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3話 装備作成

何を作るのかを少し考え、結局町の外に素材を集めに行くためにも装備を作ることにした。

あの杖だけでは戦える気がしないので、最低でも武器を1本、できることなら防具も作りたい。

そう決めた私は部屋を出て素材売場へと向かった。

さて、武器と防具の素材は何を使うべきかな?

武器はせっかくのファンタジーだし剣を作ってみたいけど、防具はなんだろう?

布?皮?それとも金属?

金属は防御力が高そうだけど動きにくそうだから、布か皮かな?

まあ防具は出来たらだし、剣を作ってから考えますか。

防具を何で作るかを考えているうちに素材売場についたので、まずは武器を作ってしまおうと大銅貨1枚の鉄のインゴットと銅貨5枚の木材を手に取り、奥にあったカウンターへと持っていく。


「すいません、お願いします」


カウンターの奥で作業をしていたお兄さんに話しかけ鉄と木材、手持ちの銅貨をカウンターに置くと、お兄さんは手早くレジで値段を打ち込みながら明るく声をかけてくれた。


「毎度っ!見ない顔だけど新入りかい?錬金術頑張ってね!」


お兄さんはそう言って小さくなった銅貨5枚と元の銅貨3枚を私に手渡す。

ウエストポーチに入っていた硬貨が大銅貨だったということだろう。


「はい、ありがとうございます!」


お兄さんにそう返し、私は部屋へと歩き始める。

.....今更だけど、もしこれが普通の銅貨だったら買えてなかったよね。

お金の価値がわかったのは良かったけど、危ない危ない。

それにしても、錬金術ギルドの人はみんないい人だよね。

さっき割り込んできた人は冒険者らしいけど、冒険者はあんな人が多いのかな?

そんなことを考えていると部屋に着いたので、私は早速錬金を始める。


「それじゃあ、いざ錬金!」


そう言って買ってきた金属と木を入れた鍋に火をつけ、液体をかき混ぜる。

しかし、いつまでたってもアイテムが出てくるどころか液体の色が変わる気配すら見えない。

何か間違えたかと1度火を消して金属と木を回収し、再度試してみるがやはり何も起こらなかった。

一体どうすればいいのかと考え、少しして1つの結論に辿り着く。


「もしかしてある程度の形は作っていないとダメなのかな?鉄と木だと色々作れそうだし」


そう呟きながら部屋を見渡すと金床と炉や裁縫道具等素材の加工に使うであろう道具達が視界に入った。


「あ、やっぱり自分で加工しろっていうことですか......」


しばらく悩んだ末、ゲーム補正があると信じて金属加工に挑戦することを決める。

私は部屋の隅にある炉に火をつけ、ヤットコで鉄を持ち、炉の上に置いた。

しばらくその状態で待っていると、鉄が赤く光り始めたので金床の上に動かし、金槌で叩いて形を整える。

もちろん初めてで上手くいくはずもなく、出来上がったものは言われなければ剣だとわからない程に歪んだ鉄の塊だった。


「こ、ここから削って形を整えればまだ.....」


どうゆう原理でか高速回転する砥石に鉄塊を当て、少しでも剣の形に近づける。

しかし、鍛造が酷かったので何とか剣の形にこそなりはしたが、かなり短くなってしまった。

これならインゴットの状態から削った方がいいのではないかと思えるレベルだ。


「短剣!うん、短剣を作りたかったんだよ!」


そう自分に言い聞かせていると、部屋にベルの音が響いた。

おそらく時間を知らせているのだろう。


「あ、もう1時間たったんだね。延長お願いしてきますか」


もし使い物にならなくてもこの剣は完成させたいと、受付に部屋の利用時間を延長するために受付に向かう。

今回は割り込まれることもなく受付にいるミルさんへと辿り着くことが出来た。


「すいません、部屋の使用時間を延長したいんですが出来ますか?」


「もちろんできますよ。延長料金は銅貨1枚です」


「わかりました」


私が銅貨を渡すと、ミルさんは紙に何かを書き言う。


「確かにいただきました。頑張ってくださいね」


「ありがとうございます、頑張ります」


部屋に戻ると、持ち手を作るために木を半分に切る。

持ち手を2つのパーツに分けて作り、刃の部分を挟んで固定しようという考えだ。

両方の木に作りたい形に線を引き、イトノコで線に沿って木を切っていく。

大まかな形を切り取り、刃の部分と合わせるための溝を蚤を使って掘った後に細部を紙ヤスリを使って整えていく。

ちなみに、紙ヤスリは消耗品だからか1枚につき銅貨1枚が必要だった。

もう片方も同じように作り、細部を整えると刃を持ち手で挟み、木の棒で3箇所を固定する。

それじゃあこれを鍋に入れて...

金属だから少し強火でやってみようかな。

作った剣を鍋に入れると液体が金属と同じ銀色に染まったので、強火で熱しながら混ぜていく。


「何とか使い物になる剣を.....使い物になる剣を.....」


意味はないだろうけど混ぜながら鍋に祈ってみたりもした。

5分ほどかき混ぜると、鍋から剣が浮かび上がってきた。


「あ、刃が綺麗になってる。さすが錬金術!鑑定結果はどうかな?」


出来上がった剣を水晶に触れさせると鑑定結果が現れる。


________________________

鉄の短剣


装備可能レベル:1以上

耐久力:100/100


摩耗(大)


ありふれた鉄製の短剣。

製作者の技術が不足していたため、消耗が激しい。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


まあ、使えそうなだけありがたいかな。

次はもっと丈夫な武器を作れるように頑張らないとね。

鍛治の動画とか見てみる?

.....まあそれはログアウトしてからにして、まずは町の外に行きますか!

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