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異世界転生した底辺盗賊の俺、悪名を喰らって悪の帝王へ成り上がる  作者: タクト
番外編 受け継がれる黒鋼の短剣

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番外編-1 エイベル・クロウ



 春の昼下がりだった。


 第六席陣営館の広い裏庭には、いくつかの墓標が立っている。

 黒牙の人間たちの墓。

 名を刻まれた者もいれば、刻まれなかった者もいる。


 その中に、新しい墓標が二つあった。


 黒煙のレヴィン。

 風読みのエイベル。


 まだ土は新しく、石は周囲の景色に馴染んでいない。

 けれど、春の温かさだけは平等だった。

 昼下がりの日差しが、冷たい墓石をゆっくりと温めている。


 セリカは墓前に花を供え、静かに祈っていた。


 ハルトはその後ろに立ち、目を閉じる。


 しばらく、風の音だけがあった。


「セリカは、二人とは長かったのか」


 ハルトがそう聞くと、セリカはすぐには答えなかった。


 代わりに、墓石を見つめる。

 言葉を探すように。

 思い出を、乱暴に扱わないように。


「そうですね。十年ほどです」


「そうか……」


 それ以上の言葉は、うまく出てこなかった。


 この半年で、セリカは大切な人を立て続けに失っている。

 その現実が、ハルトの言葉を宙でかき消した。


 ハルトは腰の黒鋼(クロガネ)の短剣に触れる。


 黒煙のレヴィン。

 会ったことはない。

 だが、リスティアの過去視で一度だけ見たことがある。


 優しそうな男だった。

 およそ盗賊の幹部には見えない男だった。


 自分の前席の幹部。

 団長ゼギルの弟。

 黒煙の名を持っていた男。


 そして、エイベル。


 几帳面で、面倒見が良くて、一見突き放すように見えても、結局は放っておけない。

 そんな男に、ハルトは救われた。


「二人とも、盗賊に見えないような、変な奴だったよな」


「……そうですね」


 セリカは小さく頷いた。


「エイベルのもとで学べたお前が、少し羨ましいよ」


「それは、私も誇りに思っています」


 少し置いて、セリカは続ける。


「二人は、命の恩人ですから」


「命の?」


「人生の、と言ってもおかしくないかもしれません」


 セリカは墓標から目を離さない。


「私は、エイベル様のすべてを知っているわけではありません。ですが、昔、聞かされたことがあります」


「俺も知りたい」


 ハルトは静かに言った。


「駄目かな。二人のことを、知っておきたいんだ」


 セリカは、ハルトを見た。


 ハルトは今、第六席に座っている。

 レヴィンの後の席。

 エイベルの教えを受け、黒鋼(クロガネ)の短剣を持つ者。


 セリカはゆっくりと頷いた。


「……いいですよ。私も、知っておいた方がいいと思います」


「何を?」


 セリカの視線が、ハルトの腰の短剣へ落ちる。


「その黒鋼(クロガネ)の短剣のことを」


 そう言って、セリカはもう一度、二つの墓標を見た。


 春の風が、供えた花を小さく揺らす。


 それは、黒煙のレヴィンがまだ生きていて。

 風読みのエイベルが、まだ黒牙の人間ではなかった頃の話だった。




 十一年前。


「ということで、魔力流体を応用すれば、小さな風をより大きな突風へと変えることができます」


 エイベル・クロウは、黒板に描いた魔力の流れを指先でなぞった。


 王立ルヴェリア魔導大学院。

 魔力流体学講義室。


 当時、エイベル・クロウは二十六歳だった。


 若くして教授となった男にしては、彼の声は穏やかだった。

 品はある。

 だが、人を見下ろす冷たさはない。

 学生の視線を受けても、必要以上に威圧することはなく、ただ当然のように知識を開いていく。


「ここまでで、質問はありますか?」


「はい!」


 勢いよく手が上がった。


 エイベルは少しだけ目を瞬かせ、それから微笑む。


「えー、それでは、リディア・フォルムさん」


 指名された少女が立ち上がる。


「先生の前回の論文、読みました」


「……ありがとうございます」


「既に存在する原初の魔法の固定概念を覆すような内容で、とても驚きました。特に、効果を最適解へ近づけるために魔力の流れを書き換えるという大胆さ。既にある魔法を根本的に見直して、より良くするという概念には、本当に感服しました」


