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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
冒険者ですが何か?
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神器を受け継ぎし冒険者達



━━━国境の街ローン。




土竜騎士から。急を知らせる連絡があったのは、今朝のこと………、



遂に三体の怪物が、動き出したかとか………。




━━その日の夕方。



バローナ将軍貴下。数名は、魔導兵とリンク作業に入る。



あのファレイナ公国での会合から数日後━━。




ミザイナ女王は、自国の製法で造られた。重ね造りの特別製武器を。12体のリンク用機体魔導兵(ゴーレム)の為。


6振りの大剣。6本の槍を、急ぎ作らせた。


『閣下……、感覚共有終了しました』


ゆっくり眼を開くと。魔導兵との感覚的視覚による。普段とは違う視覚情報が、大量に脳に直接送られてくる。



……タイムラグ。誤差無し。手足の感覚までもまるで自分の手足のような感覚があった。最早自分の物と認識出来るレベルであった。


『デーア何時でも行ける!』


12の棺の一つに入り眠るバローナは、中枢の機体リンク用クリスタルを媒体に。魔導兵のナビゲーターと、念話で会話することが出来るように。儀式呪文にて繋がっていた。


『閣下。準備が整いました、出撃を』


『承知した!?』


バローナ貴下の機体は。右腕だけ赤でペイントされていて、バローナの機体だけは、全身真っ赤にペイントされていた。まさに鬼神のような印象を与える旗機体となっていた。


まるでバローナと対するように、エドワルド公貴下の機体は、左腕が青くペイントされていて。エドワルド公の機体だけ、青染めのマントが装着されていた。


『閣下来ます!』


魔導兵の視覚に、竜の巨体と、竜に乗ったニ体の道化。女神の存在が確認出来された。


『一番槍は貰うぞ?!、エドワルド流奥義・神を貫く槍!(グングニル)』


六機の魔導兵は、一斉に旗機を中心に陣形を組むと。それぞれ槍を中段に構えると。足元から魔力が膨大に。エドワルド公の旗機体は、螺旋を描くように機魔力が駆け巡る。



━━瞬く間に、槍の柄の半ば、手のひらで、軽く押し包み込むように深く体を捻りながら構えると。槍に魔力が一気に集まりだして、強く光輝ぎだした。



他の機体もエドワルド公に倣うように、機体を捻り上げ槍を引いたその姿は、弓を強く引くようであった。



ファレイナ公国の魔法は、主に肉体強化と風の魔法が主体である。剣の国であるため、技の多くが肉体強化が基本で、風属性の魔法を使う剣技が主体であった。



また剣が主体であるため、遠距離の技は殆んどない、しかし槍のエドワルド流のみが、遠距離・中距離の技を伝えられていた。エドワルド公の技こそ、エドワルド流奥義である。


『放て?!』




━━空気を、切り裂く轟音が、一斉に放たれた。





━━奥義・神を貫く槍(グングニル)は、身体能力と風魔法の複合技である。




開けた場所ならば、ほぼ見えてる範囲内ならば。エドワルド流門下生の中でも全力で放てば、槍の投擲にて400~1000m先にいる。ストーンゴーレムでさえも貫くことが出来る恐ろしい技であった。


それが目録以上の門下生ならば、それ以上の距離、下手をすれば山の麓から、山頂にいるモンスターさえも仕留める事すら可能であった、



━━無論。竜の鱗は強固だ。一般門下生の力では、竜鱗に弾かれてしまうだろう。



だがしかし……、魔導兵(ゴーレム)の力をもってすれば、



いや目録レベルの門下生が操ればどうなるか………。



エドワルド公の眼前で、エドワルド公ですらどうにか貫けるかってレベルの黒竜の鱗さえも。



容易く貫いて見せたのだった。



『グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア?!』


黒竜は、産まれて初めての痛みに、ただただ悲鳴を上げていた、



痛みのあまり逃げるように、はるか上空に飛び上がったが、


本来は地上に向けて降りていたため、再び飛翔すること敵わず。混乱してしまう。



深いダメージ受けた黒竜は、血塗れになりながらも。地面に叩きつけられる前に。穴の空いた翼を使って滑降していたが、再び『神を貫く槍』(グングニル)

