以外の土竜騎士は存在しない。御者が大陸を廻り。土竜馬車で走るだけである。本来土竜は、あれほど小さな生き物では無いのだから……、


「朝から済まないが、頼めるかいレブラント」


グァアアアアア!

竜は任せろと言わんばかりに、鼻息が荒い。



━━空を駆け巡る爽快感は、魔法で、空を大ジャンプするのとは大違いであった。実に爽快で楽しい経験だった。



三人を背に乗せたレブラントは、首都アージンから昼前には、ターミナルの村に着いていた。



事前にターミナルの村が、土竜ファームを経営するアロンド族の村だとは聞いていた。村では、若い土竜の訓練、子土竜を育てたり、北大陸の土竜馬車を運営していた。村の若者の多くが土竜馬車で大陸を旅してるため。村に残るのは自然と、老人と女子供ばかりとなっていた。



その為か、竜が村に降りたっても、最初驚いたのは門番の村人だった。だが慣れたもので、直ぐに竜厩舎に案内してくれた。


「私はレブラントの世話をしてますね」


「そうか、済まないが帰りもお願いしするよ」


竜の首を叩き労を労ってから、レイナとオーラルは、子供達に案内されて。ターミナルの小さな洞窟。遥かな昔。地下迷宮の入り口だった洞窟を降りて行く━━。



━━━━━━━━




入り口は小さいが、奥に行くにつれ、かなりの広さがあった……、



壁に置かれたランタンを一つ借りて、火を点けて辺りを伺いながら、二人は無言で歩く。



どれくらい歩いてたか……、徐々に洞窟の壁が水晶を含むようになると。ランタンが無くても明るく辺りを伺えるようになった……、



どうやらここらが最奥だろうな。かなりひろい空間にでると。ランタンの明かりの先に巨大なシルエットが浮かんでいた。



もぞもぞ明かりから、顔を背けた巨体の土竜のため。オーラルはランタンの明かりを消していた。



━━途端に。特徴的な鼻をひくひくさせながら、入って来たオーラル達に向けていた。


「判るかい暴君……」


赤い手甲を差し出して、匂いを嗅がせる。巨大な土竜は目を細めさせた。



━━暴君は、戸惑い……、ハッと目を見開いた。


゛家族゛


チクりとした思念がオーラルに届いた。年経た土竜は、独自の魔法を使い、契約者と会話する。


「そうだ君は、父の土竜で、僕の家族だよ暴君、君の子は、僕の相棒となった」


失っていた記憶が、巨大な土竜の頭を駆け巡る。



━━幼い子供……、



━━小さな手を広げて、守ろうとしてくれた、



━━大切な家族……、




━━はらり……、しばたく目から涙を流していた、懐かしそうに、鼻をオーラルに擦り付けた。



何れくらいそうしてたか、レイナがそっとオーラルの肩に、頭を乗せていた、抱き締めてくれた温かな温もり。


「オーラル……、私は貴方が好きだ。学生の頃から大好きだ、私を1人の女として見てほしい……」


息が止まる程驚いていた。呆気にとられたオーラルを。振り向かせ唇を奪っていた。甘やかな吐息が流れた。



照れ臭そうに笑うレイナが、真摯な目でオーラルを見詰めていた。優しい眼差し癖のある髪、いつも眠そうな顔をしてるのに、大切な時。何時も守ってくれた。私の愛した人━━。




「ありがとうレイナ、とても嬉しいよ」


強く抱き締められ。息すら止まりそうだ、だから分かってしまった……、


「僕は、来年結婚する。レイナは大切な友人で仲間だ、それは……死ぬまで変わらない」


涙が溢れた。優しくも残酷で……、不器用な断り文句。オーラルらしいなと泣いた。



一生分の涙がでたのでは?、その時感じた。



レイナが落ち着くのを待って、オーラルは暴君の傍らに、魔方陣を描いていた。


「我が契約せし友よ……、汝の名は、暴君Jr.」


召喚の魔方陣より。土竜が現れた、


「まっ、まさか召喚魔法……」


驚くレイナに片目を瞑り。久しぶりの相棒は嬉しそうに、オーラルに鼻を擦り付けていたが、ピタリ動きが止まる。暴君Jr.の背を優しくつつく懐かしい匂いの存在を感じたから……、


「君の父さんだよJr.……」


澄んだ目を丸くして、Jr.はおずおず振り返り。懐かしい匂いを力一杯嗅いだ、土竜は家族を忘れない。鼻をくっ付け合い。喜びを分かち合う、







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