↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【TS幼女転生王族スローライフ】姫殿下(三女)は今日も幸せ♪ ~ふわふわドレスと優しい家族に囲まれて★~  作者: 霧崎薫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

120/724

第百二十話「絹のスカートと、地下迷宮の『無垢な誘い(いざない)』」

 その日の午後、王城の誰も通らない地下通路は、いつも以上に暗く、冷たい空気が流れていた。第二王子フリードリヒと、執事オスカーは、通路の老朽化の調査のために、二人で地下へ降りていた。


「まったく、地下での仕事は骨が折れますな」と、オスカーが汗を拭った。


 その時、通路の曲がり角の向こうから、極めて場違いな、明るく、甘い香りが漂ってきた。



 角を曲がると、そこに立っていたのは、シャルロッテ姫殿下だった。彼女は、モフモフを抱き、光を反射する純白のシルクのスカートを纏い、光属性魔法で、周囲の闇を全て排除した、明るい光の中で立っていた。


「わあ! 兄様たち、こんなところにいたんだね!」


 彼女の姿は、地下の煤けた壁と、荒々しい石畳のコントラストの中で、まるで白昼夢のように、無垢で、しかし抗いがたい魅力を放っていた。



 シャルロッテ姫殿下の放つ、「存在そのものの輝き」**は、オスカーの理性的な壁を揺るがした。同時にフリードリヒは、顔を赤くし、たじろいだ。


「シャ、シャル! こんなところで、どうしてそんな格好をして……!?」


「え? だってね、兄様。この通路が、暗くて寂しそうだったから、わたしが可愛い光で、照らしてあげようと思ったの!」



 シャルロッテは、無邪気に、地下通路の真ん中に立った。彼女が、風属性魔法でスカートの裾をふわりと持ち上げると、スカートの裏地に隠されていた七色のビーズの刺繍が、彼女の光の魔法を反射し、地下通路全体に、無数の虹色の光の破片を撒き散らした。


 それは、計算された優雅さではなく、純粋な遊び心から生まれた、天性の魅了だった。


 オスカーは、その光の美しさに、思わず膝をついた。同時に彼の脳裏に浮かんだのは、「この無垢な輝きは、誰にも汚されてはならない」という、究極の献身だった。



 フリードリヒは、妹の無垢な輝きを守るために、彼女の隣に立った。


「シャル。わかった。もう十分だ。その光は、もう俺たちが受け取った」


 彼は、妹を抱きしめ、自分の騎士のローブで、妹の眩しすぎる光を、優しく遮った。


「君の光は、あまりにも強い。だから、兄ちゃんが、君の盾になるよ」


 シャルロッテは、兄の切実な愛に包まれ、にっこり微笑んだ。


「えへへ。ありがとう、兄様。やっぱり、兄様のローブが、世界で一番あったかいよ!」


 シャルロッテの無垢な魅力は、二人に純粋な愛と、献身という、最も高貴な感情を呼び起こした。地下通路の闇は、愛に満ちた光で、優しく包まれたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。