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第十四章 花の庭

# 第十四章 花の庭


「で」セバスチャンは壁に背を預けた。「実際、これからどうする。美月を見つけるか。黒い軍のことを考えるか。お前のためにロザリンを見つけるか」


「美月がロザリンだったら?」


セバスチャンは彼を見た。


「アリアナは美月じゃなかった」レインが続けた。「消去法で──」


「ロザリンしか残ってないって言いたいのか」


「そう」


「お前はロザリンを愛してた」


「光は美月を愛してた」


「俺は美月を愛してなかった」


「じゃあなんで美月がロザリンだと思うんだ」


レインは口を開いた。


閉じた。


「少なくとも試せる」ついに言った。


「明日帰ってくる。待てばいい」


「わかった」


「どちらにしろ──」セバスチャンは腕を組んだ。「ロザリンが美月だとは思わない」


「なぜ」


「もし彼女がそうなら、最初にすることは俺たちを見つけることだから。ダッチで政治的な用件を解決してる場合じゃない」天井を見た。「知っている人間を探して、宮殿中をひっくり返してるはずだ」


「でも彼女は物語を読んでない。自分が転生したと知らない。ただブラックウェル帝国の王女として、自分の役目をこなしてるだけかもしれない」


セバスチャンはそれを考えた。


「かもしれない。でも」首を振る。「来てからわかる」


---


ノックの音。


「セブ」


セバスチャンが扉を開けた。


アリアナが回廊に立っていた。片手を扉の枠に置いて、さっきまで留めていた髪が半分ほどけている。


「大事な話してた?」


「大事じゃないよ」セバスチャンが言った。


レインはもう立ち上がっていた。「俺はこれで」


「ああ」セバスチャンは彼を通せるよう下がった。


レインはアリアナの横をわざとらしく丁寧に擦り抜けて、何も言わずに廊下へ消えた。


---


アリアナが中に入った。


部屋が本当に空になったか確かめるみたいに、一度見回した。


「で」彼を振り返った。「今日は何をする?」


「お前が決めろ」


少し首を傾げた。考えている。何かもう決めていて、どう切り出すか決めている時の表情。


「花の庭」と彼女は言った。


一拍。


「二人だけで」


セバスチャンは彼女を見た。


「二日の道のりだぞ、アリ」


「時間はある」あっさり言った。「戦争は終わった。首都は落ち着いてる。父上もいる」小さく肩をすくめる。「時間はある」


セバスチャンは少しの間、彼女の目を見た。


(花の庭。俺は物語の中の場所としてそれを書いた──東の丘のどこかに、シャストリン国境への道から見える場所。三文の描写を書いて、先に進んだ)


(彼女はそこへ行ったことがある。本当の場所を知っている)


(俺は知らない)


「わかった」と彼は言った。


「本当?」


「行こう」


彼女が笑った。


宮廷用の、気を遣った笑みじゃない。本物の笑み、適切かどうか考える前に出てきた、短くて早い笑い。


「明日の朝」彼女は言った。「早めに」


「早めに」と彼も言った。


---


世界の反対側で──


セイリュウは、会話を寄せ付けないペースでネクサスの首都の闇市場を馬で抜けていた。


兵士たちが、密着した隊形で彼と共に動いている。静かで、無駄がない。これは前にもやったことだった。


──売ってはいけないものを売っている──市場の屋台が、彼が通るにつれて静まった。商人たちが消えた。裏の扉が閉まった。


「片付けろ」彼は言った。


兵士たちが動いた。


長くはかからなかった。


叫び声と、ものが壊れる音が四分ほど続いた。それから静寂。


セイリュウは馬を降りた。


残ったものの大半には目もくれず、市場の跡を歩き抜けた。


崩れた屋台の裏に、地下への入口を見つけた。


降りた。


---


下の部屋は、恐怖と古いロープの匂いがした。


女たちがいた。十数人は。手首を縛られて。座っている者も、壁に寄りかかって俯いている者も。


セイリュウは入口で止まった。


彼女たちを見た。


後ろに手を伸ばして刃を抜いた。彼女たちに向けるためではなく──列に沿って体を向けて、一本ずつ縄を切っていった。一息で、綺麗に。


鞘に収めた。


「俺たちの動きが遅かった」声は平坦だったが、冷たくはなかった。「もう安全だ」


一人の女の子の声が震えた。「ありがとうございます。ありがとう、皇──」


彼はもうトンネルの奥へ向かって動いていた。


---


一番奥の扉は鉄だった。古く、錆ではない何かに覆われていた。


セイリュウは片手を押し当てた。


紫の光が彼の掌から、目を覚ましてすぐに止めを言い渡されたみたいに、ゆっくりした波紋で広がった。


扉が、灰になった。


---


その向こうに──一人の人影が、鉄の手錠で壁に吊り下げられていた。


彼は部屋を横切った。片腕を背中の下に入れて、ゆっくりと地面に降ろした。


もう片方の手が、彼女の体の上に翳された。


緑の光が──柔らかく、紫より静かな──傷の上を流れた。一番深いものを塞いだ。残りを遅らせた。


彼女が動いた。


目を開けた。


彼を見上げた。


「誰──」声はほとんど残っていなかった。「あなたは、誰ですか」


暗い部屋を見回して、また彼に目を戻した。「ここはどこ」


セイリュウは彼女を見た。


「大丈夫だ」と彼は言った。


「もう安全だ」


つづく──

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