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九州の覇王  作者: 大野半兵衛


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第29話 永禄3年、始めました

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 第29話 永禄3年、始めました

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 永禄3年1月。

 芽衣と鍋寿丸がいなくなった立花山城は、儂にとってとても寒々とした場所だった。


 そんな中でも、昨年の収支報告はある。


 銭の造り直しは100,000貫。


 椎茸は20,000貫。


 玻璃は35,000貫。


 鉄砲の生産は600挺、6,000貫の支出。


 走破船は0隻。


 疾風船は0隻。


 韋駄天船の生産は12隻、9,600貫の支出。


 硝石の生産は300斗、6,000貫の支出。


 交易(博多商人)3回で、72,000貫。


 交易の手間賃2割で14,400貫の支出。


 硝石購入(博多商人)はいつも通り3,000貫の支出。


 水あめ菓子(新製品)は3,000貫。


 飴ちゃんは0。


 常備兵は5,000まで増やし、125,000貫の支出。


 シャボン生産13,000貫。


 遠賀川の水路工事は5,000貫の支出。


 俵物三品(鮑、海鼠、フカヒレ)は12,000貫。


 生産分配(鉄砲生産、硝石生産、造船、農業振興、大筒生産、石炭採掘、蒸留酒醸造)は14,000貫の支出。


 余剰米販売は20,000石で、42,000貫。


 余剰雑穀販売は3,000石で、4,500貫。


 津料などの税として130,000貫。


 戦費として10,000貫の支出。


 収支としては110,400貫のプラスに終わった。


 儂は胸の中に空いた穴を埋めるように、肥前へと軍を進めることにした。


「3月には、肥前を攻める。今回で肥前を平定する。皆の働きに期待するぞ」

「「「はっ!」」」





 永禄3年3月。

 母と色に別れを告げ、儂は戦場の人になる。

 残るは波多、有馬、大村、松浦といった家だ。

 肥前村中城に入った儂は、そこで軍を2つにわけた。


 別動隊は占部氏時を総大将にし、徴兵した兵や陣借り部隊7,000。

 この別動隊は杵島郡から松浦郡に進む。

 波多と松浦が主な勢力で、松浦郡の松浦川から東には進まない。

 同時進行で唯一の同盟者の田原も松浦郡に進み、松浦川から東を攻めることになっている。


 儂の本体は常備兵と従属勢力軍10,000。

 本隊は杵島郡から藤津郡、彼杵郡、高来郡へと進む。

 有馬と大村がの討伐が主になるが、すでに有馬の家臣団はガタガタで、こちらに味方する者がほとんどだ。


 また、貞安が海から松浦や大村を攻めることになっている。

 宇久島を拠点にする五島列島の宇久も貞安の担当だ。


 本隊は順調に進んだ。

 立花、高橋、筑紫、少弐、龍造寺、秋月とい従属勢力が気合を入れて抵抗する城を落としていく。

 儂にいいところを見せろ、これらの従属勢力には言っている。

 特に秋月は経緯が経緯なので、ここでいいところを見せないと、儂の心証が悪い。





 永禄3年4月。

 3月には貞安が壱岐と平戸島を平定、そのまま五島列島に向かった。

 関門海峡で毛利に睨みを利かせ、さらにはこちらに軍を回しているのだから、早く終わらせたいところだ。


 占部氏時の別動隊は波多と松浦勢と一戦し、これを撃破。

 波多の本拠地岸岳城と青山城にそれぞれ500の兵を入れ、自身は松浦領へと進んだ。


 儂の本隊も有馬を併呑し、大村を追い詰めている。





 永禄3年5月。

 五島列島の宇久も降伏し、貞安は関門海峡に帰っていった。


 本隊は大村を撃破。

 逃げた大村を追い詰めて自刃に追い込む。


 別動隊は松浦の残党を掃討している。


 その10日ほどで松浦も片づき、肥前を併呑した。


 原田のほうは、波多にやや手こずっているようだが、そちらは口出しするべきものではない。


「皆の働きには、満足しておる。おかげで褒美をどうするかで、儂は頭が痛いわ」

「「「ワハハハ」」」


 村中城で戦勝祝いをする。

 ここで論功行賞も行う。


 まず、今回従属した者らは、領地安堵した。

 ただし、一度でも戦った者は、最低でも領地半減の上移封だ。

 抵抗した者とそうでない者とでは、しっかり差を作る。


 外様の者たちへの褒美は……。

 立花鑑光には加増の上、豊後国玖珠郡28,000石に移封。

 高橋鑑種には加増の上、豊後国日田郡29,000石に移封。

 秋月種実は加増の上、豊後国国東郡と速見郡100,000石に移封。

 筑紫惟門には現在の基肄郡12,000石に加え、養父郡10,000石を加増。


 秋月には大友の矢面に立ってもらう。

 そのために、豊後の最前線に移封した。


 次は譜代家臣たちだ。

 儂の傅役である吉原貞安には加増の上、豊前国の京都郡と仲津郡50,000石に移封。同時に門司城の城代も命じる。

 吉田兼致には加増の上、豊前国宇佐郡56,000石に移封。

 占部氏時には加増の上、肥前国小城郡46,000石に移封。

 許斐氏任には加増の上、筑前国上座郡と下座郡38,000石に移封。

 土橋氏康には加増の上、筑前国夜須郡33,000石に移封。

 寺内秀郷は10,000石に加増。

 大和貞秀は20,000石に加増。

 石松尚貞は8,000石に加増。

 嶺氏兼は17,000石に加増。

 深田氏実は9,000石に加増。

 寺内尚秀は12,000石に加増。

 古野威成は8,500石に加増。

 深川貞國は8,000石に加増。

 市丸守種は9,500石に加増。


 そして、譜代ではないが鍋島直茂は加増の上、肥前国藤津郡30,000石に封じた。

 今回の肥前併呑戦で最も活躍したかもしれないのが、鍋島直茂だ。

 寡兵200で大村氏の居城今富城を落とすだけでなく、野戦でも八面六臂の活躍を見せた。



ご愛読ありがとうございます。

これからも本作品をよろしくお願いします。


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