支配
「おい、俺らはなぁ!堕天使様だから大人しくしてたんだ!てめぇらや花屋に従う筋合いはねぇ!」
「ワーコワーい」
水さん…演技なのバレバレですよ…
演技はこうですよ
「ギャータスケテー」
「なんだてめぇら!バカにしてんのか俺を!」
バレたか
「チッバレたか」
水さん声に出しちゃダメでしょうよ。
はぁ…桔梗さんから頼まれた土地に来た途端これだもんな。先が思いやられる。
「蓮君、蓮君」
「なんですか?」
「ここは任せた」
…は?
「んじゃ」
「いやっ、ちょっ…ほんとに行きよった」
もしかして神無があんなのだったのは水さんの相方だったからなのか?…
いや、水さんが神無の相方になったからああなったのか?
「はっはっは味方に見捨てられてやんのだっせぇ!」
「いやいや、兄貴が強いからですよ。それにしても…こんなガキンチョ一人に「ここは任せた」ですって。ぷーっ」
なんか言ってるけど…困ったな…
「どうしたガキンチョ、味方に見捨てられたショックで動けなくなったか?それとも俺の怖さに怯えて動けなくなったのか?」
「さっすが兄貴!賢いですね!」
…いや、桔梗さんとか堕天使とか神無とかに比べたら全く怖くもなんともないから、反応出来なくて困ってるんだけど…
「いいぜ俺は優しいからな。味方に見捨てられた分一発位は受けてやるよ」
「ひゅー。さっすが兄貴!漢らしい!」
「おら、どうした。本気でこいよ」
本気でやったら多分死にますけど…
「僕が本気でやったら多分あなた即死ですけど」
「…は?何言ってたんだこのガキンチョ」
「恐怖で頭おかしくなったのか?」
いや笑われましても。どうしようかな…人手不足だから出来るだけ殺さないようにって言われてるし…けどなぁ
「ハッハッハ」
これはこれで腹立つな。10人以上居るし一人減ったっていいか。
「おいおい、来ねぇならこっちから行くぞ!」
そう言うや否や、ボスらしき男が僕の腹目掛けて拳をぶつける。
「はっはっはどうだ…あ?」
僕に目掛けて放たれた拳は砕け散っていた。物理的にね。
「おい、何があったかわかるか?」
「いや分からねぇ…」
そう後ろでヒソヒソ話す奴らの声が聞こえる。
ボスらしき男は引くに引けなかったのか、壊れていない左の拳を握りしめる。
「…邪魔 」
その一言でボスらしきやつも、周りにいたやつも僕と距離を取った。
「…はぁ。せっかくの新しい服が汚れちゃった」
僕から離れて子犬の様に震えているやつらにトドメを指す。
「さて、水さんが逃げた分一発受けてくれるんですよね?」
そう言って僕が準備運動がてら腕を回し、拳を握りしめると、その場に居た喰らう者達全員が僕に向かって土下座をした。
「すいませんでしたぁ!これからは花屋様に忠誠を誓うのでどうかそれだけは!」
離れてみていた仲間なのか分からないがよく分からない奴らも一緒に土下座をしている。傍から見たら僕がやばいやつじゃないか、やめてくれないかな。
「分かりましたからとりあえず顔を上げて下さい」
「「「お許しありがとうございますっ!」」」
うるさ。
…さて
「ここに居るので全員ですか?」
「ここに居る30人弱は今日俺に着いてきたやつだけなので、声を掛ければもう100人位集められると思います」
て事は130人か…とりあえず集めて水さんの判断を仰ぐか。
「そしたら一先ずここに呼んで貰ってもいいですか?」
「はい!」
そう言って各々どこかへ行ったり、電話をかけたりし始めた。
「…どこかで座って待つか」
そう思っていた時、水さんが戻ってきた。
「あ、水さん。ようやく戻ってきたんですか」
僕がそう言うと周りの奴らも一斉に水さんへ向けて声を出した。
「お疲れ様でございます!」
「おっおぅ…」
そんな引かないで下さいよ水さん…しょうがないでしょ。
「とりあえず今呼べる人集めてもらってます」
「お、おぅ。そうなのか。順調そうで何よりだよ。ただちょっと状況が変わってね」
「何かあったんですか?」
「あぁ、悪いんだがここに集まってもらってるところ悪いんだが今日は解散してくれ」
そう水さんが言うと周りの喰らう者達は僕の様子を伺うように顔を見てきた。
「そういう事なのですみませんが集まるのはまた今度でお願いします」
「分かりました!全員今日は解散だ!」
そうボスが一声かけるとそれぞれ帰って行った。そんななかボスともう一人が僕の方へ近付いてきた。
「ここには基本誰かしら居るので何か用があったら来て下さればすぐに集まれます」
そう言って一枚の紙を渡して帰って行った。
「さてと。ところで水さん何があったんですか?」




