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第786話「おい! お前達! リオネル様のお許しが出たぞ。私に着いて来い!」

リオネル達一行は、王都の街路を歩き、宿へ向かっている。


と、その時。


リオネルの心へ呼び掛ける声が。

聞き覚えのある声である。


『リオ!』


『はい、ティーですね?』


『ピンポーン! うん! ティーよ! いきなりの念話連絡で申し訳ないけれど、急ぎリオと話したいって、シルフのリーアから、申し入れがあったのよ』


『え? リーア様からですか?』


『うん! リーアは、メッセンジャーなの。それでね、申し入れというのは、彼女の(あるじ)、高貴なる空気界王オリエンス様から、リオへ、ご伝言があるんですって』


『おお、オリエンス様から、俺へご伝言ですか? 成る程』


『そうよ! もしも、OKならば、このまま念話の回線をつなぐから、リーアと直接話してくれる?』


『……了解です。構いませんので、つないでください、ティー』


『うふ♡ じゃあ、つなぐね!』


その瞬間!


『何か』が切り替わる感触がリオネルにあった。


こういう、念話の技もあるのだと、リオネルの好奇心が働く。

ぜひ習得したい! とても、そう思う。


そして!

これまた聞き覚えのある声が、リオネルの心に響く。


『お久しぶり! リオネル君! いえ、今や貴方様は、ティエラ様の旦那様だから、リオネル様か!』


『いえ、まだ正式に結婚はしていませんから、君付けで構いませんが』


『いえいえ! ティエラ様との兼ね合いでそういうわけにはいかないのです! で、歩きながらでお聞きして頂きたいのですが、早速、私が託された、オリエンス様からのご伝言をお伝え致しますね』


『謹んでお聞きします!』


『……リオネルよ、まずは、先ほど「良き風の魔道具」を数多作って貰い、礼を言う』


冒険者ギルドの付呪魔法講座の実習で製作した魔道具の事だろうか。


やはり、全属性魔法使用者(オールラウンダー)たる、

自分の一挙手一投足は、とても注目され、

全ての精霊達にチェックをされているのだと実感する。


「嫌だなあ」とは感じないが、注意して行動しないといけない。


そう思いつつ、リオネルは言う。


『はあ、まあ俺は表向き「風の魔法使い」という事になっていますし、お喜び頂けたのなら幸いです』


『なので、リオネルには、更に風の属性に近しくなるよう、新たな従士を派遣しよう、……との事でございます!』


『え!? 俺が、風の属性に近しくなるよう、新たな従士を、派遣ですか?』


『はい! このところ、リオネル様は、高貴なる火界王パイモン様から派遣された炎の魔人(イーフリート)達ばかりを重用。その期待に応えてか、魔人達も活躍もしております。結果、ウチのジズの稼働率が、今いちですよね?  あまり使って頂けないみたいですし』


そういう事か、とリオネルは合点した。


以前、ティエラから聞いた事がある。


精霊は、自身を一番優れた者とし、他者に負ける事を良しとしない。


精霊同士であれば、他属性には特に。


リオネルの下へ送った従士の『働き』も同様なのであろう。


ならばと、以前述べた事を繰り返す。


『いや、まあ、他の従達士も含め、適材適所ですから』


『はい! 適材適所! それは充分に理解しております! だからですね、オリエンス様はご決定されました。まさにその適材適所で、リオネル様の使い勝手が良いように、人化した風の魔人を4人お送りします!』


『え!? 人化した風の魔人を4人!?』


『はい! 東風のエスト、西風のウエスト、南風のスュド、北風のノール、計4人の、風の魔人達ですわ! そして!』


『え? そして?』


『はい! 先に派遣した鳥の王ジズも人化可能とし、派遣する魔人達4人のリーダーと致します。なので、今後は、都合5人の風の魔人が、リオネル様へお仕えする事となります!』 


『おお、ジズもですか!』


『です! 今回、オリエンス様が直々、リオネル様へお告げになる、というお話もありましたが、結局、私が名代という事で、このようにお伝え致しております。という事なのですよ、ティエラ様!』


『成る程! 話は分かったわ!』


『ありがとうございます!』


『そうか、人化ねえ……では、私も、ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟の使い勝手が良いように、人化を考えておきましょう。リオ!』


『はい!』


『オリエンス様、リーアは私の事を気遣って、リオ直の連絡ではなく、ワンクッション置いてくれたのよ。で、私の方は構わないわ。リオさえ良かったら、オリエンス様のお申し出を受け入れたら?』


『ですか?』


『うん! ブライムとルベルがあれだけ忠実で有能なんですもの。で、あればオリエンス様は炎の魔人たる、ふたりに勝るとも劣らない、風の魔人4人を選んでくれたと思うわ』


『確かに!』


『これからは各所で、いろいろな事も起こり、私達は更に多忙になると思うから、「優秀な手」はいくらあっても、構わないでしょ?』


『ですね!』


『OK! じゃあ、またリーアに代わるわね! ……リーア! 私はOKよ! 後は、リオの返事を聞いて!』


『はい! ティエラ様! で、リオネル様、ご返事はいかに?』


『はい! リーア様! 俺の指示には、きちんと従う事、自身の能力に自信を持つのは全然構わないのですが、驕らず、互いにリスペクトし合い、先輩従士達と仲良くやる事、以上を守ってくれさえすれば、基本的に受け入れはOKです』