 教室に、小さな笑いが起きた。


 リディアの隣に座っていた少女が、額に手を当てる。


「リディア、気持ちが前に出すぎだって……」


「あ、えっ!?」


 リディアの顔が一気に赤くなる。


 エイベルは咳払いを一つした。


「ええ。ありがとうございます。ですが、質問はありますか?」


「あ、あります。えーっと……」


 リディアは少し慌ててから、両手で教科書を抱え直した。


「魔力流体学が進めば、皆が等しく魔法を使えるようになると思いますか?」


 教室の空気が、少し変わった。


 それは授業の範囲から、わずかに外れた問いだった。

 けれど、エイベルは咎めなかった。


「授業とは少しずれてしまいますが、良い質問です」


 エイベルは黒板の前に立ち直る。


「結論から言えば、可能だと思っています」


 学生たちが息を呑む。


「中央大陸バルハラでは、およそ半数の人間が魔法を扱えません。さらに、魔法を行使していると言えるほど扱える者は、全体の二割程度だとされています」


 エイベルは黒板に、簡単な円を描いた。


「つまり、実際に魔法を使って社会を動かしている者は、ごく一部です」


 チョークが、黒板を軽く叩く。


「もし、多くの人間が等しく魔法を扱えるようになれば、世界は変わります」


 リディアは、じっとエイベルを見ていた。


「大切なのは、魔法をただ魔法として見ないことです。火が出る。風が吹く。水が動く。そこで終わらせてはいけません」


 エイベルは、先ほど描いた魔力の流れへ線を足す。


「何が起きているのか。魔力がどう流れ、何に干渉し、どこで無駄が生まれ、どこで結果へ変わるのか。それを構造として分解する」


 教室は静かだった。


「たとえ僅かな力でも、最適な流し方をすれば、大きな結果を生むことがあります」


 エイベルは黒板から学生たちへ視線を戻した。


「それが、私の考える魔力流体学です」


 少しの沈黙。


 その後、ぱらぱらと拍手が起きた。


 やがて、それは教室全体へ広がる。


 リディアは頬を赤くしたまま、けれど目だけは輝かせていた。


「次の学会も、楽しみにしています。各国の技術者や商会、それに軍も注目していると聞きました」


 エイベルは穏やかに頷いた。


「そのつもりです」


 短い返答だった。

 けれど、その言葉に迷いはなかった。




 講義が終わると、学生たちは次々と席を立った。


 教室の中には、まだ熱が残っている。

 黒板に残された魔力の流れ。

 机の上に開いたままの教科書。

 学生たちのざわめき。


 その中で、リディア・フォルムだけはなかなか動かなかった。


「リディア、行くよ」


 友人に声をかけられても、リディアは返事をしない。

 視線は、黒板の前で資料をまとめているエイベルに向いたままだった。


「……リディア?」


「ちょっとだけ。ちょっとだけだから」


 そう言って、リディアは教科書を胸に抱えたまま、エイベルのもとへ向かった。


「クロウ教授」


 エイベルが顔を上げる。


「はい、リディアさん。どうしましたか?」


「あの……先生は今、助手を募集していませんか?」


 言い終えた瞬間、リディアの耳まで赤くなった。

 友人が後ろで小さく「あー」と声を漏らす。


