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SinceNowReStart  作者: 東風陽炎
第1章 華々しき虹の花達篇
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7話 悲しき夜色の桜

用語解説

〈夜桜〉 武器(日本刀)

姫斬夜桜専用神霊花装〈night-cherryblossom〉の搭載装備。

形状は夜桜が剣道を嗜んでいた事もあり日本刀型で鞘に納刀する度に自動で刀身を研ぎ最大限のポテンシャルを引き出す。

その切れ味は万物を斬り捨てる程度のものである。


〈青薔薇〉 武器(対物ライフル)

青薔薇緋奈専用神霊花装〈blue-rose〉の搭載装備。

見た目は一般的な大口径対物ライフルだが実際は空母すら簡単に貫通させる悪魔の兵器である。


〈白百合〉 武器(高周波振動短剣)

白百合茜専用神霊花装〈white-lily〉の搭載装備。

刀身は眩いほどの白で高周波振動短剣なのでこれも万物を切り裂く。

茜の高機動力とこの短剣があればどのような敵でも倒すことが出来るであろう。


〈黒百合〉 武器(変形型外装)

黒百合藍専用神霊花装〈black-lily〉の搭載装備。

通常時は神霊花装全体に搭載されている装甲なのだが起動と同時に藍の思い描くとおりに刀身を形成し敵を切り刻む。


〈赤椿〉 武器(試作型光線銃)

赤椿鳳姫専用神霊花装〈red-camellia〉の搭載装備。

俗に言うビームライフルで実弾系兵装では破壊できない障壁等も貫き破壊することも可能。

蹂躙のみを望んだ鳳姫の”開発者”らしい装備である。



信じたくない出来事を目の当たりにしてつい率直な否定とも捉えられる言葉が漏れる。

「嘘・・・だろ?」

俺の眼下では今、最後の生存する友軍である筈の緋奈が息絶えた。

周囲は焦土と化し施設も破壊出来たのだがその代償はあまりにも大きく、彼が絶望と言う名の地獄に堕ちるには、充分すぎた。

「こんな結果・・・俺は受け入れねぇ、やり直してやる!」

そんな絶対に叶うはずもない、実行できるわけがない誓いを叫ぶが聞く者も居ない筈だが・・・声は聞こえた。

「汝、力を望むか?」

「誰だ?」

いきなり聞こえた声、普通なら驚きこそすれども冷静に応対なんてしない、まぁ今彼の心理状態は書いて時の如く虚無、虚空、失意である。

当然驚く余裕なんてない。

「汝、不干渉の理、即ち刻を遡り神の定めし運命(デッドエンド)を塗り替え友を、愛する者達を救いたいと申すか?」

「そんな事が・・・出来るのならば、どんな代償を払おうともやるさ」

もはや人の形をした肉の塊である夜桜だがその中身は彼女達を死なせてしまった事への後悔と謝罪でいっぱいだった。

「ならば立ちたまへ、汝に備わりしこの世の理をねじ曲げ作り替える想いの力、示してみせよ!」

謎の声がそう告げると視界が捻じ曲がる、脳が直接振られているような感覚に陥り俺は意識を失った。



「・・・桜、ねぇ夜桜聞いてるの?」

二度と聞けないはずの声、俺が失ったはずのもう離したくはないない声が俺の鼓膜を震わせる。

何故だろう、一体なぜ失ったと思う?失うという事はつまり・・・死?そんな馬鹿な、彼女達が死ぬわけない!ならばなぜ俺はこんなに深い悲しみと燃え盛るような憤怒、そして感動を感じているのだろうか?