を受けて。力尽き、地に真っ逆さまに堕ちて行ってしまった………。




━━もうもうと上がる土煙━━━。




投げ出された女神は、顔を上げて驚いた、


咄嗟に飛び降りた道化は、転がるように逃げ出していた。



その間も12の魔導兵が、それぞれの獲物を手にして、黒竜に襲い掛かった。


『グアアアアアアア!!?』


竜は、全身から血を流しながら、怒りに燃えた眼を細め。息を吸い込みむと業炎のブレスを放った。


『エドワルド流、流水閃(りゅうすいせん)』


上流から流れる川の水を。槍の基本技、払うを長年磨き、遂には奥義にまで昇華させていた。



この技の熟練者ならば、流れる川を数瞬。塞き止める事が出来るとさえ言われていた。



エドワルド公の放った技は、桁違いの技であった。その技は達人の中の達人以上。



ファレイナ公国で言えば剣聖と並ぶほどの力量があった。そこに魔導兵のパワーも加われば……、



通常の数倍いや、下手をすれば数十倍の破壊力はあるかと思えた、なんと竜のブレスを奥義で払っただけでなく。竜の体に切り傷を無数に与えたのだから。その力量と魔導兵(ゴーレム)の力は侮れない。



怯んだ竜に。バローナがチャンスとばかりに、先頭になって走りより、大剣の一撃を与えた。


『グキャアアアアアアアアアア?!』


痛みを嫌がった竜は、全身を素早く回転させて、尻尾による回転攻撃を放つ、


『ちっ、流石に硬い』


バローナは咄嗟にかわしたが、後方のニ体が大破していた。


『くそっ……』


更に追い打ちが掛かるも。咄嗟に飛び込み。尻尾をかわしたバローナは、素早く強化の魔法を用いて、



立ち上がると手近な尻尾の根元に、大上段から、切り落としを見舞う。



ガツンと鈍い感触がした。


『ちっ……固いな』


バローナが、一瞬棒立ちになった隙を見逃さず。竜はブレスを放つ。


『エドワルド流。流水閃』


咄嗟に回り込んでいた、エドワルド公が、バローナを救う。


『助かったぜ、エドワルド公』


お陰でどうにか回避出来たバローナに、一つ頷き。


『気を付けるのだ。竜の鱗は予想外に硬い、尻尾より。足首か、竜の神経が集まる。爪付近を狙え』


竜を狩ることが、ファレイナ公国では試練として存在する。それと言うのもはぐれと呼ばれる竜が、希に霊峰グラミスと呼ばれる。ファレイナ公国でも有数の難所があるのだ。切り立った剣のような高い山こそ、百年近い歴史を持つ。ファレイナ公国を幾度となくあった。国難から救った天然の要害。



そして歴史上の修業場としても知られていた、



エドワルド公は、今まで最もはぐれ竜を狩った経験を持っていた竜殺し(ドラゴンスレイヤー)でもあった。



国内では竜殺し公とも呼ばれていた。



三体の怪物が、デーアの持っていた古書通りの存在ならば……、



竜の弱点も模倣している筈であった。



訳の解らない、女神と道化よりは、倒せる可能性が高い。



あの場でバローナはあくまでも。あくまでも世論のためと論じたが、内心では別の思惑があった。



何せ世界連合に名を連ねた以上、少しでも外交を有利にしたいと考えるのもしかたないこと。オーラルに対してもそのように思うのも。少なくない劣等感からであった。


(だが……、まずは)