 エイベルは少しだけ驚いたように目を瞬かせたが、すぐに柔らかく微笑んだ。


「今は、募集していません」


「あ……そう、ですか」


 リディアの肩が、目に見えて落ちる。


 エイベルは資料を揃えながら、言葉を続けた。


「ただ、研究が実験段階に入れば、人手が必要になります。その時は、手伝っていただけますか?」


 リディアの顔が、ぱっと明るくなった。


「はい! もちろんです! 絶対に、絶対に手伝います!」


「ありがとうございます。では、その時はお願いします」


「はい!」


 リディアは何度も頷く。

 その様子に、友人が苦笑しながら近づいてきた。


「リディア、顔。顔が大変なことになってる」


「なってない!」


「なってるって」


 友人に背中を押され、リディアは何度も振り返りながら教室を出ていった。


 エイベルはその背を見送ってから、もう一度黒板へ向き直る。

 消しかけた魔力流体の図を、少し惜しむように見つめた。


「さすがですね、エイベル・クロウ」


 背後から声がした。


 エイベルが振り返る。


 教室の入口近くに、一人の男が立っていた。

 整えられた髪。

 皺のない上着。

 高価な杖。

 口元には、人の良さそうな笑みが浮かんでいる。


「講義の人気では、私も負かされそうだ」


「あなたは……ハロルド・メイザー教授」


 エイベルはすぐに姿勢を正した。


「お久しぶりです。メイザー教授の講義も、学生から評判だと聞いています。特に魔石触媒工学の実用性は、私も学ぶところが多いです」


 ハロルドは、笑みを深めた。


「相変わらず謙虚ですね。若いのに、いや、若いからこそでしょうか」


「いえ。私はまだ学ぶことばかりです」


「ふふ。だが、君の研究もずいぶん注目を浴びているようだ。頑張れば、金も動く。商会も、軍も、学会も君を見る。若くしてそれを得るのは、悪くない経験ですよ」


 エイベルは少し考えるように目を伏せ、それから穏やかに答えた。


「金には、あまり興味がありません」


 ハロルドの笑みが、ほんの少しだけ止まった。


 エイベルは気づかない。


「もちろん、研究には費用が必要です。支援してくださる方がいるなら、とてもありがたいことです。ですが、私が一番知りたいのは、自分の考えがどこまで行けるかです」


 エイベルは、黒板に残った魔力の線を見る。


「魔法を構造として見直せば、今まで届かなかった人にも魔法が届くかもしれない。そうなれば、国はもっと豊かになります。軍だけでなく、農地も、工房も、医療も、きっと変わる」


 その声には、濁りがなかった。


「私は、それが楽しみなんです」


 ハロルドの目が、わずかに細くなる。


 金に興味がない。

 名誉を欲しがっているわけでもない。

 商会や軍の注目すら、研究の結果としてしか見ていない。


 だからこそ、ハロルドの胸の奥で何かが小さく軋んだ。


「……なるほど。立派なことです」


「ありがとうございます」


 エイベルは素直に頭を下げる。


 その態度がまた、ハロルドの内側を薄く削った。


「もっとも、研究には現実も必要です。私は既に、次の学会発表に向けてスポンサーから補助を受けられることになっています。商会との紹介も進んでいる。理想だけでは、魔法は世に出ませんからね」


