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# 第八章 今日、彼に会うことになる

# 第八章 今日、彼に会うことになる


救急車は、警察よりも先に到着した。


救急隊員がセイリュウの肩に圧迫包帯を当てている間、二人の警官が彼の両腕を背中に押さえつけていた。銃はもう、別の誰かが袋に入れてタグを付けていた。


セイリュウは抵抗しなかった。


傷があるのに、顔をしかめることもなかった。


ほとんど退屈そうに見えた。


「手錠をかけろ」一人の警官が言った。「手の動きに気をつけろ」


手錠をかけられた。


そのままにさせた。


---


署に運び込まれた頃には、出血はほとんど止まっていた──擦り傷だ、と医師は言った。あの角度から考えれば、それでは説明がつかないくらい軽い傷だった。セイリュウは取調室で肩に包帯を巻かれたまま、表情を一切読ませずに座っていた。


何も言わなかった。


逮捕手続きをした警官にも。当直の医師にも。誰にも。


ただ、待っていた。


この段取りにどれだけ時間がかかるか、もう全部知っているみたいに。


---


取調室には、テーブルが一つ、椅子が二つ、それから本当は鏡じゃない鏡があった。


扉が開いた。


刑事のコートを着た女性が、ファイルを抱えて入ってきた。鋭い目。何年もこの仕事を続けてきた人間特有の疲れ方。


バッジには「星野美月」とあった。


彼の向かいに座った。


ファイルを、開かずにテーブルに置いた。


「答えなさい」声は平坦で、抑制されていた。努力して作り出している類の落ち着き。「なぜ蓮を殺したの。それと、今夜なぜ光を殺そうとしたの」


セイリュウは、その質問にあくびが出そうだとでも言うような目で彼女を見た。


「あんた、あいつの好きな人だったんだろ」少し首を傾げる。「学生時代に。あいつ、あんたのこと好きだった。あんたはオタクだからって振った。代わりに光のグループを選んだ」


沈黙。


「ふざけないで」彼女は手を伸ばして彼の襟をつかみ、椅子から半分引き上げた。「なぜあいつを殺したのか、それだけ言いなさい」


「誰が気にするんだ」セイリュウの声は、まったく変わらなかった。「あいつの両親なんて、ほとんど泣いてもいない。今は保険金で暮らしてる。光は、あいつが生きてる間、一度もちゃんと考えたことなんてなかった──自分のゲーム会社で新しいリーダーを雇うのに忙しくて。蓮がいなくなるまで、誰もあいつに気づかなかった」


美月の顎に力が入った。


襟から手を離した。座り直す。


息を吸った。


「いいわ」ペンでファイルを一度叩いた。「じゃあ、これに答えて。なぜ光まで殺そうとしたの」


「光は、蓮のたった一人の友達だったから」


「だから、二人が──」


「一緒になれるように」セイリュウが、彼女の代わりにそれを終わらせた。ほとんど優しい口調で。「そうだ」


部屋が静まった。


「呼んでくれ」セイリュウが言った。「源光を。あのガラスの向こうに立ってるのは、もうわかってる」


美月は一瞬、動かなかった。


それから立ち上がった。扉を開けた。外の警官に何か低く言った。


少し経って、光が入ってきた。顎を固く結び、目を赤くして。


美月の椅子の後ろに立った。座らなかった。


「俺をここに呼んだんだろ」声が震えていた。「なぜだ」


セイリュウが彼を見上げた。


「閉じた扉に向かって言うべきじゃないことがあるからだ」


少し背もたれに体を預けた。手錠がテーブルの縁に当たって、かちゃりと鳴った。


「終わりってのは、面白いものだ」その口調は、この会話を通して一度も変わらなかった。「みんな、自分の物語をいつ終わらせるか、自分で選べると思ってる。蓮は選べなかった。お前にも、選べない」


「それ、どういう意味だ」


「つまり」セイリュウの目が、光から美月へ、また光へ移った。「お前は今日、蓮に会うことになる」


部屋が止まった。


「今、何て言った」光の声が割れた。


「聞こえただろ」


「それ──意味わかんねえだろ、お前イカれてんのか──」


「まだ、何も意味をなさない」セイリュウの口調は、平静のままだった。ほとんど優しく。「そのうち意味をなすようになる。いつも、最後にはそうなる。それが、物語が誰にでも与える唯一の慈悲だ」


誰かが答える前に、上司らしい警官が扉を押し開けた。


「星野。彼を病院に運ばないと──その傷、現場の包帯じゃ足りない。検査が終わったら再開しよう」


美月は一度頷いた。ファイルを閉じた。


二人の警官に連れられていくセイリュウを、もう一度見た。


彼はまだ、笑っていた。


---


扉が閉まったあと、光はしばらく動けなかった。


「あいつはサイコパスよ」美月が、自分にというよりこめかみを押さえながら言った。「他に説明のしようがない」


「何で俺たちのこと知ってるんだ」光の声は低かった。「俺と蓮のこと。誰にも話してないようなことまで──」


止まった。


マジックミラーの向こうの、もう誰もいない取調室を見つめた。


「あいつ、何者なんだ」


美月には、答えがなかった。


二人とも、しばらく動けなかった。


つづく──

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