気持ちを切り替えて、バローナは大剣を手に、走りだした。



━━エドワルド公貴下。槍の技で、遠距離からの攻撃、



━━注意がそれた所で、バローナ率いる数機が、大剣での近距離からでの斬撃攻撃。



両国の連携が徐々に。噛み合い始めた結果、



当初劣勢だったバローナ達に好機が訪れる。



例え人智が及ばぬ巨大な竜とて、



徐々に………。切り刻まれては、体力を削り取ることに成功して行く。



━━竜の動きが、幾度となく。弱くなり。



その度に鋭い攻撃を加え。



徐々に竜の動きが、鈍くなってきたのを感じた。




━━黒竜の攻撃から。鋭さが消えた。


『今だ!』


そんな緩慢な尻尾の一撃を。バローナ貴下3機が、大剣で受け止めて動きが止まる。


『オラアアアアアアア?!』


バローナは飛び上がり。渾身の一撃を。尻尾の根元に叩き込んだ。


『グガァアアア、グキャアアアアアアアアアア!!!』


今までにない痛みに、黒竜は暴れまわる。



バローナの攻撃は、尾っぽこそ切り落とすには至らなかったが、竜激痛を与えた。余りの痛みに巨体を崩して、膝を折っていた。


『総攻撃!』


バローナの号令で、エドワルド公貴下3機が、槍を構えながら猛然と迫る。


竜は、憎悪と怒りに眼差し曇らせ向かい来るエドワルド公を睨み付けた、



一瞬……。ほんの一瞬のことだ。バローナへの注意が削がれた。


『今!』


バローナは、再び大剣を構え。魔導兵が跳んだ。



━━渾身の力で。尻尾の根元に叩き付けた!、



『アギャアアアアアアアアアアアアアアアアア……』



プツリ……、

巨大な尻尾が、竜から切り離され、別の生き物のようにのたうち回る。


『グアァアアアア!、グアアアアアアア、グアアアアアアアー』


あまりの痛みに。体勢を崩した黒竜の頭が下に下がる。


『エドワルド流、神を貫く槍(グングニル)!!』


まさにエドワルド公に頭を下げたかのような状態。最大のチャンスを見逃さず0距離からの一撃は、空気さえ切り裂く轟音を響かせた。



狙い違わず竜の眉間を貫き、竜の背を突き破り、血が吹き出した。


『おいおい凄まじいな…………』


呆れた口調のバローナに対して、マントを羽織る魔導兵は、器用に。肩を竦めてみせた。





━━━翌。夜半……。



各国の英雄と呼ばれる者達の到着を知らせる伝令が戻る。俄にファレイナ公国の王座の間は、騒然と緊張を孕んでいた。



━━翌朝。

オーラル達を迎えて、改めて会議を彼等含めて行っていた。



バローナ将軍の傍ら。軍師デーアが纏めた、魔導兵の戦闘記録を話して、書類を見せていた、



緊張感が会議室を押し包む。何せオーラルはファレイナ公国で起きた。先の御家騒動では、見事な采配を見せたのだ。更にミザイナ女王の友人にして、信任も厚く。またアレイク王国の重鎮となった英雄である。緊張しない方が可笑しな話であった。



(バローナ様には言ってませんが)


デーアにとってもオーラル准将とは特別な存在であるため、緊張が隠せなかった。



チラリオーラル准将の隣に座る人物を伺う。



パレストア帝国の魔王……ピアンザ陛下、



両英雄が並ぶ姿を。間近で見れるだけでもデーアにとっては、役得なのであった。



一通り書簡に目を通された両英雄から。何か分からないことがあれば質問に答える毎になる、それ故か注目が集まる。



デーアも唾を飲んでいた。



デーアの学んだ、複数の因子を魔法に込める。新しい系統の魔法の創始者であるオーラルには。一度お会いしていたが、やはり油断のならない人物との印象を持っていた。方や魔王ピアンザは、色々と聞きたい事がありすぎて………、