「ん、緋奈・・・か?」

「全く、いきなり倒れてどうしたのよ?体調悪いの?ちゃんと休んでる?」

そうか、俺は大事な作戦会議の最中に急激な目眩に襲われ意識を失い倒れたのだ。

「済まない、もう大丈夫だ」

そう言って起き上がり移動しながら緋奈から作戦の大まかな概要を聞かされる。

そして作戦会議室に戻って来た。

「みんな済まない」

「大丈夫なのか?まだ寝ていた方が・・・」

「お兄ちゃん、無理しないでね」

「全く、司令は日頃から夜中遅くまで仮眠すら取らずに職務をこなしすぎです・・・」

「夜桜さん、無理しすぎですよ、普段から少しは私達を頼ってよ・・・」

これだけの美しい女性陣から心配されている俺はある種勝ち組だろう。

「気をつける、そして気持ちを切り替えて作戦成功させるぞー!」

俺は無理やりテンションを上げ皆に問いかける。

「「「「「オー!」」」」」

再びどこかで聞いたことのある気がする皆の掛け声が揃い反響する。


そして我々NCB神霊花装部隊は暁星島から翔び3ヶ所のうちの最初の目標地点、イギリスの領海内に侵入、それと同時に襲撃を受けた。

「敵襲です、先程の砲撃は敵の艦からの物だと思われます」

「第2波、及び航空機部隊接近」

いきなり狙撃され戦闘機部隊のお出ましとは大歓迎だね、ならばこちらもそれ相応のお返しをせねば!

「神霊花装部隊、戦闘開始!藍、鳳姫両名は装着後待機、このまま〈yellow-chrysanthemum〉で施設まで送り届ける」

「了解した、そのまま突入しろと言うことだな!」

「その通りだ!任せたぞ」

こうして、神霊花装部隊初の作戦的戦闘が幕を開けた。





「緋奈、援護狙撃を頼む!茜は俺が引き付けるから背面取って切り伏せろ!」

「了解!」

3人で息の合った連携を見せながら敵を蹴散らし時間を稼ぐ。

各々は通常兵装の〈ブラスタックス〉と専用兵装の〈夜桜〉〈青薔薇〉〈白百合〉を握る手に力を込め戦う。


そして視点は写り藍達潜入隊は・・・

「一体なんなんだ、この獣のような戦い方は・・・」

目の前の不死人形(ゾンビ)兵に悪戦苦闘しているが藍はまだ慣れていない神霊花装で相手を避けつつ隙を探す。


そして鳳姫は、敵が来るのを事前に察し回避、極力戦闘はしないで奥地に進んだ。

そして、次々と実験動物(なかま)を助けていく。


こうして作戦は順調に進んでいた、実際この後フランスの施設も攻略し残るはドイツの施設だけだった。



そしていつも通り戦闘を開始し始めると・・・

「さっきからなんか頭の中のモヤが晴れない、何か大事なことを忘れているような・・・あっ!」


ーヒビが入ったような感覚だったー

ーー忘れていた最悪の結末が脳内に一斉展開され、それを忘れさりやり直したーー

つまり歴史を作り直した・・・

緋奈達は一度死んだ、そして俺は絶望した、そこから俺はやり直した、俺に備わった想いの力で、時間遡行能力で。

恐らく常人ならこのまま忌まわしい過去を思い出しただけで発狂ものだが俺は違う・・・やり直すと誓ったのだ、だったら・・・

夜桜「何度でもやり直して、お前らを救ってやるよ!」

刹那、夜桜は〈夜桜〉を猛烈な勢いで振り抜き全てを塵芥に変えていく。

その速さはまるで颶風の様で、書いて時の如く鬼気迫る様だった。



そして作戦は終了、無事暁星島に帰還できたのだが夜桜は悩んでいた。

「どうして桃華ちゃんが居るのかな?」

鳳姫質が帰還した後に救出した人々に会いに行った際、1人だけ目を引く女性(ひと)が居た。

紫躑躅桃華(しつつじとうか)

俺が学生の頃のご近所さんでかなり仲も良くそもそも互いの両親が同郷で育ったという経緯から半ば兄妹のように育ったのだが・・・

「久しぶり♡」

能天気すぎてついていけない・・・




次回予告

戦闘と言う死と隣り合わせの極限状態、そしてその最中愛する者達が1度は死に自分が時間をやり直して救ったと言うかなりのカオス展開で疲れている夜桜に桃華は容赦なく天然の追い討ちをする!

夜桜くんどこまで耐えられるかな?

次回 囂しき紫の躑躅

いやぁ・・・書くのにえらく苦労しました。

今回もご覧頂き誠に恐縮です。

またしても新キャラ登場ですよ(笑)

それにしても途中のシリアス展開は何だったのだろう?って位桃華さん天然ですね!(まぁ天然は可愛いし許す!)

という訳で次回もお楽しみに!

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