うさピョん。9970。
『殺す。』
これは、5。
が、ドジっ子黒焦げクッキングになる前、
Jになる前のJに出会う少し前のお話。
その頃、組織ではカエデに似たハイファイブの
葉っぱと、化学調味料的なアレをどうにかして、
とてもフライハイになれる
魔法の粉を精製した。
粉マニアは、目を真っ赤に充血させて、
フライハイするもんだから、その魔法の粉は
《うさピョん。》
と命名された。
『そのうさピョんを、
組織から奪ったアホ共がいる。』
5。は頭をゆらゆらさせている。
『舐めた野郎は殺す。』
ギザギザ。抹茶ロングツインテ。
『それで?俺にどうしろと?』
765。
『どうせなら、ドラマチックにしたい。
だからよ、765。お前は———』
———
横浜の湾岸のどっか。
そこにアホの巣があって、
パクられた、うさピョんもそこに拉致されてて、
そこに5。は乗り込んで、
今、楽しくガソリンを撒いてます。
揮発する刺激。
目がチリチリする。
「そこまでだ。5。」
で、案の定アホ共に見つかって、
今、大人数に囲まれて、大ピンチ。
『よう。遅かったな。待ちくたびれたぜ。
ガソリンはもう全部、撒いちまったぜ。』
大ピンチに、ニタニタ笑う5。
こんな奴、敵に回したくない。
「お前、正気か? 全部燃やす気なのか?
とんでもねえ金になるんだぜ?」
算数の上手な。アホ。
『ケラケラ。』
5。説得もお金の計算も通じない。
ただ、この世が燃えるシーンを喜びとする。
「全くデタラメな野郎だぜ。」
アホが、5を褒めた。
『デタラメはこれからだぜ♪』
ニタリ。
5。指でピストルをしてみせた。
『ばっきゅん。』
?
9970。
直線距離 9970キロメートル。
テキサス大学オースティン校の時計台。
テキサス・タワーから発射された弾丸は、
ガソリンまみれのコンクリート
に火花を散らした。
どっかん⭐︎
テキサス・タワー。
765。
ふう。と静かにため息をついた。
横浜。
アホも、うさピョんも全焼。
5。は、
全身大やけど。
奇跡的に一命をとりとめた。
ドジっ子黒焦げクッキングの
ドラマチック予行練習、
大成功だぜ♪




