5章 64.錬金術士属性武器を作る
王都に戻るとすぐに魔が月が始まった。
基本街の中は普段通りだが、街の外へでるのは禁止だ。
王様にファルコンを自慢しに行くと、大層羨ましがられたが、その時ローザンヌさんが会いたがっているという話しを聞いた。
王様はなんとなく内容をわかっているようだったが、教えてくれない。
面倒な頼み事に違いない。
「行った方がいいんですよね」
「ローザンヌの誘いを断る勇気があるのか?」
「王様、内容知ってますよね?」
「え、いや、そこまで聞いてない、かな?」
「でも、察しはついてるんですよね」
「あー、いや、多分というか、なんというか」
「本当は王様が頼まれたとかじゃないんですか?」
「いや、それは違う!今回はお前にと」
「今回は?」
「あー、まー、とりあえず行くだけ行ってみたらどうだ?頼む」
そんなやり取りがあっていやいや俺たちはローザンヌさんの商会を訪ねたのだった。
「お元気そうね」
「ローザンヌさんも相変わらずお綺麗です」
「ありがとう、ところで魔が月ね」
「そうですね」
「魔が月の時にだけ出る幻の魔物ってご存知?」
「え?いえ、知りません」
「スケルトンキングとスケルトンクイーン」
「へー」
「一緒に探してくれないかしら」
「え!一緒にですか?危なくないですか?」
「まあ、危ないわね。去年やっと見つけられたんだけど、王様にお願いした護衛が全部殺されちゃったの」
「ローザンヌさんは大丈夫だったんですか」
「わたしは少し離れてたんで、護衛の方たちが戦っている間に給仕たちに連れられて逃げたの」
「ちなみに護衛の方は何人位?」
「10人だったわ」
「そんなに強いんですか」
「そうねえ、2体だけならなんとかなったんでしょうけど、向こうにも護衛がいたのよ。スケルトンナイト2体とスケルトンファイター2体。おまけにスケルトンクイーンが魔法を使うのでなすすべがなかったわ」
「それは無理ゲーですね」
「ムリげー?」
「あ、いや、何でもないです」
「王様に今年はちゃんと倒しましょうねっていったんだけど」
「はあ」
「今年はあなたにお願いすればいいとかって」
「やっぱり」
「大丈夫、探すのはうちの娘たちがやってくれるから、呼ばれたら来てくれるだけでいいのよ」
さて、どこに逃げようか。
だが俺たちはその日からローザンヌさんの商会に住み込むことになった。
ぼけっと待っていても仕方がないし、今度こそ死ぬかもしれないと本気で思ったので、俺たちは昼間は訓練に励んだ。
いざとなったらファルコンに乗って全員逃げる。
武器に聖属性が付与できないかと思って、プラチナ装備を作る際、聖素を混ぜてみたのだが効果があるのかがわからない。
鑑定してもただのプラチナ装備なので属性は付与されてないのだろう。
属性武器の作成とか錬金術っぽいんだがそうそううまくはいかない。
ただ武器といえばローザンヌさんだ。
ちょっと相談してみた。
「ローザンヌさん、属性武器ってありませんか」
「属性武器?」
「はい、魔物は聖素に弱いみたいなんで聖属性の武器が作れれば役に立つかなと思ったんです」
「おもしろい発想ね。エルフの鍛冶師とかなら作れそうだけど」
「見たことはないですか」
「ないわねえ。混ぜればいんじゃない」
「ええ、そう思って白金の短剣に聖素を混ぜて作ってみたんですけど、なんかうまくいってないみたいで」
「属性のことはよくわからないけど、白金よりミスリルの方がいんじゃないかしら」
「なるほど!」
早速ミスリルに聖素を混ぜて作ってみた。
ぴろん
『ミスリルの短剣(聖属性)を作成しました』
「やりました!ありがとうございます」
「あら、お役に立ててよかったわ」
「ところでローザンヌさんの護衛は獣人の給仕さんたちですか」
「ええ、そうよ」
「彼女たちの武器はなんですか」
「全員刺突剣よ」
魔核破壊に特化してるのね。
「じゃあ、みなさんの分も作っておきますね。5本くらいでいいですか」
「あら、では今使っている物を見本に用意しておくわね。ついでに私の分も作って貰えないかしら」
「え!ローザンヌさんも戦うんですか」
「私、結構強いのよ。でも前に出るのは止められてるから投げナイフがいいわ」
「わかりました」
というわけで魔が月用にミスリルで武器を一新した。
本番までになじむように、しばらくそれで練習だ。
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