12話 婚約しました
ロアンに求婚されたので恥ずかしかったのですが、同時に嬉しかったです。
だって、あの時も本当はロアンと結婚したかったからです。
だから、私はロアンに答えました。
「私もロアンの事が大好きよ。だから・・・私で良ければ結婚してください」
「本当か!? よっしゃー!!」
ロアンが子供のようにガッツポーズをしていた姿が面白かったので、
少しだけ冷やかしたくなって追い打ちをかけました。
「でも、王子を辞めたって事は無職って事だよね? そんな人が旦那さんって不安だわ」
「そ、それは・・・いや、大丈夫だ! 今からこの村で仕事を探してくる!!」
ロアンが慌てていたのが面白く、つい笑ってしまいました。
「ふふふっ、頼んだわよ」
「ああ、任せろ・・・と、その前に指輪を付けさせてくれ」
そう言いながらロアンがダイヤモンドの指輪をつまみ、
私の左手を添えて薬指に指輪をはめてくれました。
「どうだ?」
「すごく綺麗・・・ありがとう。ロアン」
顔を直視すると恥ずかしいので指輪を見つめていると、ロアンにバレてしまいました。
「顔が赤くなっているけど?」
「え、いや・・・その・・・」
こういう事をされるのは初めてなので、照れてしまいました。
「私、こういう事をされるのは初めてだからちょっと恥ずかしくて・・・」
そう言うと、今度はロアンが追い打ちをかけて来ました。
「指輪を貰ったり、告白されたりか」
「うん」
「じゃあ、キスとかもした事ない?」
「キ、キス!? した事あるわけないじゃない!!」
物凄くテンパっていると、ロアンが悪戯の笑みを浮かべていました。
「そうか、なら良かった」
そう言って私の頬に手を優しく触れ、唇に口を付けてきました。
えー!? キ、キス!?
不意打ちをされて驚いていると、ロアンがくすりと笑っていました。
「愛してるよ。マリー」
数秒お互いの唇が重なっていただけですが一気に恥ずかしくなり、顔が真っ赤になりました。
「ロ、ロアン! 外で何をしているのよこのバカ!!」
「何い!? 第一声がバカ呼ばわりだと!!」
「こんな事をするくらいなら、さっさと仕事を探しなさいよ!!」
「えーーー」
うー本当に恥ずかしいなー。
この場は一時収まり、取り敢えずお店に戻る事にしました。
まずはパパとママに結婚の報告をしないとダメですからね。
両親が経営しているお店、【フローラ】に到着すると、ロアンが口を開きました。
「ここがマリーが言っていた花屋か・・・」
「何よ、何か文句があるの?」
「いや、さぞ素敵な花があって良いお店だろうなと思ったんだ」
今のロアンは私服なので、何処にでもいそうなイケメンくらいにしか見えませんが、
偶に王子の風格を出すので困ります。
まぁ、別にいいか。私はドアを開け、ロアンと一緒に店内に入りました。
「ただいまー」
お店に入ると言われることもなく沢山の花が並び、
ロアンがあちらこちらを見渡していました。
ちょっと落ちつきなさい、ロアン。
恥ずかしいので注意をしようとするとママとパパが気が付き、
声を掛けてくれました。
「おーおかえりマリー、遅かったな。
久し振りに帰って来たから寄り道でもしてたのかい?」
「それなら、遊んできてもいいわよ?」
初めはママとパパがいつも通りに話しかけてましたが、
私の後ろにロアンが居ることに気が付くと、
話題を変えていました。
「おや、随分カッコイイ青年だな。お客さんかい?」
「あれ? 何処かで見たことがあるような・・・」
パパは全然気が付いていませんでしたが、ママがちょっとだけ気が付いていました。
「あ、えーとこの人は・・・」
両親に紹介をしようと思いましたが、
いざとなるとどうやって紹介をするか困りました。
だって、何ていえばいいのよ。元王子のロアン?それとも普通に婚約者?
悩んでいるとロアンが私の前に出てきて、丁寧に自己紹介をしていました。
「お二人方がマリーのご両親でしょうか?
私の名はロアン・ヴァレンタインです。マリーの婚約者です」
そう言うと、ママとパパがめっちゃ動揺していました。
「えっ!? ロアン・ヴァレンタインってあの王子様の!?」
「マ、マリー!? お前いつの間に婚約したんだ聞いてないぞ!!
ってか王子!? えっ! えっ? どゆこと。えっ?」
「ちょっと二人共落ちついてー!!」
場が収まるのに大変でしたが何とか収まって私とロアンの関係と、
どのように婚約をするのにいたったのかを説明しました。
お店を閉じて一時間も!!
説明が終わるとママとパパが婚約を認めてくれて、祝福してくれました。
キスをしただけで顔が真っ赤になるマリーちゃん、初心すぎて可愛いです(笑)