「それは素晴らしいですね」


 エイベルは、心からそう言った。


「メイザー教授の研究は実用化に近い。魔石触媒による出力強化が安定すれば、現場で救われる術者も多いはずです」


「……ええ」


「次の学会での発表、私も楽しみにしています」


 ハロルドは、一瞬だけ返す言葉を失った。


 皮肉が通じない。

 自慢も、牽制も、競争心も、まるで届かない。


 目の前の若い教授は、本気で称賛している。


 それが、腹立たしかった。


「では、せいぜい頑張ってください。クロウ教授」


「はい。メイザー教授も」


 ハロルドは踵を返し、教室を出ていった。


 エイベルは深く息を吐く。

 疲労ではない。


 胸の内側に、火が灯っていた。


 次の学会。

 魔力流体学の可能性。

 自分の理論が、どこまで届くのか。


 それを思うだけで、足取りは自然と軽くなる。


 エイベルは黒板を消し、資料を丁寧に鞄へしまった。


 今日は早く帰ろう。


 クラリスに、講義のことを話したい。

 ミアにも、リディアという熱心な学生がいたことを話せば、きっと笑うだろう。


 エイベル・クロウは、少しだけ急ぎ足で教室を後にした。




「あら。早かったのね、エイベル」


 家に戻ると、クラリスが玄関先まで顔を出した。


 淡い金の髪を肩のあたりでゆるく結い、白いブラウスの上に薄青のカーディガンを羽織っている。

 貴族の娘として育った名残は、姿勢や仕草の端に残っていた。

 けれど、エイベルを見る目だけは、屋敷で磨かれた礼法よりずっと柔らかい。


「今日は講義だけでしたから。資料整理は明日に回しました」


「珍しい。いつもなら、黒板の文字を消す前に次の研究を始めるのに」


「私を何だと思っているんですか」


「研究が服を着て歩いている人」


「ひどい」


 エイベルが苦笑した瞬間、小さな足音が廊下の奥から走ってきた。


「パパー!」


 ミアが飛びついてくる。


 六歳の娘は、クラリスと同じ柔らかな金髪を揺らし、淡い茶色の目をきらきらさせていた。

 小さな手には、くしゃくしゃになりかけた色紙が握られている。


 エイベルは鞄を落とさないよう片手で持ち直し、もう片方の腕でミアを抱き上げた。


「ただいま、ミア」


「ミアね、折り紙作れたんだよ!」


「それはすごい。見せてくれる?」


「うん!」


 ミアは得意げに、手の中の色紙を広げた。


 折り目が少しずれていて、耳のようなものが二つあり、尻尾のようなものもある。

 エイベルは真剣に眺めた。


「すごいな。クマだ」


「猫だよ!!」


 ミアが頬を膨らませた。


「いじわる! パパ嫌いー!」


「……嫌い」


 エイベルは、思ったより深く傷ついた顔をした。


 クラリスが口元を押さえて笑う。


「ミア。パパは本当に悲しくなるから、その言い方はやめてあげて」


「だって、猫なのにクマって言った」


「パパは研究ばかりしているから、猫を見る目が少し弱いのよ」


「クラリスまで」


 エイベルが肩を落とすと、ミアは少しだけ迷ってから、エイベルの頬に手を伸ばした。


「……じゃあ、嫌いじゃない」


「本当ですか」


「ちょっとだけ好き」


「ちょっとだけでも十分です」


 エイベルが真面目に答えると、ミアは満足したように笑った。


 クラリスはそんな二人を見て、目を細める。


「それで、今日はどうだったの?」


 エイベルはミアを抱いたまま、居間へ向かった。


「順調でした。新しい学院の学生たちも、思ったより受け入れてくれています」


「それは良かった」


「講義の後に、助手になりたいと言ってくれた学生もいました。リディア・フォルムさんという方です。とても熱心でした」


「ふふ。あなたの講義は、真面目に聞くと面白いもの」


「真面目に聞かないと?」


「少し眠い」


「それは改善が必要ですね」


 エイベルは本気で考え込む。


 クラリスが慌てて手を振った。


「冗談よ。あなたのそういうところ、学生にはきっと好かれているわ」


「そうでしょうか」


「ええ。前回の論文が注目を受けたから、王立ルヴェリア魔導大学院に招かれただけじゃない。ちゃんと中身が伴っているから、人がついてくるの」