『それはもう! 当然でしょう!』


『ありがとうございます。そして再度言いますが、俺の判断により、従士は適材適所で起用しますから、えこひいきはしません。それゆえ、そのようなクレーム等々は、基本的に受け付けません。それで構わないのならば、ぜひお願い致します』


『もろもろ了解でございます! ではこれからすぐに、人化した5人を、リオネル様がご宿泊の宿舎前に送り致します!』


『え? これからすぐにですか?』


『はい、善は急げと言いますし、我が風の一族は俊敏さが第一。仕事が早いのでございます』


『な、成る程』


『そして私も! リオネル様の(もと)へ伺いたいのは山々ではございますが、ジズが自分に任せて欲しいと申しておりまして、オリエンス様のご許可を頂きましたので、今回は託します』


『ですか』


『はい! ちなみに、パイモン様の従士同様、オリエンス様配下たる風の魔人達は、事前に冒険者ギルドの登録を終えていますから、身分証明もそれで行けます!』


『りょ、了解です!』


『詳しい話等々は、リーダーのジズを始め、本人達からお聞きください! では! 私は失礼致します!』


念話から、ひとつの気配が消えた。


リーアが去ったのであろう。


そして……再びティエラの声が聞こえて来る。


『じゃあ、リオ! 宜しく! お手数だけど、今、一緒に居る皆へはリオから説明をしておいて!』


『了解です! ティー!』


という事で! 


これから、テイクアウトの夕食を人数分購入し、宿へ戻る予定であったが、

リオネルは、途中にある公園で小休止。


共に歩くヒルデガルド達へ、念話で話を入れたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


時間もあまり取れないので、リオネルは、立ったまま、シンプルに説明。


たった今、ティエラ経由で念話連絡があった事。

用件は、高貴なる空気界王オリエンスからの伝言を、

配下たるシルフ、リーアがもたらした事。


内容はリオネルの新たなる従士、風の魔人4人プラス、

人化したジズの計5人を送りたい事。


ティエラの確認、了解を貰った上でOKの返事をした事。


善は急げと、これからすぐ5人を送る事。


全員が冒険者登録をしたギルドの冒険者という立ち位置という事。


『で、5名全員が俺達が戻る宿の前で待っているとの事です。……確かに、先ほど、宿の前にいきなり、大きな反応が複数現れました。転移魔法でオリエンス様がこの王都へ送り込んだのでしょう』


そう、リオネルの言う通り、張り巡らされた索敵には、

既に『反応』が出ていたのだ。


さすが速さを売りにする風の一族。

仕事が、とんでもなく早い。


リオネルの話を聞き……


ヒルデガルドとミリアンは、少し驚いたくらい。


何故なら、まもなく地母神になろうかという、

ティエラの力を知らしめられていたふたりは、

精霊とは、さもありなんと納得したのだ。


炎の魔人たるブライムは『自分の時と同じケース』とだけ言い、平然としていた。


そして大いに驚いたのは、アンセルムとナタリー。


リオネルから精霊との親しき間柄は、話には聞いていたが、

そんな事が、現実としてあるのかと。


という事で、予定を変更し、まずは宿へ戻る事となったリオネル達一行。


そして、リオネル達は、目の当たりにする事に。


宿の前には、シルフのリーアがすぐ送ると言った通り。

そしてリオネルが『反応が現れた』と言う通り。


様々なタイプたる、5人の美しき女子達が既に整列し、待機していたのである。


その迫力ある圧倒的な存在感は、ナンパ男どもも近寄りがたいくらい、

凄まじいものであった。


オリエンスのご自慢たる、えり抜きの配下達なのであろう。


待機していた5人の女子は、リオネル達を認めると、一斉に深く一礼をした。


そして、ひとりの金髪碧眼の大柄な女子がすすっと、一歩、二歩、前へ進み出た。

身長は楽に2mを超え、筋骨隆々の巨躯である。


大柄な女子は、深く一礼をし、顔を上げ、言い放つ。


『改めまして! 我が(あるじ)リオネル様、そして皆様、お疲れ様でございます。ジズで、ございます。オリエンス様から急きょ命を受け、一時、風の谷へ参っておりました』


『おお、そうか』


『はい! そして先ほど、この者達と共に戻りました』


『ああ、ジズ、お疲れ様。リーア様からお聞きしている。良く連れて来てくれた』


『はい! 私と共に参った彼女達は4人の風の魔人、東風のエスト、西風のウエスト、南風のスュド、北風のノール、でございます。今後は、人化した私達5人が、お仕え致します。まあ私だけは改めて、ですが』


魂から発する魔力波動から、目の前の女子が人化したジズである事が分かった。

そして風の魔人の名前も一致していた。


という事は、5人は間違い無く『本物の風の魔人』であり、危険は……無い。


対して、リオネルは笑顔で応える。


『よし、分かったが、互いの紹介は宿の中でやろう。さあ、入ってくれ』


『は!』


短く返事をしたジズ。


そして、


『おい! お前達! リオネル様のお許しが出たぞ。私に着いて来い!』


『『『『了解です!』』』』


こうして……リオネルは、人化したジズ、

そして新たな風の魔人4人を従士の新メンバーへ加えたのである。

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