4.14 夏は避暑地でバカンスだ。あれ全然遊んで無いぞ
結局、夏休み 遊んでる人がいない。
ブートキャンプになったよ。
8月。
今日から、我が家の領地の新しいホテルで夏休みを過ごします。
移動者は全部で、12名。
と、その両親が王城の教会に集まっていた。
王家以外は、アナスタシア様、グレイ様、ミシュル様の3名の親です。
領地まで直線なら200km。
普通に進めば、片道およそ300km、馬車での移動なら2週間はかかる。
この国の馬車は、およそ時速10kmで走ります。
300kmなら、30時間、二日で着くじゃないか。とは言わないように。
当然ですが、馬も休憩が必要です。
24時間走れるわけが無い。
普通の旅では、馬車は、1日におよそ4時間から8時間移動します。
道として順調なのは、王都近くだけ。
そして旅慣れない者は、毎日移動し続けられない。
そして領地までの道は、領地に近づくほどひどくなる。
最後は、1日20kmぐらいしか進まない。
結果、領地 までは、だいたい2週間が妥当な時間です。
馬車の移動では、夏休みが終わってしまう。
そこで、転移装置を使う移動となるが、転移装置は、1日に最大6名~8名が限界。
と、言うのがこの世界での常識的な考えでの移動となる。
当然であるが、親からは、このような質問が来る。
「10名以上もどうやって移動するか」と質問された。
「移動には、転送魔法を使います」と言ってある。
転移移動の前提で荷物を準備をしてもらっていた。
当然、全員にアイテムボックスを貸し出し、荷物を詰めてもらっている。
まずは、全員のアイテムボックスをマイボックスに収納する。
挨拶をしてもらっている間に、侍女6名に私に直接触れてもらう。
「30分後に迎えに来ます」と言って、転送魔法でホテルに移動。
あっという間に着いてしまったので、驚く侍女達。
到着後アイテムボックスを取り出し、領地で待機していた自警団の人に、荷物を部屋に運んでもらう。
侍女にも、先に荷物整理を頼む。
彼女達は我に返り、部屋へと移動し始めた。
ほんとは、連続で転移してもどうも無いが、
あちらの方々にそこまで便利に使える事を見せないよう、念のため、30分休憩後に、王城の教会に飛ぶ。
移動直前に、みんな手を振って挨拶。
王女や王子達全員から直接触れてもらい、再び転移魔法で飛ぶ。
まずは、王子達にも部屋の整理に移動して貰い、後で集まってもらった。
その後、王子達には、レイブリングさんから3週間の予定を発表してもらう。
基本は、午前中が基礎トレーニング、午後が実践練習を中心。
後半は実際に魔物退治に行く予定。
ルカ王子が1週間で帰るので、最終日に1回魔物退治に行く。
女子3名は、魔法中心の訓練を予定。
私とクインさんが面倒を見る。
そして、我が家の料理長ゴルゴから、夕飯作り、お菓子作りを教える事になっている。
すると、スザンヌが、魔法はあまり得意ではないから、王子達と一緒の訓練に参加すると言い出した。
体を動かすほうが好きらしい。
可憐な王女の”ちょっと体を動かす”のが得意程度では、レイブリングさんの作ったメニューはこなせないだろう。
エイミーが女性用のコースを作ると言う事で納得して貰った。
そして夕食後の、私が指導する魔法の基礎訓練は全員参加だ。
アナスタシア様と、マリア様はクインが魔法の実力把握に連れて行き、
スザンヌ様は、私とエイミーが、
他はレイブリングさんが連れて行った。
スザンヌ様と、エイミーで軽く打ち合ってもらったが、
13歳の平均よりは遥かに動きが良かった。
しかし、身体強化の魔法が使えず、
右目の金眼の能力も全く使っていないようだった。
鑑定で、ステータスを確認すると、スザンヌは、
魔力の可視化のスキルを持っていた。
それに、不思議なスキルもある。
未来予知 微小 封印
なぜに封印?
詳しく見ると、総魔力量不足のためにガードがかかっているようだ。
さらに、魔力の可視化に必要な魔力操作が十分に出来ない。
総魔力量が低すぎ、身体強化も能力としては持っているが、使い物にならない。
魔力操作、総魔力量、それと、体力が不足。
「魔力操作の習得、基礎体力と総魔力量を増やせば、強くなれますよ」と励ますと、
「あなたの隣に立てるぐらい強くなれる?」と聞いてきた。
つづけて「マリアは、聖女としてあなたと並んでも遜色ないけれど、
私はただ金眼をもつだけ。それでは駄目だと思っているの」
「そんな事を気にしていたのですか」
世の中の全ての女性がうらやむような美貌を持ち合わせているのに、そんな悩みを持つのか。
マリアと比べるとなると容姿の利点はほぼ一緒になるから、プレッシャーなんだな。
「ただ好きなだけであなたの婚約者になったけど、あなたはいろんなことができる。
きっと世界を変えるすごい人になるはず。
そんなあなたの隣にいれることは嬉しいけど、見合うだけの人でありたいの。
単に元王女と言うだけで隣にいるのは駄目なのよ」
「私が、すごいと思ってもらうのは嬉しいけど、あまり気負いしないでくださいね。
まだ出会ったばかりですが、あなたは私にとっても大切な人です。
運命を感じるとても大切な。
………………
そして、鑑定でスキルを確認していますから、間違いなく素性はすばらしいです。
とりあえず、ゆっくりと足りない分を成長させましょ。
それでも、この夏だけであなたが思っている以上に強くなりますよ。
それは、絶対に補償します」
「ほんとに」
「大丈夫です。間違いありません。そしてエイミーも見てくれますから。
王子達とは違うメニューになりますけど、3週間後、彼らには申し訳ないけどあなたの方が強くなりますよ」
「あはは、それが本当なら、ちょっとずるいね。
でもジルベール様が言ってくれた言葉は、信じる。
解った。よろしくね」
「エイミー、体力向上と、型を中心に。
最後の週で一気に力を引き出すから3週目に撃ち合いになるから」
「了解っす。
では、スザンヌ様、無理させない範囲で効果的に体力と筋力を増やしましょう」
それから、エイミーがストレッチを中心に筋力アップのメニューを教えていた。
初日の夕食。
全員が一同に集まるも、すでに全員死にそうな顔。
食欲が無いと言いながら、すき焼きを出すとみんながっついて食べる。
夕食後に全員で魔力操作の訓練を行う。
私が皆の魔力の流れを確認し、状態を教えて、感覚と一致させる。
マリア様とスザンヌ様は、終わった後で私と個別にさらに訓練。
マリアは基礎ができているので総量を増やす訓練。
スザンヌ様は、基礎からじっくりと。
これを毎日繰り返し、魔力の操作力を上げつつ、
総魔力量を増やしていく。
3週間あれば、皆、だいぶ向上しそうです。
スザンヌの王女としてジルベールに話す時と
婚約者としてしゃべる言葉使いが安定しない。