 エイベルは少し照れたように視線を落とした。


「……今日は、ハロルド・メイザー教授とも話しました」


「魔石触媒工学の?」


「はい。次の学会へ向けて、すでにスポンサーや商会から補助を得られるそうです。やはり実用化に近い研究は強い。私も負けていられません」


「刺激を受けたのね」


「ええ。やる気をもらいました」


 クラリスは、少しだけ首を傾げる。


「その言い方、あなたらしいわ」


「変ですか?」


「いいえ。あなたらしい」


 エイベルはミアを床に下ろすと、クラリスの前に立った。


「私が頑張れるのは、二人がいるからです」


「急にどうしたの?」


「言いたくなりました」


 エイベルはそう言って、クラリスとミアをまとめて抱きしめた。


 ミアが「きゃー」と笑う。

 クラリスは少し驚いた後、エイベルの背に手を回した。


「私には、元々何もありませんでした。家も、名も、頼れる血筋もない。けれど、今は帰る場所があります」


 エイベルの声は静かだった。


「だから、もっと頑張れます」


 クラリスは、彼の胸に額を寄せた。


「ええ。知っているわ」


 少しの間、三人はそのままでいた。


 やがてクラリスが、思い出したように顔を上げる。


「そうだわ。今度、両親からまた食事に誘われているの。行くでしょう?」


 エイベルの顔が、ほんの少しだけ強張った。


「……もちろん、ご両親のことは好きです」


「その顔で言われても説得力がないわ」


「好きなのは本当です。ただ、あの家に行くと、自分が少し浮いているように感じるんです」


「浮いている?」


「上着を脱ぐ前に、メイドの方が後ろから受け取ってくれるでしょう」


「ええ」


「あれが、どうにも慣れません」


 クラリスは小さく吹き出した。


「そこ?」


「そこです。あと、椅子を引かれるのも少し苦手です。自分で座れます」


「あなたは本当に、妙なところで頑固ね」


「生い立ちが生い立ちですから。ご両親に気に入られたのは、奇跡のようなものです」


 クラリスの笑みが、少しだけ優しくなる。


「奇跡じゃないわ」


 エイベルを見る目に、迷いはなかった。


「あなたの努力よ」


「……努力」


「ええ。あなたは家柄がないと言うけれど、家柄がない場所から、ここまで来たのでしょう。誰にも見下ろされないように、でも誰も見下ろさないまま」


 クラリスは、エイベルの襟元をそっと直した。


「それを、私の両親も見ているの。だから気に入られているのよ」


 エイベルは、少し照れたように目を伏せる。


「そう言ってもらえると、救われます」


「なら、食事には行く?」


「……行きます」


「よろしい」


 クラリスが満足そうに頷く。


 ミアがエイベルの袖を引っ張った。


「パパ、猫、もう一回見て」


「もちろんです。今度は間違えません」


 エイベルは膝をつき、ミアの折り紙を両手で受け取った。


 少し歪んだ折り目。

 不揃いな耳。

 どう見ても、やはりクマに近い。


 けれど、エイベルは今度こそ真剣に頷いた。


「とても立派な猫です」


「でしょ!」


 ミアが笑う。


 クラリスも笑った。


 夕方の光が、三人のいる部屋にやわらかく差し込んでいた。

 食卓にはまだ夕食の支度が途中で、書斎には読みかけの論文が置かれている。

 明日も講義があり、次の学会があり、リディアとの約束があり、クラリスの両親との食事がある。


 エイベル・クロウには、帰る場所があった。


 努力を認めてくれる妻がいて。

 猫に見えない折り紙を、猫だと言い張る娘がいて。

 その小さな声に、胸を痛めたり、救われたりする時間があった。


 それは、どこにでもあるようで。

 エイベルにとっては、ようやく手に入れた奇跡だった。


 春の夕暮れが、家の中を静かに満たしていく。


 ミアの笑い声が、クラリスの笑みが、エイベルの胸に灯った研究への熱が。


 その日も、当たり前のようにそこにあった。

本編の前にエイベルクロウが死ぬまでを描かせてください。セリカ、レヴィンも出ます。

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