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心喰い  作者: ラム肉
第二章
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【番外編】水

くそっ、やっぱ死神(こいつ)の攻撃痛てぇな…思えば桔梗様と出会う前の俺の心も今思えば痛かったな。

そうか、桔梗様と出会ったあの日からもう数百年経つのか。


数百年前…あの頃は確か、そうだ俺は喰らう者になったばかりの頃で調子に乗ってたんだったな。

中途半端に強いせいで誰も止められなかった俺らを抑える為に来て下さったんだよな。

あの頃は平和だったな――


「おいおい、天下の花屋の配下もこの程度か?」


「ギャハハッ。(みず)が強すぎんだよ」


「俺は(すい)だって言ってんだろ!いつになったら覚えるんだよ」


「死ぬ頃にゃ覚えてやるよ〜」


「さてと、しかしお前らがこの程度なら花屋もチヤホヤされてるだけで弱いんだろうなぁ!」


「貴様っ!き、花屋様への侮辱は許さんぞ!」


「あ?だったらもっと強くなれよ。てめぇらが弱いのが悪いだろ」


「頭大丈夫か?吹き飛ばされたせいでイカれてんじゃねぇか?」


「ハハッ言えてるな!俺が花屋に代わって喰らう者を支配してやるよ!」


…いや、俺中々な事やってんな。


そのあとは確か…そうだ桔梗様より先に幹部が来たんだ。

あの時は確か幹部って事も知らなくて服が違うやつ、位の認識だったな。


「おい、お前が最近暴れてるって噂のやつか?」


「あ、なんだよジジイ」


「ジジイって…これでも喰らう者の中では若者の部類なんだが」


「あ?喰らう者?んなもん知らねぇよジジイはジジイだろ」


「そうだそうだ!さっさと墓にでも行っとけ!」


「おいガキ共。こっちが下手に出てるからって舐めるなよ」


「別に舐めてねぇよ。お前が俺らよりも下だから親切で言ってやってるのに」


「上等だガキンチョ!漢なら拳一つで決着をつけてやる」


そう言ったらあいつ、殴って来たからこっちもムキになって拳一つで暫く殴り合いしてたんだっけな。

そうだそうだ、それで俺にあいつが負けたから相方と二人一組で動くルールが出来たとか言ってたな。


…それでえーと。あいつが何度倒れても起き上がってきたからこっちも応戦して、お互い死にかけてた頃に桔梗様が現れたんだよな。


「双方そこまで!」


その声一つで、顔も見えねぇのに何故か一目惚れしたんだよな。


「好きです。結婚して下さい。結婚してくれないなら殺します」


今思ってもあんな告白ねぇよなぁ…しかもいきなり結婚って。

それにも冷静に対応してたんだから桔梗様はやっぱ凄いな。


「断わる」


「なら殺すぞ」


「私を殺すんだな?なら私の配下になれ」


「は?」


「私の配下になれば…そうだな、側近にしてやる。それなら四六時中私を殺しに来れるぞ」


それに俺は結構本気で悩んでたんだよな。


「どうしたんだ。まさか怖いのか?」


その一言に対して簡単にキレて勢いで配下になったんだよな。


「あぁ?上等だ配下にでも何にでもなってやる!」


今思えば正しい選択だったけどな。

けど桔梗様も器が大きいよな。あの時は約束だから当たり前だと思ってたが、自分の配下をボコってたやつを即幹部にして側近にするなんて…


「…」


あーあ、100年ちょっとやっただけで側近辞めなきゃ良かったな。そうすれば素顔も見られたかもしれないのにな〜

まぁ、その後神無の相方になれたし、蓮君にも会えたし良しとするか。


叶う事ならもう少し桔梗様に片想いをしながら仕えて居たかったが…


「どうした?もう終わりか?」


「はっ、バカ言ってんじゃねぇ。どうやって勝つか目瞑って考えてただけだよっ!」


それはもう叶いそうに無いからな。頼んだぞ


――蓮君

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