時折オーラル准将が質問されて。デーアが答える。それに対してピアンザ陛下が核心を突き。オーラル准将が補足する短いやり取り、



デーアと配下が、苦心した分析を、瞬く間に理解して、なお深い部分まで、的確に分析されてしまい。流石と思う反面。魔法使い達は冷や汗が止まらなくなっていた……。


「魔導兵(ゴーレム)をそんな風に使うなんて、なかなか面白い考えだね」


素直な賛辞に。恐縮するデーア、魔王ピアンザは小さく笑み。


「まだ改良の余地はあるが、中央大陸を攻めるおり、期待している」


二人の英雄に肩を叩かれて。不覚にも泣きそうになっていた。


「はっ!、粉骨砕身、やらせて頂きます」


デーアは、誇らしく胸を張っていた。二人の圧倒的存在感にすっかり飲まれた様子である。思わずバローナは苦笑隠さない中。


豪放白楽な初老のエドワルド公は、楽しそうに笑っていた。


その傍らには帰還していた、土竜騎士団長ボルト・ホウリー他三名が、オーラル一行が到着したと聞いて、セドの街から駆けつけていた。


「ボルト先輩!」


会談が一段落した所で。久しぶりに合うボルトに話しかけていた。



日に焼け。力強い笑みを浮かべていた。以前地下で会った時とは大違いのボルトは、些か照れ臭そうであったが。固く握手交わす。


「すまんなオーラル……、色々と心配掛けた」


対してオーラルは安堵の吐息をついて、懐から一通の手紙を手渡していた。


「これは?……」


訝しむボルトに、小さく笑いながら、


「息子さんから……」


「ボルト子供いたのか?」


ちょっと驚くミザイナ、バローナ共にビックリしていたりする、



後輩二人の声に、顔を赤くして照れ臭そうな笑みを浮かべる。


「ありがたい。流石に心配だったんだ」


「デーア済まない、ギル・ジータ王国に連絡をお願い出来るかな?」


「構いませんが……どの様な?」


にっこり人好きする優しい笑みを。ボルトに向けて。


「先輩はギル・ジータにいる。奥方と話を」


「おっおい……」


慌てるボルトに、片眼を瞑り。


「ミレーヌ皇女様の世話役として、奥方がご一緒しています。直接話は出来ませんが、顔を見ることは出来ますよ」


ちょっと戸惑っていたボルトだったが、


「そっそうか……」


ボルトの妻は、数年前まで、アレク学園の非常勤教師の教職にあったのだが、結婚を期に退職していた。



だが昨年ボルトが、土竜騎士団長就任を期に。皇女の先生として就任していた。



一応は連絡は受けていたので、オーラルが知らせてくれる可能性は考えていたのだか……、



オーラルの心使いに、素直に頭を下げていた。


「了解しました。ではボルト殿。此方に………」


おいとまを告げ。二人が退席したのを見届ける。


「オーラル……」


エルの合図に一つ頷き、安堵した。


「オーラルやはりその可能性が高いのか?」


ピアンザの鋭い眼差しに、苦笑しながら、同じことを考えてたと気付いた。



二人の話に興味を持ったのかミザイナが、


「どういう話なんだ?」


要領を得ないのか、仏頂面でジロリ不機嫌そうに睨む。


「ミザイナは気付かなかったかな?、道化(ピエロ)と呼ばれる大道芸を演じる者の事を、別名道化(クラウン)とも呼ばれているが、演者は普通の芸人ばかりでは無いんだよ?」


何故ここでと。意味がまるで分からないのは、休憩している居並ぶファレイナ公国の重鎮達も。戸惑った顔をしていた。



その中で、やはりエドワルド公爵だけが、ハッと顔を青ざめさせていた。


「まさか……、ありえるのか?」


エドワルド公の呟きに。注目が集まった。意見を求める。重鎮の面々。さらにオーラルを伺い。小さく頷いていた、


「オーラル殿が言いたいのは、道化とは本来。役者が演じる。あくまでも一面に過ぎないってことじゃよ」


こうまで言われればミザイナ女王とて、ハッとしていた。


先ほどまでのやり取りから。その可能性に気付いたのだ。


「まさか……、道化は。既に我が国に入り込んでるのか?」



━━ざわり……。



事の重要性に。皆が気付いた。道化=役者ならば……、



演じる者のことを意味していること。


「多分ね。オーダイ将軍とギラムが何故か動いてるから、可能性は高いよ」


慌てる一同に。肩を竦めながら告げていた。


「道化の心配は無くなったので、女神について、調べましょう」


なんて事言われてしまい、ただ見直し戸惑ってしまう。






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