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平凡なメイドの私が王子様に求婚されました  作者: つきはな ゆめ
本編
10/23

10話 メイドを辞めて実家へ

城から出て行くために荷物を整理し、

キャリーケースに詰め込んでいたらリズが部屋の中にそっと入って来た。


「マリー・・・」


言葉を詰まらせてからリズは言葉を続けました。


「本当に・・・メイドを辞めちゃうの?」


私の手が止まり、リズの顔を見て話しました。


「うん・・・だってこんな事になったのは私の責任だもん・・・

だから、メイドを辞めて実家に帰るわ」


お別れをするのは辛いけど、こればかりは仕方がありません。

泣きそうになりましたが、リズが抱き寄せてくれました。


「マリーがメイドを辞めても、私はマリーの事をずっと友達と思っているからね」

「うん、ありがとう・・・リズ」

「実家に帰っちゃうのは寂しいけど、休みの日はマリーに逢いに行くから」

「本当? 嬉しいな」


リズも寂しくて涙ぐんでいましたが、

ここで二人が泣いてしまうとお別れが辛くなってしまうので、

なんとか堪えました。


荷物を整理を終えた私は部屋を出て、

城の外までリズが付き添ってくれました。


「見送ってくれてありがとうね。リズ」

「ううん、良いよ。 それじゃあまたね、絶対に遊びに行くから!」

「うん! 楽しみに待ってるね!」


お互いに笑顔でお別れし、私は街中を歩いて御者がいる場所に行きました。


「すいませーん。『カナリア村』まで乗りたいんですけど、馬車は空いていますか?」

「おー空いてるよ。良いぞ、乗りな」

「はい、ありがとうございます」


男性の御者の方に案内されて荷台に乗り、

私は『ロディアル国』を後にしました。


荷台には私一人しか乗ってませんので暇になり、

色々と楽しい出来事を思い返していると、

どうしてだか涙が流れていました。


「メイドのお仕事・・・まだやりかったなー・・・」


ロアンにはもう逢えないと思うし、

毎日のように一緒にいたリズとも逢える回数が少なくなるし・・・。


気が付いたら、声を出して泣いていました。


◯


片道5時間程掛かる道のりをしてようやく私の故郷、

『カナリア村』の入り口前に到着しました。


「ありがとう、御者さん。はい、これ金貨ね」

「どもーっす」


金貨を一枚渡し、私はカナリア村に入りました。


「まだ一ヶ月程しか経ってないのに、なんだか懐かしい感じがするわ」


私は身体を伸ばし、一呼吸してから歩き始めました。


「ふー・・・良し、行きましょうか」


やっぱり都会とは違って建物が立派な訳でもなく、

大勢の人で賑わっているとかではないので凄く落ち着きます。


「うん、やっぱり帰って来て正解だったかも」


いつまでも引きずってる訳にもいかないですからね!

そう心の中で決心し、実家がある場所まで歩きました。


村に入っておよそ、数十分で木材で建てられている実家に付きました。


んー、お城とは違ってなんかレトロ?

まぁこの村は木材を使っている建物が多いですからね。


でも、懐かしい感じがしますね。そう心の中で思い、帰宅をしました。


「ただいまー! ママ! パパ!」


両親が私に気がつくと物凄く驚いていましたが、

久し振りに帰って来たので喜んでくれました。

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