狐
パチッ
カチャッ
パチッ
「ロン!国士4万8000!」
「はっはっは早速か」
「ナイス読み外し、ナイス振込みだ。水」
「いや〜まだ聴牌まで行ってないと思ってたわ。一九字牌一つも河にねぇのに聴牌してるとは思わねぇよ」
「それはそうだな」
「そしたら水が飛んだし、もう一回やるか」
あの後帰ってきた隣の部屋の二人と水、そして僕の四人で麻雀をしていた。
「次からは飛び無しにするか」
「無しでいいんじゃね」
「…いや!神無の話を聞こうとしてたのになんで麻雀なんですか?!」
「だからだよ蓮君」
「そうそう」
「神無の事を知りたいならまず俺らの生活を知ってからだ」
それはまぁ、そうか。なら仕方ない。
「プルルッ」
その時部屋に付いていた電話から音が鳴った。その電話を音が鳴ってすぐに水さんが取る。
「うい〜…それだけか?…あぁ、分かった」
何を話していたのかは分からなかったが、水はそれだけを言って電話を切った
「わりぃ二人とも呼ばれたから行ってくるわ。蓮君行けるな?」
「はい」
「「行ってらー」」
「そしたら片付け頼む。蓮君、迷子にならないようについてこいよ」
そうして水さんの後ろについて行くと「会議室」と扉に書いてある部屋に入った。
部屋の中には数人の狐火隊の人が、部屋の真ん中にある大きな机と地図を囲む様に立っている。
そして部屋の出入口の反対側には椅子に座った桔梗さんがいる。
「来たか水。隣に居るのが蓮とやらだな?」
「あぁそうだ」
「お前達二人には新たな司令がある。それでは桔梗様よろしくお願いします」
そう狐火隊の一人が言うと桔梗さんはスっと立ち、棒を持って、地図を指して説明を始めた。
「まず、水と蓮。これからは相方として二人には一緒に動いてもらう事になる。いいな?」
「はっ」
「はい」
「それを前提として聞いてくれ。まず先の戦いで堕天使が死んだ事により、堕天使が支配していた地域に一気に空白が生まれた。そこで君たちにはここからここまでの範囲を管理して貰いたい」
「お言葉ですが桔梗様。その範囲だと堕天使が支配していた範囲の五分の一程の広さです。しかも中央の集会場もある土地もありますので、我々二人では荷が重いかと」
「そこは君達に任せる。人数が足りなければ行ってくれれば送るが、こちらも急に堕天使の支配していた広い範囲。更に中立を保っていた者たちが一気にこちら側についたせいで人手が足りていないから送れるかは分からない」
「かしこまりました。ではやれる限りの精一杯を二人でやらせて頂きます」
「神無と相方だった時のようにはいかないとは思うが、よろしく頼む」
「ではこれで二人への用は終わりだ。早速だが管理する地域へ向かってくれ」
狐火隊の人にそう言われ、水に続いて部屋を出ようとした僕を桔梗さんが手で招き、止めた。
「蓮も私の配下として動くなら面が必要だろう。数百年ぶりに私が自分で作ってみたんだが、これはどうだ?」
そう言いながら桔梗さんは着ている着物の中から木で出来た、白を基調とし、目の周りや模様部分に紅がさしてある狐のお面を取り出して、僕の顔に着けた。
「どうだピッタリかな?」
「はい、ピッタリです。ありがとうございます」
「ならよかったよ。そしたら頼んだよ、行ってきな蓮」
そのまま僕は部屋を出た。
何やら中の狐火隊の人達から憎悪や殺意を感じた気がするが気のせいだろう。一人は何かを壊していた気がするがきっとたまたまだろう。




